2009年2月 9日

法大5・29デモ弾圧裁判 公安刑事が「完敗」を自認

週刊『前進』06頁(2378号6面4)(2009/02/09)

法大弾圧裁判 5・29デモ弾圧
 公妨捏造証人を追及
 公安刑事が「完敗」を自認

 1月28日、5・29法大デモ弾圧裁判(第1グループ)が東京地裁刑事第15部で行われた。5・29デモを闘った山本進君は、建造物侵入罪に加えて公務執行妨害罪をデッチあげられた。警視庁の高橋良と小松浩志がデッチあげ証人として登場した。
 冒頭に山本君の意見表明が行われた。「革命情勢のなかで、私たちは1月23日に内田晶理君を奪還し、24日の法大集会では4・24集会方針を打ち立てた。京品ホテルの労働者は資本家階級などいなくても立派に経営できることを証明した。その瞬間、裁判所は労働者をたたき出した。その正体は明らかだ。今日の高橋と小松の証言など必要ない。学生のデモを弾圧し暴行を加えた警官どもは、法大では学生の団結した力ではねかえされた。被害者面することなど許さない」
 高橋良は麹町署の公安刑事だ。法大当局から監視カメラの映像を幾度となく受け取ってきた人物として、他の法大裁判でも登場してきた。しかし高橋は、誰がカメラを操作し、映像をどのように保管しDVDにコピーしたのか、といった事実を一切明らかにしない。「法大から任意提出された」と言うだけで、どうして証拠が捏造(ねつぞう)されてないと言えるのか。裁判員制度導入と併せて裁判の迅速化を狙う裁判所は、これを容認している。断じて許せない。
 次に登場した小松浩志は、警視庁公安一課だ。山本君に背広の襟首をつかまれ、地面に引き倒された「被害者」だという。松室しをりさんを学内で不当拘束し、「警官たちの後をついてボアソナードタワー門の外まで来たが、十数名の学生が追いかけてきた」「逃げたが追いつかれ、『来るな、来るな』と叫んだがダメだった」「襟首をつかまれ、地面に引き倒され、両手や膝をすりむいた」と言う。検察官は、ビリビリに破れた背広まで法廷に持ち出した。小松の泣き言が続くが、被告人席と傍聴席は勝利感でいっぱいだ。
 5・29当日、ボアソナードタワー門前では、50人をこえる公安刑事を相手に学生たちが一歩も引かず闘った。スクラムを組み重なり合って仲間を守り抜いた。私服どもは完敗し、学生の力で門前は完全に解放された。装甲車3台と機動隊導入は、5・29決起で示した団結の強さの証しだ。
 一方で小松の証言はデタラメばかりだ。「事件の後、仲間から『投げられてるぞ』と言われた」「背広がいつ破れたかわからない」「うつ伏せに倒れたとも、仰向けに倒れたとも供述した」。そして肝心の映像に何も映っていないことを突きつけられると、「映像よりも自分の記憶の方が確実だ」と開き直る始末だ。
 山本君への見せしめ的なデッチあげ弾圧で5・29決起に傷をつけることなどできるわけがない。「完敗だ」と自認し、恥の上塗りしかできない警視庁・公安刑事どもは、法大から去れ。
 次回、2月6日から弁護側立証に入る。法大闘争と裁判闘争の勝利を爆発的にかちとろう。