2009年2月 2日

09年入管闘争の発展のために 革共同入管闘争組織委員会

週刊『前進』08頁(2377号6面1)(2009/02/02)

09年入管闘争の発展のために
 在日・滞日外国人と団結し「生きさせろ!」ゼネストへ
 革共同入管闘争組織委員会

 「世界は革命情勢だ。求められているのは、命脈の尽きた資本主義体制の改良ではなく革命である。万国の労働者と被抑圧民族プロレタリアート人民は、この大恐慌情勢に立ち向かい、分断を打ち破り、国際的に団結し、資本主義・帝国主義を打倒して、世界的規模でプロレタリア独裁を打ち立てる時だ」(09年1・1政治局アピール)——大恐慌と戦争を世界革命に転化する闘いが「生きさせろ!」ゼネストだ。それは、「派遣切り」・賃下げ、リストラ・大量解雇に対して、ガザ侵略に対して、民族・国籍・国境を越えた労働者の闘いとして始まっている。第2次国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕を軸に09春闘ストを大爆発させよう! この闘いの実現に向かって民族・国籍を越えた団結をつくり出すことが09年入管闘争の任務である。08年11・2国際連帯闘争の地平をさらに押し上げ、本物のマルクス主義に貫かれた世界単一の労働者党建設を実現しよう。革共同入管闘争組織委員会はその先頭で闘いぬくことを宣言する。

 第1章 “打ち破ろう分断! 取り戻そう団結!”

 時代認識と路線をとことん鮮明にさせ闘いぬく中で、昨年4—5月入管闘争で動労千葉や青年労働者・学生とともにかちとった転換と飛躍は「打ち破ろう分断! 取り戻そう団結! 民族差別・排外主義と入管体制を打ち破り、全世界の労働者は団結しよう!」のスローガンに集約される。これは、われわれが青年労働者・学生の闘いに徹底的に必死に学び、同時に塩川一派との党派闘争を闘う中での激しい討論の中でつかみとったスローガンだ。われわれは、この魂の入った階級的スローガンに確信を持ち、職場生産点・地域で猛然と実践し、11月労働者集会へのぼりつめた。
 青年労働者・学生は、労働者階級の革命性に唯一依拠し、階級的団結を総括軸にして闘っている。ここにあるのは、労働者は社会の真の主人公であり、労働者は闘えば絶対に勝てる存在である、ということへの揺るぎない確信である。この階級的団結の拡大が国際連帯であり、革命なのである。職場生産点・地域での資本・国家との非和解の闘い、団結の拡大がプロレタリア革命に直結しているのである。
 5700人を結集した11月労働者集会は、▼世界金融大恐慌に対して労働者が国境を越えて団結し帝国主義を打倒する革命に立ち上がらなければならない▼そのためには体制内労働運動を打ち破る階級的労働運動が必要である▼世界単一の労働者党を建設する——ということが集会全体に貫かれていた。世界大恐慌情勢に立ち向かう国際的陣形をつくり出したのだ。
 さらに昨年1年間の闘いを勝利に導いた核心思想は07年「7月テーゼ」だった。動労千葉が労働運動の実践の中でマルクス主義をよみがえらせ、全世界の労働者階級と被抑圧民族人民を獲得してきたことを理論的命題として表現したものだ。

 第1節 血債主義と決別して前進

 世界金融大恐慌=世界革命情勢は、すべての潮流に革命をめざすのか、それとも資本主義・帝国主義の救済者として革命を血の海に沈めるのかを突きつけている。資本家階級と労働者階級=賃金奴隷との階級対立の非和解性ををあいまいにした途端、それは革命の絞殺者に転落する。
 塩川一派は青年労働者の「労働運動の力で革命やろう」というスローガンに憎悪をむき出しにして襲いかかってきた。われわれは彼らの反マルクス主義的・小ブル自由主義的本質を暴いてきたが、彼らは今や転向スパイ集団に転落した。警察を導入し動労千葉を排除した4者4団体の10・24国鉄集会を彼らが賛美したことはその表れだ。
 血債主義・糾弾主義とは「労働者への絶対的な信頼」ではなく労働者への不信であり、「勝利の展望」ではなく絶望を組織することであり、「団結」ではなく闘いの分断である。08年、このことを実践の中ではっきりさせ、血債主義・糾弾主義を完全に粉砕した。
 動労千葉労働運動を否定し、階級的労働運動の苦闘と離れたところで、入管闘争をはじめとした諸戦線の闘いや差別・排外主義との闘いを位置づけることは百パーセント反動的、反革命的だ。09年、プロレタリア革命の最悪の敵対者=塩川一派を打倒し尽くそう。

 第2章 動労千葉労働運動の全面的実践を!

 08年の闘いをとおしてわれわれは、階級的労働運動路線=動労千葉労働運動を闘うことで、入管法・外登法—入管体制を粉砕できるという確信を持った。動労千葉労働運動を全面的に実践することこそが入管闘争の勝利の路線である。
 「あらゆる社会的連帯の解体」を標恫(ひょうぼう)する新自由主義攻撃の核心は、労働者の団結を破壊し、闘いを分断し、差別・排外主義を扇動し、侵略戦争体制へ動員しようとすることにあった。日本における新自由主義の突破口であった国鉄分割・民営化攻撃と一体となって強まった80年代後半の入管攻撃も、まさに新自由主義攻撃そのものだった。
 動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃に対して唯一ストライキで反撃し、団結を守ってきた。07年に「勝利宣言」を発し、平成採の青年労働者を組合員に獲得する組織拡大へと一気に前進している。資本と労働者は絶対に非和解であり、労働者は闘うことによってのみ団結を守ることができる——この立場に立ち、最も困難な闘いの場である職場生産点で闘いを貫き勝利してきたのである。
 新自由主義としての入管攻撃との闘いも、その核心は資本・国家との非和解の闘い、激突であった。しかしこのことが血債主義・糾弾主義によって正しくとらえられず、曇らされ、闘いの前進が阻まれていたのである。
 4—5月入管闘争と11月労働者集会の勝利の中から、われわれは動労千葉労働運動の全面的実践こそが入管闘争勝利の路線であることをつかんだ。
 昨年5月1日のメーデーで米西海岸の港湾労働者とイラクの労働者が連帯ストに立ち上がった。昨年11月集会は歴史を画する前進をかちとった。今年、イスラエル国内でアラブ人とユダヤ人の労働者が団結し、「敵同士であることをやめよう! 資本の支配を解体しよう!」と叫んでガザ侵略弾劾のデモに決起している。
 全世界の労働者、在日・滞日外国人労働者が民族・国籍・国境を越え分断を打破し、団結してひとつの軍勢として「労働者はひとつだ。打ち倒すべき敵はひとつだ」と資本に対して猛然と闘い、革命をたぐり寄せている。その基軸にマルクス主義を実践する動労千葉労働運動がすわり、全世界を獲得している。このことそのものが入管体制を打ち破っている!

 第1節 国鉄決戦勝利・道州制粉砕へ

 09年の闘いの方針は、「生きさせろ!」ゼネスト路線のもと、国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕へ全力で闘うことである。
 道州制攻撃とは、360万人公務員労働者(自治体労働者、教育労働者など)全員をいったん解雇し選別採用する攻撃であり、半分の人員で2倍働かせ、教育や医療・福祉部門も含めて民営化し、資本がとことん搾取することであり、もって改憲と戦争へ向かう大攻撃である。この攻撃の最大の狙いは労働組合の壊滅である。
 道州制は国鉄分割・民営化攻撃をはるかに上回る大攻撃だ。国家規模の分割・民営化攻撃であり、全労働者階級を対象にした大攻撃なのである。その最先兵が大阪府知事橋下徹だ。橋下打倒決戦へ自治体労働者、教育労働者を先頭に決起しよう。

 第3章 「在留カード」狙う入管法改悪許すな

 国鉄決戦、道州制・民営化粉砕決戦の中で入管攻撃を打ち砕こう。
 政府の規制改革推進本部「規制改革推進のための第3次答申」や日本経団連の入管政策・外国人労働者政策への提言は、「地域社会の構成員として外国人を位置づける」(「第3次答申」)と言いつつ、日本人労働者と外国人労働者、在日と滞日の徹底的な分断と団結破壊を狙っている。
 しかし、入管体制そのものが在日・滞日外国人の存在と闘いによって今日完全に破綻している。営々と闘いぬかれてきた指紋押捺(おうなつ)拒否闘争をはじめとする反外登法闘争が日帝の外登法支配を打ち砕いた。
 難民認定制度も完全に破綻している。08年の難民認定申請は過去最高の1600人を超えたにもかかわらず、難民認定者はわずか四十数人にとどまっているという難民鎖国の状況は何ひとつ変わっていない。政府は第三国出国受け入れ政策を発表したが、それも1年に30人(!)であり、依然として難民受け入れは拒否のままだ。こうした日本の地で難民たちは意気高く闘いぬいている。
 さらに金融大恐慌の渦中で日系のブラジル人やペルー人の労働者が職を失い、住居を失っている。これ自身、就労制限なしで日系人を労働力として導入することを図った90年入管法改悪の破産を示している。職を奪われた日系人たちが1月18日、東京・銀座をデモ行進した。また、国籍条項撤廃をはじめ民族差別との闘いが入管法による強制送還の恫喝をはねのけて闘いぬかれてきた。こうした入管体制との闘いの勝利的地平をがっちり確認し、09年入管法・入管体制粉砕へ闘いぬこう。
 日帝は指紋押捺の07年復活に続き、今通常国会でまたも入管法を改悪しようとしている。外国人登録法を廃止し、在日・滞日外国人の管理を出入国管理法に一元化するというのだ。そのため在日朝鮮人・中国人を対象とした「外国人台帳制度」を創設、その他の外国人は「在留カード」(ICカード。罰則付きの常時携帯・提示義務)で管理し、非正規滞在者や難民申請者などをはじき出し、摘発することが狙われている。
 これらの動きは、地方自治体の窓口業務(法定受託事務)であった外国人登録業務を廃止し、全業務を入管局に一元化することで、国家による外国人の治安管理を極限的に強めようとする攻撃だ。地方自治体を解体し、丸ごと民営化する道州制攻撃そのものだ。

 第1節 職場で実践し地区党建設を

 厚生労働省の調査でさえ、日本で働く外国人50万人(08年10月末時点)の約4割が製造業で働き、うち3割が派遣・請負事業所で働かざるを得ない状況だ。これは氷山の一角に過ぎず、「データにも載らず、すべて解雇されている」(09年1・1アピール)のだ。これは日本の労働者、とりわけ2000万青年労働者がおかれている現実とまったく同じだ。
 日帝は在日・滞日外国人労働者と日本の労働者がともに決起することを恐れ、徹底的に分断しようとしている。新たな入管法の改悪や朝鮮総連への弾圧はそのことをはっきりと示している。排外主義扇動と一体で自治体労働者をはじめ日本の労働者を外国人労働者排除・弾圧の先兵として動員しようとしている。
 銀座や浜松などで滞日外国人労働者が「生きさせろ!」デモを闘っている。朝鮮総連弾圧に対して全国で国会前で日本の労働者がともに闘っている。「『生きさせろ!』ゼネストで闘おう」——これこそ分断を打ち破り団結し勝利できる路線だ。
 革命は遠い将来の話ではない。11月国際連帯集会に多くの在日・滞日外国人労働者が結集している。全世界で労働者が民族・国籍・国境を越え団結しストライキで闘えば革命へ一直線だ。麻生や橋下は吹っ飛ぶ。職場生産点で勝負し、体制内指導部を打倒し組合権力を奪取しよう。労働者を救済の対象におとしめる体制内勢力との分岐・党派闘争に勝ちぬこう。
 「一つの組織、労働者の党」を全世界の労働者は心底求めている。階級的労働運動路線と07年7月テーゼのもとに諸戦線の革命的構築をかちとる闘いは、地区党建設と一体である。マルクス主義の普遍性で統一された地区党建設のもと、〈党・労働組合・ソビエト〉に根ざした諸戦線の闘いを豊かに発展させよう。
 すでにアメリカではオバマ反革命政権との激突が始まった。全世界で大恐慌と戦争に怒る「生きさせろ!」ゼネストが噴出している。日帝・経団連に波状的な怒りのデモをたたきつけ、2・16国鉄・春闘集会に結集しよう。隣の労働者と団結し、革命勝利に進もう!