爆取デッチあげ差し戻し審 証拠調べを撤回 拙速裁判許すな
爆取デッチあげ差し戻し審 証拠調べを撤回
拙速手抜き裁判許すな
昨年12月18日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審の第11回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で行われた。
検察官は、11月に「立証趣旨の変更」の申し立てに伴って請求していた証拠・証人の取り調べを突然撤回した。さらに当初請求の証拠・証人まで1人を除きすべてを撤回すると言い出した。
これは3同志と弁護団の「関連性のない証拠・証人は必要ない」「撤回せよ」との要求と闘いに追い詰められた結果だ。しかし、同時にここには明らかに検察官立証の破綻を救済し、厳格な立証など必要ない、ムード的な立証で十分とする裁判所による検察官への卑劣な指導がある。裁判員制度を先取りした「迅速」裁判=早期結審、有罪判決を狙った大反動だ。
1月15日に行われた第12回公判の冒頭、3同志が決然と意見表明した。
板垣宏同志「検察官の突然の立証方針の変更と撤回は検察官立証の一貫性のなさを示している。これは検察官が白旗を掲げたということだ。裁判所は無駄な検察官立証の破綻を認め、直ちに無罪判決を出すべきだ。今回の立証の変更と撤回は、本来検察官の立証の不可能性=無罪とすべきところなのに、逆に審理を省略・手抜きすることで、事実審理をせずに事実上の事実認定を行った控訴審判決の誤りを繰り返すものだ。この理不尽な攻撃を必ず粉砕する」
須賀武敏同志「今回の攻撃は『簡易・迅速・厳罰の戦時司法』への転換攻撃だ。本件と関連性のない藤井俊裕証人の取り調べに固執するのは、金沢関係証拠を審理したという形式を整えるためにすぎない。早期結審・有罪判決を狙った攻撃を許さない」
十亀弘史同志「裁判所がもし早期結審策動を考えていないというのなら、①藤井証人を却下せよ、②これまでなされた橿原・関之沢林道関係証拠のすべての証人を証拠排除せよ、③直ちに無罪判決をせよ、という3点の実践により示せ」
「金沢借家」関連唯一の証人は金沢借家の捜索差し押さえを行ったという警視庁公安一課の藤井俊裕だ。検察官は10人を予定していた証人を藤井1人に絞り込んだ関係で、藤井が実際体験していないことまで証言させようともくろんでいた。
しかし弁護人が先制的に「証拠開示が遅い」「伝聞証言は許さない」と異議を申し立て、これを皮切りに3同志と弁護団が次々と異議をたたきつけた。検察官はたびたび立ち往生。露骨な検察擁護の訴訟指揮を行う林裁判長に対し、傍聴者も一体となって弾劾・抗議の声を上げた。結局検察官は捜索差し押さえに関してほとんど何も聞くことができなかった。
次回2月2日と24日の藤井の反対尋問では「金沢借家」関連証拠の破産を刻印する反対尋問を行い、反動を打ち破り差し戻し審に勝利しよう。裁判所と検察官が、追い詰められた結果とはいえ、全面的な拙速=早期結審方針へと転換したことで、差し戻し審は一気に決戦段階へと突入した。全力で傍聴に集まろう。