2009年1月26日

大阪 全社労が2波のスト 健康管理センター閉鎖/解雇絶対阻止

週刊『前進』06頁(2376号3面1)(2009/01/26)

大阪 全社労が2波のスト
 健康管理センター3月閉鎖
 解雇絶対阻止に立つ

 1月14、21日、全国社会保険協会連合会労組(全社労)は、大阪で三つの健康管理センター(福島、長堀、淀川)の3月売却・閉鎖=解雇攻撃を粉砕するため、2波のストライキを打ちぬいた。
 3センターは、中小企業労働者の健診業務などを担ってきた、全国に53病院・4診療所(健康管理センター)ある社会保険病院・診療所であり、年間13万人以上の利用者がいる。この施設を3月9日をもって廃止し、高松建設・心斎橋健康倶楽部などの土建屋や怪しげなコンサルタント企業にたたき売り、300人もの労働者を「希望退職」という首切りか、整理解雇という首切りのどちらかに追いこもうとしているのだ。どうしてこんな攻撃を許せるだろうか。
 14日は福島健康管理センターを拠点にして闘った。森精機で3波のストライキを闘った青年労働者をはじめ50人が結集しストライキ行動をともにした。
 全社労と闘う仲間は、福島・長堀の2センターとJR野田駅でビラをまき、さらにスト突入・連帯集会、全社労3回大会をかちとり、地域へのビラ入れ、宣伝カーと終日闘った。
 午後3時からは、のこのこやってきた買い受け先の建物調査員とセンター管理者に怒りを爆発させ、1時間以上の追及・弾劾を行った。首切りへの加担など許せるか!

 第1章 「命かけ闘う」と第2波スト

 21日、全社労の労働者は第2波ストに決起した。拠点となったのは長堀にある長堀健康管理センターだ。早朝より全社労の労働者を先頭に約40人の労働者・学生が集まり、センターの廃止・売却と解雇攻撃への怒りをたたきつけ、出勤してくる労働者や利用者にストライキ決起を呼びかけるビラを配布した。
 8時40分、スト突入とともに行われた集会では、長堀でストに突入した労働者が「全社連は、『退職金を1・8倍にするから』などという口約束で希望退職に追い込んでいる。使うときはいいように使ってきて、今度はクビ。ハラが立って仕方ない。命かけて闘う」と宣言した。
 この日も終日のストライキを闘い、昼からは周辺でのビラまきなどをやりぬいた。
 健康管理センター廃止・売却攻撃との闘いは、社会保険庁解体を突破口とする公務員制度改悪、道州制導入、公務員360万人首切り攻撃との闘いそのものだ。
 解雇攻撃との闘いはこれからが正念場だ。全社労は、「大恐慌の時代、労働者は団結なしに1日たりとも生きていけない」「3月閉鎖=解雇通告をつきぬけて闘う。『生きさせろ!』春闘ゼネストへつなげるストライキで闘う」と決意している。
 (投稿/労組交流センター医療福祉部会・小川恵)

 第2章 【解説】

 自公政権は構造改革による医療・社会保障解体、民営化・労組破壊攻撃の最大の標的として社会保険庁を定め、年金・保険部門を非公務員型公法人の日本年金機構、全国健康保険協会へと解体・再編する攻撃を進めている。これに先行して、その他の社保庁関連施設を05年10月設置の独立行政法人年金・健康保険福祉施設機構(RFO)に移管、次々と廃止・売却している。RFOは健康管理センターの業務を全国社会保険協会連合会(全社連)に委託してきたが、3月9日に契約を打ち切り、同センターを廃止・売却、職員を全員解雇しようとしている(淀川、長堀、福島の大阪3センターは9月8日に落札)。全労連—医労連傘下の健康保険病院労組本部は攻撃に屈服、闘おうとしないため、大阪3センターの闘う労働者は08年3月、全国社会保険協会連合会労働組合を結成、ストライキで闘っている。