迎賓館・横田爆取差し戻し審 検察が立証を放棄
迎賓館・横田爆取差し戻し審 検察が立証を放棄
裁判自体が破産している!
2月2日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審の第13回公判が、東京地裁刑事第20部・林正彦裁判長による検察側立証の大幅な省略・手抜き・早期結審攻撃の緊迫情勢の中で行われた。
差し戻し審では、これまで12回の公判で「橿原借家」「関之沢林道」関連の検察官立証が行われ、現在は「金沢借家」をめぐる攻防が展開されている。
無罪判決をかちとった一審では、これら3「証拠」群は「関連性なし」として証拠採用されなかった。だが、東京高裁第3刑事部・中川武隆裁判長はこれらの事実審理を行うこともせず、一審無罪判決を「審理不尽」の口実で「破棄・差し戻し」とした。しかも証拠を採用しなければその内容など分かるはずもないのに、「3証拠群を取り調べれば被告たちとの関連性は優に推認できたはず」だと暴論を展開して「破棄・差し戻し」判決を出した。
差し戻し審ではこれまで、「橿原借家」は須賀武敏、十亀弘史、板垣宏3同志と一切関係がなく、しかもその捜索は警察権力による暴力的襲撃であり、「証拠」は違法に収集されたことが明らかにされている。
「関之沢林道」関連については、現地捜索押収の責任者である元警視庁公安・青木幸雄が、3同志との関連性も本件との関連性も「なかった」とはっきり認める証言をした。
そして、前回公判から、「金沢借家」関連唯一の証人である警視庁公安・藤井俊裕の取り調べが始まった。検察官は「金沢借家」関連証拠について、いったんは10人もの証人を請求した。これにより「金沢借家において、岩手借家賃借以前から3人が一班を形成し、飛翔(ひしょう)弾の信管を作っていた」という、すでに一審で破産したデッチあげストーリーを仕立てようとしていたのだ。
ところが、検察官は12月の第11回公判で突如1人を除き、すべての証人・証拠の取り調べ請求を自ら撤回した。林裁判長の「取り調べたというアリバイをつくればいい」という示唆による立証の放棄であり、破産だ。厳格な立証ができないことを開き直り、逆に安易・簡便に検察側立証を終了してしまおうとする攻撃である。まさに裁判所・検察一体となった「迅速」裁判=早期結審・有罪判決策動だ。
しかし弁護側反対尋問では完全に検察側を追いつめた。藤井証人に対する藤沢抱一主任弁護人の追及は鋭く、「金沢借家=信管製造工場」との虚構性が一つひとつ暴かれていった。藤井は争点となっている「金属くずは畳を上げた床面で発見した」と証言したが、弁護人にすかさず「それでは写真は撮ったのか」と切り返されると「撮っていません……」とうなだれてしまうというありさまだ。
次回、2月24日は、被告の3同志が藤井に対する反対尋問を行う。裁判所は5、6月の公判予定を通告してきており、差し戻し審は一挙に検察側立証を終了し、弁護側立証段階へと突入する情勢を迎えている。2・14集会の成功をかちとり、その力で検察側立証の破産を突きつけ、反動をぶち破ろう。傍聴に全力で結集しよう。
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日程 4人の無罪確定へ!2・14集会
迎賓館・横田デッチあげ弾圧裁判
「簡易・迅速」裁判粉砕し
4人の無罪確定へ!2・14集会
2月14日(土)午後1時30分
コアいけぶくろ(豊島区民センター)5階音楽室
主催/迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会