2009年1月 1日

●革共同政治局1・1アピール 大恐慌をプロレタリア世界革命へ 闘う労働組合とマルクス主義を甦らせ09年「生きさせろ!」ゼネストの爆発を 国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕

週刊『前進』12頁(2373号9面1)(2009/01/01)

●革共同政治局1・1アピール
 大恐慌をプロレタリア世界革命へ
 闘う労働組合とマルクス主義を甦らせ09年「生きさせろ!」ゼネストの爆発を
 国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕へ

 第0章 はじめに

 ついに新しい世界革命の時は来た。資本主義300年の歴史に弔鐘が鳴っている。サブプライム危機を引き金とする米帝発の世界金融大恐慌の爆発は、1929年の大恐慌をはるかに超える帝国主義の史上最後のもはや後のない大恐慌として、資本主義の終わりを告げている。
 創成以来、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命の旗を高く掲げて闘ってきた革共同は、1929年大恐慌に続いて必ずこのような時の到来することを固く確信してきた。そして今、最末期帝国主義の新自由主義の総破産として爆発した世界的な大恐慌を、プロレタリア世界革命へと転化すべき決定的な時代がついにやって来た。
 帝国主義の巨大な過剰資本・過剰生産力は、資本主義の生産関係の枠内ではもう制御できず、今や大恐慌と戦争、失業と貧困と飢餓しかもたらさないことがいよいよはっきりした。労働者は働くことも、食べることも、住むこともできなくなっている。GMやトヨタやソニーを始め、世界の名だたる大企業のブルジョアジーどもは、無慈悲な首切りと賃下げに訴えて延命しようと躍起になっている。
 しかしこれに対し、労働者は断じて大資本のなすがままに屈服してはいない。すでに全世界で青年・学生を先頭に、生きるための闘いに立ち上がっている。賃上げを要求し、首切り攻撃に反対して、大規模なゼネストやデモや暴動に決起している。日本でも「派遣切り」などのリストラの嵐に、ストライキや労働組合の結成で激しい反撃が開始されている。
 大恐慌は労働者に災厄をもたらすだけではない。それは世界革命の扉を荒々しく押し開く。世界は革命情勢だ。求められているのは、命脈の尽きた資本主義体制の改良ではなく革命である。万国の労働者と被抑圧民族プロレタリアート人民は、この大恐慌情勢に立ち向かい、分断を打ち破り、国際的に団結し、資本主義・帝国主義を打倒して、世界的規模でプロレタリア独裁を打ち立てる時だ。労働者が生産と社会の真の主人公となり、社会主義・共産主義の人間的共同性に基づく社会を建設するための闘いへ、直ちに前進しよう。
 08年の11・2労働者集会は、未曽有の世界金融大恐慌を迎え撃つ日米韓の労働者国際連帯を大きく前進させた。この歴史的地平から、プロレタリア世界革命に向け、動労千葉に体現される階級的労働運動をさらに白熱的に発展させよう。万国の労働者の団結を全力で強化し、闘う労働組合とマルクス主義を復権させよう。これこそ革命勝利の武器だ。 
 大恐慌をプロレタリア世界革命へ。この大展望のもとに、09年「生きさせろ!」ゼネストの爆発と、第2次国鉄闘争勝利—民営化・道州制粉砕の大決戦へ攻め上ろう。

 第1章 Ⅰ 世界革命への突撃路は開かれた

 第1節 (1) 11・2集会の歴史的地平切り開いた08年の闘い

 08年の闘いは、「世界は革命情勢」ということを明確にして、階級的労働運動路線の白熱的実践を全身全霊を賭して貫く闘いとして展開された。
 08年、未曽有の世界金融大恐慌が最末期帝国主義の世界を一挙に、同時に覆いつくした。資本主義は歴史的に有限な一階級社会にすぎない。その資本主義の積もりに積もった矛盾が全面的に火を噴き、帝国主義ブルジョアジーは死の苦悶(くもん)にのたうち回っている。他方では、最末期帝国主義の新自由主義による政治支配・階級支配が完全に破綻し、帝国主義国でも新植民地主義体制諸国でも、ストライキや暴動が激発している。
 世界が革命情勢であるということは、世界革命の時代が眼前に到来したことを意味する。マルクス主義を生きた実践の土台にすえた階級的労働運動路線こそ、革命情勢を革命に転化する唯一無二の路線である。08年の闘いはこの路線を文字どおり実践に移すものとして闘われた。動労千葉労働運動の長期にわたる不屈の闘いと、青年労働者の革命を求める魂の叫びとを糾合して、その核心に絶対反対論と階級的団結論を確立し、職場・生産点を軸にして、日帝権力・資本・体制内指導部との非和解の対決を貫いてきた。
 そこには、「ブルジョアジーは、自分に死をもたらす武器をつくり出しただけではない。その武器をとる人びとをもつくり出した。すなわち、近代の労働者、プロレタリアである」(マルクス・エンゲルス『共産党宣言』)という労働者階級の誇りがあふれていた。そして処分や解雇、逮捕・起訴などあらゆる困難を引き受けて、苦闘につぐ苦闘の中から、大恐慌に立ち向かう労働運動の展望を押し開いてきた。
 一つは、第2次国鉄決戦を1047名解雇撤回の原則を貫いて闘い抜くために、国労5・27臨大闘争弾圧の被告団が4者4団体路線絶対反対を先駆的に切り開いたことである。被告団は08年2月22日に、旧弁護団の解任と松崎被告との弁論分離をやりぬくことをとおして、4者4団体路線と根底的に対決する主体へと自らをうち鍛え、動労千葉と並ぶ第2次国鉄決戦の主体に躍り出た。この闘いは、08年の日本労働運動の先端で闘い抜かれた4者4団体=10・24集会派との激突に勝ち抜く源泉となった。
 二つめには、世界革命情勢の息吹きを全身で体現して、世界にとどろくサミット粉砕決戦に立った。5・28〜29法大決戦で血路を切り開き、6・29サミット粉砕の実力デモを厳戒体制をぶち破って戦取した。階級的団結とその拡大にすべてをかけて決起した時、敵権力の暴力支配を無力化させ、ついに階級の無限のエネルギーが解き放たれることを実感した。この地平を血肉化し、階級的団結論を総括軸にすえて闘われた職場・生産点、そして大学キャンパスでの階級的労働運動の無数の実践は、その全地平を11・2労働者集会5700人の団結として結実させた。

 第2節 (2) 大恐慌情勢に立ち向かう日米韓の国際的団結

 11・2労働者大集会の決定的意義を軸にして、08年の総括を深めたい。
 第一に確認したいことは、世界金融大恐慌の全面的爆発という決定的情勢の到来に対し、「資本主義は終わりだ」という時代認識をもって真っ向から立ち向かい、階級的労働運動の白熱的展開をとおして世界プロレタリア革命への道を切り開くことを、日本と全世界の労働者階級に鮮明に提起したことである。しかもそれが闘う労働者・労働組合の3国国際連帯という団結形態をもって、圧倒的に打ち出されたのである。
 資本主義・帝国主義の300年余の歴史をとらえ返せば、11・2の革命的意義は計り知れない。現在進行している世界金融大恐慌はかけ値なしに29年大恐慌をはるかに超える有史以来の未曽有の大恐慌である。それもまだ始まったばかりだ。
 国家独占資本主義が破産し、最末期帝国主義の絶望的延命形態だった新自由主義が破産し、今次大恐慌はまさに後のない大恐慌なのである。今進行していることは、新自由主義の破産と死滅過程に国家財政(労働者階級人民の血税だ!)をも引きずり込んで破産させてしまうことだけである。すなわち、赤字国債の天文学的な累積、ドル暴落、国際通貨体制の究極的崩壊である。最後は途方もないインフレしかない。革命情勢は一直線に爆発する以外にないのである。だからこそ、この全過程が革命と反革命が逆巻くすさまじい階級戦争の白熱的展開過程となる。
 11・2は、階級的労働運動・労働組合運動をもって、プロレタリア世界革命への道をつき進むことを全参加者の主体的一致として確認し、実践的決意としても誓いあった。世界金融大恐慌の時代こそ、労働者階級が全面的に決起して、生活を防衛する闘いをプロレタリア革命への闘いと結合し一体化して、ついに被支配階級としての自己を全面的に解放する決定的局面の到来なのだ。だからこそ、「生きさせろ!」ゼネストを21世紀のプロレタリア革命として戦取することを全参加者が戦闘的に宣言し、全国・全世界で職場・生産点や大学キャンパス、そして全戦線で闘うことを鮮明に確認した。
 こうした地平に立った時、昨年11月における日米韓3国連帯の飛躍的強化は、国際階級闘争の新時代の幕開けと言えるものである。
 一つは、世界金融大恐慌という時代認識において同一の立場に立ち、大恐慌は革命につながるという確信を打ち立てた。大恐慌情勢にプロレタリアートとして真っ向から向きあい、自らがつくり出してきた労働運動への確信を土台にして、今度こそプロレタリア革命を実現しようという主体的実践的決意である。労働組合が主催する集会で、大恐慌に対してプロレタリア革命への前進が訴えられるのは実に感動的で歴史的なことである。
 二つには、プロレタリア世界革命を実現するための革命的な労働者の党の建設への檄(げき)が発せられたことである。「労働者の世の中をつくるために、われわれ労働者はひとつに固まらなければなりません」「全世界の労働者が労働者階級の国際連合をつくり、社会主義変革運動へとさらに進んでゆければと思います」(イジェヨン氏)。「すべての闘いは、国際主義的労働者、革命的な労働者の党によって組織されるのです」(ジャック・ヘイマン氏)
 「プロレタリアが獲得するものは、全世界だ。万国のプロレタリア、団結せよ!」という『共産党宣言』の言葉が現実になる時代が来た。幾多の艱難(かんなん)辛苦を経て、本物のマルクス主義が国際階級闘争のただ中に復権している。プロレタリア世界革命に勝利するためには、労働組合と並んで労働者の国際的政治組織、単一の党が必要であることが、階級的労働組合運動の世界的指導部の心底からの欲求として呼びかけられたのである。
 三つには、世界金融大恐慌に対して労働者が主人公の社会を打ち立てるためには、資本主義・帝国主義の最悪の救済者である体制内労働運動を打ち破り、打倒することが共通の課題であることが確認された。革命が階級闘争の最焦点になる中で、資本との闘いのみならず、体制内労働運動との党派闘争のもつ意味が画然と鮮明になってきた。そして日米韓の階級的労働運動の潮流の共通の壁は、この党派闘争にうちかつことにある。11・2労働者集会をめぐる10・24対11・2の激烈な構図は、また万国共通なのである。
 プロレタリアートは本質的に国際的存在であり、階級的に単一の存在であり、国際主義的実践をとおして初めて労働者自己解放の実践的な内容を全面的に獲得する。闘いの中で自らが国際的存在であると自覚した時、労働者階級は自己の共産主義的内容を生き生きと体現し、つかみとることができる。11・2と11・2を前後する諸行動・闘争は、そのことをとおして21世紀のプロレタリア革命へと闘志を燃やす大量の国際主義的活動家をつくり出したのである。ここにおいて、革共同が発した国際連帯アピールは、歴史的な役割を果たすものとなった。

 第3節 (3) 4者4団体との党派闘争貫いた5700の大結集

 第二に確認したいことは、日本の労働運動の戦闘的・階級的展開をかちとっていく上で、国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐる4者4団体との党派闘争が死活的であることを自覚し、それに勝ち抜いて、動労千葉派5700人の団結をかちとったことである。
 今日の日本階級闘争において、新自由主義は破産しきっているとはいえ、なおかつ労働者階級への攻撃の基本政策としてある。すなわち、80年代の国鉄分割・民営化以来、依然として民営化攻撃こそが労働者階級とりわけ4大産別の労働者への攻撃の基軸となっている。だから、1047名闘争を「和解路線」をもって裏切り、全労働者階級をも道連れにして逃亡しようとするのか、それとも断固原則的に解雇撤回闘争を貫き、逆に民営化の矛盾にあえぐ敵を追いつめて最後的に大勝利しようとするのかは、労働運動の生死を分かつ決定的闘いなのである。
 国鉄分割・民営化攻撃は決着などついていない。それどころか民営化の矛盾はいま爆発し始め、労働者がこの矛盾をついて闘い抜けば1047名闘争は勝利できる時が来たのである。にもかかわらず、4者4団体は1047名闘争を投げ捨てるというのだ。
 この裏切りの真実は、動労千葉が闘い抜き、民営化の矛盾が拡大し、原則的に闘い抜けば勝利できる地平が到来しているからこそ起きていることなのである。そして4者4団体が10・24集会に国家権力機動隊を導入して動労千葉を排除したように、ことごとくが動労千葉への激しい排除・敵対となり、11月集会への密集した大反動となったのである。根本的には、世界金融大恐慌に直面する中で、労働運動・労働組合運動が革命をめざすのか、それとも資本主義・帝国主義の救済者として革命を血の海に沈めるのかの大激突・大分裂として起こったのである。
 11・2集会での動労千葉・田中康宏委員長と全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・高英男副委員長の二つの基調提起は、大恐慌下の白熱的階級決戦に勝利していく決定的環として、1047名闘争を断固堅持し発展させることを宣言した。11月集会派こそが1047名闘争に責任を取りきることを宣言したのだ。4者4団体との激しい党派闘争の中で、3労組が1047名解雇撤回闘争を断固進めることを共同の確認とし、階級的原則を貫いて闘い抜く路線を主催組合として真っ向から打ち出したことは重要である。
 これ自身が、11・2に至る過程で、全国・全産別で青年労働者・学生を先頭に、階級的労働運動路線の命運をかけて4者4団体と闘い抜いた地平で戦取したものである。そして、第2次国鉄決戦こそ「生きさせろ!」ゼネストの中核であることを、路線的にも実践的にも打ち立てた。11月集会の3労組共闘陣形の土台が固められ、労働運動全体のヘゲモニーを階級的労働運動派が握りしめ、労働者階級全体の革命的決起へと突き進む闘いが始まった。

 第4節 (4) 階級的労働運動の指導部に青年労働者が躍り出た

 第三に確認したいことは、11・2を真に牽引(けんいん)し組織したのは、マルクス主義と動労千葉労働運動を不退転に実践した青年労働者・学生の闘いだったということである。
 青年労働者の実践は、すぐれて動労千葉労働運動のストレートな実践そのものである。それは、中野洋動労千葉前委員長の新版『甦(よみがえ)る労働組合』に凝縮されている、動労千葉40年余の闘いに脈打つマルクス主義の体現としてあった。すなわち、労働者一人ひとりが労働者としての力を発揮して団結したら革命はできるという不動の信念と、だからこそ労働者を軽んじ、蔑視(べっし)する者は絶対に許さないという労働者自己解放の思想と実践である。そして、労働組合を甦らせる一点に日本と世界の労働者階級の現在の利益と未来をかけてきた。その闘いは、資本の先兵となって労働者の誇りを奪い、資本にひれ伏す体制内労働運動を圧倒している。こうした階級的労働運動を真正面から実践する労働運動の新しいリーダーが登場した。
 動労千葉労働運動から生み出された青年労働者は、職場で資本と非和解に闘い、体制内労働運動指導部と非妥協に闘って、階級的団結に一切をかけて立ち上がっている。階級的団結を土台にマルクス主義を復権し、革命をめざして労働組合権力に一歩も引かずに挑戦している。この青年労働者の存在と闘いが体制内労働運動を吹き飛ばし、21世紀のプロレタリア革命の現実性と展望を照らし出している。
 こうした青年労働者を牽引力にして、階級的労働運動路線の白熱的実践が、幾多の動労千葉派を職場・生産点に生み出している。とくに国鉄、全逓、教労、自治体そして医療・福祉、合同労組の決起である。処分・解雇にひるまない不屈・非妥協の闘い、闘わない体制内労組幹部を踏みしだいて組合権力に挑戦する闘い、そしていくつものストライキが闘い抜かれている。時代認識と路線=マルクス主義での実践が音を立てて始まったのだ。

 第5節 (5) 世界の学生反乱の先端で闘い抜かれた法大決戦

 第四に確認したいことは、金融大恐慌下で爆発する世界的な学生ゼネスト・暴動の先端に、日本の学生運動が甦り、躍り出たことである。
 06年3・14弾圧以来、88人逮捕、22人起訴、6人の退学・停学処分を踏み越えて、法大学生運動が全国300万学生に対して革命的波及力と求心力を急速に獲得している。のみならず、全世界の労働者と学生の革命への希望・展望を生み出している。
 新自由主義攻撃は大学を監獄に変えた。それは、大学を丸ごと国家暴力装置とし、国家権力・当局・暴力警備員が一体となって、マルクス主義を実践する学生運動を圧殺し根絶するという、最末期帝国主義の空前の歴史的大攻撃である。しかし、法大学生運動は、革命を求めてやまない不滅の共産主義的団結のもとに階級的路線を確立し、学生大衆の結集軸をつくることに成功した。
 そしてついに08年、法大キャンパスの力関係を変えてキャンパス支配権を学生が奪い返す闘いが画然と始まった。血路を切り開いたのは、かつての70年闘争の出発点を築いた67年の10・8羽田闘争にも匹敵する、「現代の10・8」とも言うべき5・28〜29法大決戦だった。そしてこの地平を08年後半、10・17法大解放集会・デモを頂点にして不屈に発展させてきた。
 法大弾圧裁判の意見陳述集は、労働者階級とともにプロレタリア世界革命へとつき進む全世界の学生運動を牽引する比類ない指針であり、展望をさし示すものとなっている。「人間の怒り、誇りをかけた闘いを帝国主義は絶対につぶすことはできない。法大生と全国学生の闘いは、全世界の労働者階級とつながっている。勝利するのは私たちだ」「法大には怒りがある。この創造的な怒りは、全世界の労働者・学生を獲得し、団結で束ねる怒りだ。法大はまさに革命の砦(とりで)であり、法大闘争そのものが革命の展望なのだ!」と。この「意見陳述集」の前に敵階級は戦慄(せんりつ)せよ。
 3年に及ぶ法大決戦の血みどろの死闘は、60年、70年をこえる鋼鉄の思想とその実践が生み出す躍動感・勝利感に満ちあふれた、大量の若き革命家を輩出した。マルクス主義青年労働者同盟とともに、マルクス主義学生同盟の1千人建設に向けて驀進(ばくしん)する指導部が層厚く形成されたのだ。

 第6節 (6) 三里塚と沖縄闘争先頭に全戦線での偉大な前進

 第五に確認したいことは、革命をめざす階級的労働運動路線と、「労働者階級の特殊階級的解放が、同時に全人間の普遍的解放である」という07年7月テーゼのもと、全戦線での路線的・実践的・統一的発展をかちとる偉大な前進が開始されたことである。
 三里塚闘争は、43年に及ぶ不屈の闘いとその勝利の地平の上に08年、政府・空港会社を決定的に追いつめる大きな前進をかちとった。敷地内天神峰の市東孝雄さんへの農地強奪攻撃に対して、青年労働者・学生を先頭に三里塚闘争の第2、第3の新たな高揚をつくりだそうという革命的檄が発せられた。新自由主義のもとでの農業・農民破壊の攻撃に対して、三里塚を砦にして労農同盟の強固な確立をかちとることは、21世紀の革命にとってますます絶対不可欠の課題となっている。
 革命の火薬庫・沖縄では、辺野古新基地建設阻止闘争の勝利は沖縄の労働者階級の団結の中にあることが宣言され、体制内勢力との鋭い路線的分岐が始まっている。階級的労働運動を担う青年労働者が先頭になって、「労働者が主人公の沖縄」、沖縄ソビエトの実現をめざす闘いが開始された。こうした歴史的闘いの発展は、07年の県民大会12万人決起に示された沖縄労働者階級の底力を解き放ち、世界革命情勢の中軸に躍り出ることは間違いない。
 08年にはまた、階級的労働運動路線のもとに世界の労働者階級との結合を開始したヒロシマ・ナガサキ反戦・反核闘争の大きな前進がかちとられた。さらに、田母神前空幕長事件に示される極右反動の突出と対決し、労働者階級とともに改憲絶対阻止を貫く百万人署名運動の新たな発展がある。
 入管闘争は、支配階級によって築かれた分断の壁を打ち砕き、民族・国籍・国境を越えた全世界の労働者階級の団結を作り出す、その最前線に位置する決定的闘いとなっている。そして、闘う在日・滞日労働者人民とともに、マルクス主義で武装した単一党建設が本格的に推進されている。
 部落解放闘争は、「党の革命」で打倒された与田一派や塩川一派との鋭い路線的分岐・対立を不可避としてきた。部落差別の本質が資本主義・帝国主義による階級分断攻撃であるからこそ、部落解放闘争を階級的労働運動路線の内部にしっかりと位置づけて闘うことの死活性が求められたからである。今や西郡住宅闘争と狭山闘争を両軸に、労働者階級と部落大衆が団結して新たな階級的な部落解放闘争の血路を実践的に切り開く闘いが始まった。
 女性解放闘争は、『共産主義者』158号の高倉志保論文をも新たな武器にして、「女性の解放は労働者階級の解放の中にある」というマルクス主義の女性解放闘争の原点・原則の再確立がかちとられた。塩川一派の脱落・逃亡を踏みしだいて、婦人民主クラブ全国協議会の全国総会と関西ブロック総会が闘いとられ、階級的労働運動の実践を柱にした革命的女性解放運動の発展が力強く始まった。
 プロレタリア革命の勝利へ、反軍闘争の革命的再確立と飛躍的強化を宣言する革共同反軍闘争委員会のアピールが打ち出された。さらに、「血債主義・糾弾主義を粉砕し、労働運動の力で障害者解放へ」の革共同障害者解放闘争組織委員会のアピールが発せられた。いずれも塩川一派を打倒し、プロレタリアートの独裁に向かって進撃し、団結する歴史的アピールであることを熱烈に確認したい。
 階級的労働運動路線と07年7月テーゼのもとに諸戦線の革命的構築をかちとる闘いは、地区党建設と一体のものである。マルクス主義の普遍性で統一された全国単一の地区党建設のもとで、〈党・労働組合・ソビエト〉に根ざした諸戦線の闘いを豊かに発展させよう。

 第7節 (7) 闘う弁護士戦線の登場と司法改革反対運動の高揚

 プロレタリア革命運動の一環に青年弁護士を先頭とした弁護士戦線が登場したことは、08年の闘いの偉大な前進である。
 司法改革攻撃は、国鉄改革(国鉄分割・民営化)、政治改革(小選挙区制)、行政改革(道州制)と並ぶ新自由主義攻撃の重大な柱である。自民党・経団連・法務省らは90年代後半から「21世紀の司法像」を打ち出し、小泉政権がその具体化に走るのに呼応して、日弁連内の日本共産党グループが推進の先頭に立った。国会では司法改革推進法や裁判員制度導入法が全会一致で通過している。
 この司法改革に対して絶対反対の旗を掲げる弁護士集団の闘いは、すでに10年余にわたって続けられている。動労千葉の闘いに徹底的に学びながら、「改憲阻止の砦・日弁連」をめぐる権力・日共・体制内労働運動派との激烈な闘いを展開してきた。その一つの節目が、昨年2月の日弁連会長選挙における司法改革絶対反対派の大躍進である。そしてこの地平を発展させるものとして、6月13日には日比谷公会堂1500人結集の裁判員制度粉砕集会をかちとり、11月22日には600人の銀座デモを実現している。
 この司法改革絶対反対派の弁護士らはまた、未曽有の学生弾圧、とりわけ昨年の法大弾圧に対し、70年安保・沖縄闘争時に並ぶのべ三百数十回に及ぶ接見で全員の完黙・非転向を支え、公判闘争では裁判所の超強権指揮を被告人とともに断固跳ね返している。さらに、第2次国鉄決戦・1047名闘争の中心に立つ5・27臨大闘争弾圧裁判を階級裁判として闘い抜く中軸に立っている。
 08年の全体をとおして、獄中34年烈々たる闘志を燃やして闘う星野文昭同志の奪還運動が全国で本格的に始まった。獄中で闘う学生、資本と非和解で闘う青年労働者が、「星野同志のように闘おう」「星野同志を奪還しよう」の檄を次々に発している。階級的労働運動の力で革命情勢を押し広げ、星野同志と獄壁を越えて団結し、労働者階級の力で再審に勝利し、星野同志を奪還しよう。塩川一派の敵対・破壊のための策動は絶対に許さない。
 08年11月は、塩川一派に対して革命的決着をたたきつけるものになった。11・2が打ち立てた日米韓の国際的団結の地平は、血債主義を最後的に粉砕し尽くした。プロレタリア革命の最悪の敵対者=塩川一派を打倒し尽くす闘いが圧倒的に前進したことを、08年総括の結論として確認したい。

 第2章 Ⅱ 金融大恐慌と世界革命情勢の成熟

 第1節 (1) 今や資本主義は終焉した

 世界金融大恐慌はますます深まっている。昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻に始まる金融機関の危機と破綻は一層深々と進行し、信用の極限的な収縮が全世界を覆っている。これに続いて、実体経済の急激な収縮が始まっている。1929年をもはるかに上回る歴史的な大恐慌への突入だ。
 300年にわたる資本主義の時代がついに、その根本的な矛盾の爆発によって全面的な破局を迎えたのだ。死にひんした資本主義を体制内的に救済する道は、もはやどこにも残されていない。この大恐慌をプロレタリア世界革命に転化することだけが、労働者階級と全人類の未来を切り開く。このことを徹底的にはっきりさせなければならない。
 今や、過去1世紀にわたってアメリカ経済と世界経済を支える基軸中の基軸であった自動車産業が、崩壊のふちに立たされている。GM(ゼネラル・モーターズ)とフォード、クライスラーという米自動車産業の大手3社(ビッグスリー)がこぞって倒産の危機に直面している。日本のトヨタも赤字転落となり、国内外の工場で大規模な減産・リストラに突入した。
 自動車だけではない。鉄鋼、電機を始めほとんどすべての産業で、減産・工場閉鎖と大量首切り・リストラの嵐が一斉に吹き荒れ、しかも全世界に広がっている。スペイン、ギリシャ、フランスでは25歳以下の失業率が公式発表で20%を超えた。日米欧がこぞってマイナス成長に突入しただけでなく、中国やインドも含めた全世界で鉱工業生産が軒並み激減し、世界貿易が急速に縮小し始めている。世界経済全体が大不況の奈落の底に向かって急角度で転落を開始した。
 しかもこれはまだ序の口だ。経済の崩壊とリストラはこれからもっと激しい勢いで進行する。

 第1項 ドル大暴落は不可避

 実体経済の崩落の引き金を引いたのは、資本主義経済の「血液」である金融の途絶、信用収縮だ。サブプライムローン問題の爆発に始まった今日の世界金融大恐慌は、昨秋に入って決定的に激化した。米の住宅金融2公社、リーマンなど5大証券、保険会社最大手AIGが次々と危機に陥ったのに続いて、11月には米金融機関のトップであるシティグループが事実上破綻した。欧州各国でも大手銀行がアメリカ以上の勢いで続々と破綻し、中東のオイルマネーも失速した。
 米帝を始め世界のブルジョアジーは金融資本・大資本の救済に必死となり、国家資金の大量投入に唯一すがりついている。米帝は昨秋、金融安定化法を制定して7000億㌦の公的資金を投入したのに続き、シティの巨額の不良資産を事実上買い取り、さらに新たに8000億㌦を投じてあらゆる金融機関からの債権買い取りに踏み切った。この結果、米政府とFRB(米連邦準備制度理事会)が抱え込むリスクは最大で8兆㌦、米のGDP(国内総生産)の6割、日本のGDPの1・5倍に達すると言われている。
 だが現在起きている金融市場の機能喪失と経済の収縮は、そんな程度では何も解決しない。大量の資金の追加に次ぐ追加投入が不可避となり、財政赤字が天文学的に積み上がっていくだけだ。このまま行けば米の国家破産となるしかない。またFRBなどが抱え込んだリスクが実際に損失となって現れれば、それだけでもドルの価値は一気に急落する。ドルの大暴落がいよいよ目前に迫っている。

 第2項 出口は革命しかない

 この世界金融大恐慌は、新自由主義が必然的に行き着いた破局だ。新自由主義は、1929年大恐慌から第2次大戦を経て延命に延命を重ねた資本主義・帝国主義が、最後にたどりついた延命形態だった。その破産は、29年恐慌を規模においてもスピードにおいてもはるかに上回る史上空前の大恐慌となって爆発しつつある。
 新自由主義は、資本の弱肉強食の論理をむきだしに貫き、労働者階級への極限的な搾取の上に、金融自由化をテコとして帝国主義の寄生性と腐敗を極限まで推し進めた。それはアメリカ帝国主義を丸ごと金融帝国化し、米帝が世界の投資銀行になって証券化商品を全世界にばらまき、経済のバブル化をとことん進め、そこから詐欺的な手段をも使って巨額の利益を吸い上げていく仕組みを作り出した。英仏独など欧州帝国主義も、日帝も、さらにロシアや中国の支配層もその上に乗って、労働者人民の貧困化をも逆に食い物にして途方もない荒稼ぎをやってきた。そのすべてが崩壊し、歯車が逆回転を始めたのだ。
 バブルとその大破産という点では29年恐慌も今回も同じだ。だが29年当時のアメリカは今と違って巨大な黒字国家で、世界の金の4分の3を集中するほどの力をもっていた。29年恐慌でいったん崩壊のふちに立った資本主義・帝国主義は、この米帝が、第2次大戦を経て唯一絶対の基軸国として、ドルの力で全世界を支配することによって延命してきた。その米帝がついに中心部から大崩壊を開始したのである。
 フランス大統領・サルコジは「ドルはもはや基軸通貨ではない」と言い放った。だがしかし、ドルにとって代わることのできる通貨、米帝に代わって新たに帝国主義世界体制の基軸となりうる帝国主義は、もはやどこにも存在しない。ここに29年とは決定的に異なる、最末期帝国主義の絶望的な「死の苦悶」の姿がある。
 今や出口はどこにもなく、不況が無限に長期化し、世界経済は完全に分裂して空中分解していく以外にない。帝国主義同士のつぶし合い、ロシアや中国をも巻き込んだ世界の大国同士の生き残りをかけた争闘戦にエンドレスに突入していくしかない。社会全体が崩壊へと果てしなく転げ落ちていき、ブルジョアジーの絶望と凶暴化の中からナチス的なものが登場し、新たな侵略戦争・世界戦争が一挙に火を噴いていくことになる。最後は第3次世界大戦への突入だ。
 この情勢に立ち向かうことができるのはただひとつ、労働者階級の団結した力だ。闘う全労働者の総力を挙げた決起によって現在進行する大恐慌をプロレタリア世界革命の勝利に転化し、一切の矛盾の根底にある賃金奴隷制の転覆、階級社会そのものの廃絶と真の人間的共同社会の建設に向かって突き進むことだけが、大恐慌がもたらす破局のふちから全世界を救い出す道となったのだ。

 第2節 (2) 大崩壊する米帝国主義とオバマ反革命政権

 アメリカでのブッシュに代わるオバマ新政権の登場は、世界革命情勢を決定的に推し進めるものだ。オバマは、大恐慌と迫り来る革命の恐怖におののく米帝ブルジョアジーが、全面破産したブッシュに代えて、自らの延命を託す政権として登場した。労働者階級が革命に立ち上がっていく決定的瞬間に、これを予防し圧殺する反革命として、ブルジョアジーの「最後の救済者」として登場したのがオバマである。
 オバマ政権の本質は、米帝ブルジョアジーの独裁そのものである。元ゴールドマン・サックス会長のルービンを始め、アメリカを代表する大ブルジョアジーの一員が政権の中枢を構成する。ブッシュ政権との違いはただひとつ、AFL—CIO(米労働総同盟・産別会議)などの労働貴族が、オバマを支える今ひとつの最重要の支柱となっていることだ。
 アメリカ帝国主義の崩壊の危機を前にして、労働者も資本家も、黒人も白人も、ひたすら「救国」と「一つのアメリカ」の一点で力を合わせよというのがオバマのスローガンだ。この挙国一致体制の形成をテコに、労働者階級の革命的決起を徹底的に抑圧し、圧殺・解体することを狙っている。ここにオバマ政権の階級的正体があり、その反革命的凶暴性がある。
 この情勢の根底にあるのは、アメリカ階級闘争の新段階への突入だ。ブッシュのもとで進んだイラク・中東侵略戦争と労働者階級圧殺の大攻撃は、今や労働者階級のやむにやまれぬ「生きさせろ!」の叫びと決起を全米に激しい勢いで拡大し始めている。資本の支配と体制内労働運動幹部の組合支配を串刺しにしてぶち破る、ランク&ファイル(現場労働者)のスト、デモ、工場占拠の実力決起が続々と始まっている。
 しかもその最先頭で、ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10を始めとする、革命をめざす階級的労働運動の潮流が、日本の動労千葉との国際連帯のもとに断固として闘い抜いていることが決定的だ。昨年5月1日のメーデーでは、米西海岸の港湾労働者とイラクの労働者が連帯し、共同して戦争協力拒否の港湾封鎖に立ち上がるという実に偉大な地平が切り開かれた。米帝ブルジョアジーはこれに心底から恐怖しているのだ。オバマ政権のもとでアメリカの国内情勢は、いよいよ階級と階級との非和解的な大激突へと進んでいく。

 第1項 階級戦争と侵略戦争

 実際にオバマが打ち出した政策は、労働者階級に対する新たな、一層激烈な階級戦争以外の何ものでもない。オバマは「米自動車産業の再建」を叫んでGMなどの救済に全力を挙げているが、その条件として「労務コストの大幅な切り下げ」を要求している。全米自動車労組(UAW)の執行部はこの要求を率先して受け入れ、首切りと賃下げを現場労働者に押しつける側に回っている。
 また「2年間で250万人の雇用創出」を掲げ、巨額の財政出動による公共投資の拡大が恐慌からの脱出を可能にするなどというペテンをふりまいている。その念頭にあるのは、1930年代に当時の米大統領、フランクリン・ルーズベルトがとったニューディール政策の再現だ。だが今日のオバマはルーズベルトとは違い、巨額の財政負担に耐える力などもはや何ひとつもってはいない。すべては空証文でしかない。口先で労働者をだまし、実際にはブルジョアジー救済のための一大資本攻勢の先頭に立って労働者階級に襲いかかろうとしているのだ。
 そもそもニューディールとは、30年代アメリカでの血みどろの大ストライキと革命情勢の圧倒的成熟を前にして、労働者階級の怒りの爆発を必死に体制の内側に抑え込もうとしたものだ。その核心は、労働組合の指導部を思い切って体制内に取り込むと同時に、共産主義は絶対に認めないという団結破壊のくさびを労働者階級の中に打ち込むことにあった。当時の労働運動の指導勢力だったアメリカ共産党は、この攻撃に全面屈服してニューディール支持・推進に転じた。このスターリン主義の大裏切りが、大恐慌を革命に転化する闘いを破壊・解体し、帝国主義による第2次世界大戦突入を許す結果となったのだ。
 戦争政策についても、オバマが選挙中に掲げた「イラクからの戦闘部隊の撤退」がまったくのインチキであることは明白だ。しかもオバマの「イラク撤退」論は、その部隊をアフガニスタンに差し向けよというものだ。米軍10万人をアフガニスタンに大量増派し、さらにパキスタンに戦場を拡大しようとしている。
 この間、武装勢力の出撃拠点を破壊するとの口実で米軍がパキスタン領内への無差別爆撃と虐殺を行い、パキスタン人民の激しい怒りが燃え上がっているが、この侵略戦争拡大を「もっとやれ」とけしかけているのがオバマだ。イラクについてもゲーツ国防長官を留任させ、占領支配体制を維持しようとしている。イラク・中東の石油資源の略奪という米帝の戦争目的をあくまで貫くことは、大恐慌下で、オバマと米帝にとってますます死活のかかった課題となっている。
 まさにオバマは「労働者階級の味方」を装いながら、その実、ブルジョアジーと身も心も一体化して、プロレタリア世界革命の意識的・自覚的な絞殺者として行動しようとしているのだ。オバマを打倒し、オバマを支えるAFL—CIO執行部を打倒して突き進むことこそが、アメリカ革命への道だ。

 第2項 30年代超える闘いへ

 このアメリカ階級闘争をも先端として、世界は今や完全に、1930年代的な革命と反革命の一大激突の真っただ中へと突入した。すでに日本でも、韓国でも、さらにヨーロッパ各地でも、これまでの枠を決定的に突き破る労働者階級の新たな歴史的決起が始まっている。全世界のプロレタリアートが文字どおり一つの軍勢となって、資本主義・帝国主義の支配を全世界的に覆していく時代がやって来ている。11月集会が築き上げた日米韓3国の闘う労働者の国際的団結がその中軸に座り、21世紀のプロレタリア世界革命への道を圧倒的に切り開く時が来たのである。
 韓国では、イミョンバク政権の民営化・非正規職化と民主労総破壊の大攻撃に対し、百万人決起の高揚の中で、ハイテックRCDコリア労働者の不屈の闘いを先頭に根底からの階級的反撃が新たに開始されている。欧州では、労働者階級の「生きさせろ!」の嵐のようなゼネスト決起が続々とわき起こり、各国の政府・資本家階級はもとより既成の労組幹部を徹底的に追いつめている。そこに学生も合流し、1968年の学生反乱の再来とも言うべき大闘争に発展しつつある。
 さらに重要なことは、中国で、労働者と農民の大反乱がついに本格的に始まったことだ。帝国主義資本と結託した中国スターリン主義による過酷きわまりない労働者・農民への搾取と収奪に対して、積年の怒りがせきを切ってあふれ出ようとしている。中国全土で激発する労働者のデモや工場占拠、農民の暴動が、究極的にスターリン主義打倒の中国第2革命へと発展していくのは間違いない。
 中東では、帝国主義の侵略戦争と軍事占領に対するイラク人民、パレスチナ人民を先頭にした武装解放闘争がますます激しく戦われている。イラクでは、米軍駐留協定締結に対する全人民的な怒りが爆発している。重要なことはその中心に、石油労働者を始めとしたイラクの労働者階級の存在と闘いがあることだ。しかもその位置はますます大きくなっている。
 世界革命情勢はこのように成熟している。だからこそオバマのような、体制内労働運動をも手先に使って革命を圧殺する予防反革命や、あるいは30年代ドイツのナチスのようなファシスト反革命が不可避に登場し、これとの激突が問題となるのだ。ここでの激突に労働者階級が本当に勝ち抜くことこそが、勝利の決定的鍵である。

 第3節 (3) 最弱の環=日帝を打倒し世界革命への突破口開け

 世界金融大恐慌は、どこよりも日帝を直撃している。それは国際帝国主義の最弱の環である日帝が、帝国主義としての完全な没落と崩壊の日を迎えたことを意味している。この日帝を打倒する日本労働者階級の渾身(こんしん)の決起こそ、プロレタリア世界革命の突破口を現実に切り開くものだ。日本階級闘争は今や、きわめて重大な段階に突入した。
 日本の国債残高は08年度で720兆円、国と地方を合わせた長期債務は1240兆円を超える。財政赤字は大恐慌が本格化する以前の段階ですでに国家破産の域に達している。日帝が貿易黒字によってため込んだ巨額のドルは、ドルが暴落すれば一瞬にして無価値化する。しかも日本の円はユーロとも異なり、一定の地域内においてすら、ドルに代わる決済通貨となる力を持ってはいない。各国が世界経済のブロック化と独自の勢力圏建設に向かって一斉に走り出している時に、そのテコとなるFTA(自由貿易協定)締結においても一番の後れをとっているのが日帝だ。
 憲法9条に代表される帝国主義としての軍事的制約を今日なお突破できずにいることが、死重となって日帝にのしかかっている。各国帝国主義はすでに、大恐慌の中で他を蹴落として生き残るために、むきだしの軍事的圧力による資源の略奪戦と世界市場の争奪戦に向かってなりふり構わぬ突進を開始している。この中で、日帝の戦後発展を支えた日米安保同盟政策が今や根幹から揺らぎ始めている。にもかかわらず現在の日帝にとって、これに代わりうるものは存在しない。
 絶体絶命の袋小路に追いつめられていく中で、日帝支配階級の動揺と分裂、混迷はますます激化し、政治危機が果てしなく深まっている。安倍、福田に続いて麻生政権も発足からわずか3カ月で事実上の崩壊状態だ。今や議会制民主主義の統治形態そのものが完全に破産し、ブルジョア政治支配が成り立たないという、戦後革命期以来の情勢に突入してきている。
 そして、これに対するブルジョアジーの激しい焦りと危機感の中から、戦後憲法体制を力ずくで反革命的に転覆するクーデターへの凶暴な衝動が噴き出し始めている。前航空幕僚長の田母神がとった行動は、その典型的な現れだ。田母神は革命情勢の自衛隊内への波及に恐怖し、隊内反乱の鎮圧をかけて反革命クーデターに突き進んだのだ。11・2は、この全情勢と真っ向から対決し、粉砕するものとしてかちとられた。

 第1項 革命と反革命の激突

 1930年代の階級的大激突——労働運動の大爆発と政治的社会的危機の先鋭化、革命に対抗して右からの「体制変革」を掲げる右翼テロルの噴出——これと同じ激動につぐ激動の時代が再び始まった。だが今日の日帝は、戦前に比べはるかに弱い。労働者階級が体制内指導部による抑圧と締めつけを突破し、あらゆる分断をのりこえて階級としてひとつに団結し、搾取と抑圧の全構造を根底から吹き飛ばす闘いに実力決起するならその瞬間に崩れ去るような、本質的にはきわめてもろい存在でしかない。
 何よりも、11・2集会に結集した動労千葉を先頭とする階級的労働運動の隊列が、革命を真っ向から掲げて体制内派と激突しつつ、力強い前進を開始している。これと結合し、2000万青年労働者・学生の怒りの決起がいよいよ本格的にせきを切る情勢に入った。日帝を現在の袋小路に追いつめ、労働者支配の崩壊的危機をもたらしている最大の原因はここにある。
 だからこそ、トヨタを始めとする日帝の大資本は、労働者階級の団結破壊と労働運動圧殺に一切をかけ、猛烈な勢いで過去をはるかに上回る一大資本攻勢に突進している。自動車、電機を筆頭に全産業で減産と首切り・リストラが進行し、派遣労働者など大量の非正規職労働者が真っ先に首を切られている。それも契約期限も待たずに突然の解雇を通告され、住居も奪われていきなり路頭に放り出されている。昨秋10〜11月だけで公式発表3万人、実際には数十万人だ。続いてソニーの正社員8千人首切り(非正規職を合わせると1万6千人)を筆頭に、正規職への解雇攻撃が始まった。
 しかもブルジョアジーは大量首切りと同時に一切の賃上げ拒否を宣言し、逆に大幅賃下げと非正規雇用化を極限まで推し進めようとしている。これ自体が労働者階級への襲撃であり、階級戦争だ。
 さらに日帝はここへ来て、道州制攻撃に一切をかけている。日本経団連は昨秋11月、道州制導入への「第2次提言」を発表し、これを受けて政府は09年の通常国会に道州制推進基本法案を提出しようとしている。道州制とは大民営化攻撃と一体であり、地方自治体の解体と公務員労働者360万人首切り、自治労・日教組解体、戦争への国家大改造だ。農業・農民の切り捨てと一体でもある。大阪府知事・橋下はその最先兵、突撃隊長となっている。
 これと並んで自衛隊の本格的な海外派兵・侵略戦争突入に扉を開く派兵恒久法が策動されている。戦争と改憲への攻撃が極右勢力の突出とともに再び強まっている。裁判員制度導入もその一環だ。
 民主党・連合、日本共産党スターリン主義、社民党など一切の体制内勢力は、大恐慌の爆発と階級激突の非和解化に震え上がり、資本主義の救済をこいねがう立場に転落した。今や身も心もブルジョアジーと一体化して、労働運動の革命化を阻止することに全力を挙げている。日本共産党はその最先兵だ。さらに連合幹部らは小沢・民主党による政権交代の実現にすべてを流し込もうとしているが、仮に民主党政権が誕生してもオバマ同様、プロレタリア革命圧殺を最大の目的に労働者階級に襲いかかってくるものとなるのは間違いない。
 「資本主義がつぶれたら労働者も生きられない」という彼らの思想こそ、資本のくびきのもとに労働者階級を縛りつけてきた元凶だ。この縛りを断固として断ち切り、資本家階級の手先と化した体制内労働運動を資本の支配もろとも打倒していく階級的労働運動の白熱的前進の中にこそ、一切をひっくり返していくアルキメデスのテコがある。09年の「生きさせろ!」ゼネストをその巨大な突破口とするために闘おう。

 第3章 Ⅲ 09年決戦勝利への路線的課題

 第1節 (1) 階級的労働運動の全面的白熱的展開に突入しよう

 世界金融大恐慌に対する唯一の回答は、プロレタリア世界革命である。11・2労働者集会のかつてない歴史的成果と地平は、世界革命という大事業が、労働者の階級的・国際的団結を強化・拡大する階級的労働運動の実践をさらに白熱的全面的に貫くことによってのみ、可能になることをさし示した。集会で打ち出された「生きさせろ!」ゼネストのスローガンとその貫徹こそ、労働者階級が大恐慌情勢を迎え撃ち、プロレタリア世界革命の展望を切り開く現実的水路である。
 すでに昨年来、世界金融大恐慌のもとで労働者階級への減産・倒産、リストラ・大量解雇、賃下げなどのすさまじい攻撃が吹き荒れている。毎日、膨大な労働者が職を奪われ、家も失い、無一文で食うこともできずに極寒の街頭に放り出されている。資本家どもは労働者から生きる手段を奪い、労働者への徹底した犠牲の上に自分たちだけは生き残ろうと躍起となっている。今こそ「死すべきは労働者ではない、資本家だ!」という怒りをブルジョアジーにたたきつけなければならない。
 大恐慌下の減産、首切り、賃下げ、住宅取り上げ、団結破壊などのあらゆる攻撃に、労働者階級はどんな困難ものりこえて必ず立ち上がる。いやすでに全世界で激しく立ち上がっている。しかも労働者は絶対に勝利することができる。労働者階級は、大恐慌の中で賃金奴隷としての自己の存在が同時に、この社会を転覆できる決定的な革命的主体、主人公としてあることを自覚した時、不屈に団結し、嵐のように総決起するのだ。「生きさせろ!」ゼネスト爆発の条件は成熟している。
 革共同は創成以来、「反帝国主義・反スターリン主義の旗のもと、万国の労働者団結せよ!」の綱領的スローガンを掲げ、プロレタリア世界革命を達成するために闘いぬいてきた。生産と社会の真の主人公である労働者階級の階級的・国際的団結と決起をもって、資本主義の私有財産制度・賃金奴隷制を革命的に転覆し、世界的規模でプロレタリア独裁を打ち立て、すべての階級支配と搾取と差別・抑圧をなくし、真の人間的共同性に基づく社会を建設していくために営々と闘ってきた。
 そして今やついに、1929年恐慌を超える世界金融大恐慌が爆発し、この資本主義最後の、もう後のない大恐慌を世界革命に転化するために闘う時を迎えたのだ。
 われわれはこの闘いの勝利へ何をもって勝負するのか。
 第一は、階級的労働運動を全面的に発展させ、マルクス主義を復権し、闘う労働組合・労働組合運動を甦らせるために闘うことによってだ。革共同はこの間、レーニンから学び、労働組合を革命運動の中に決定的に位置づけ、一切の体制内労働運動や改良主義との分岐を原則的に推進し、民同やスターリン主義の破産をのりこえ、動労千葉労働運動に体現された階級的労働運動の創造に全力を挙げてきた。労働運動を党や革命運動と区別するあらゆる誤った傾向と闘い、労働運動は党や革命運動と本質的に一体であり、労働組合は資本と闘う団結組織であると同時に、革命を準備する拠点、武器であると位置づけ闘ってきた。
 それは、まさにマルクスが『賃金・価格・利潤』で、労働組合は資本主義に対する「ゲリラ戦」に専念するだけでなく、「賃金制度の廃止!」という革命的スローガンを掲げて「労働者階級の究極的解放」「賃金制度の究極的廃止」のために闘わなければならないと提起した、プロレタリア革命と階級的労働運動の路線に立脚した闘いそのものだ。革共同はこの09年、階級的労働運動の再生と、闘う労働組合の復権をかけて全力で闘い抜く。
 第二は、労働者階級に根を張り、労働者階級に徹底的に依拠した党、世界革命に勝利することができる単一の労働者党、マルクス主義の党の不抜の建設だ。革共同は「党の革命」の中で必死にこのために闘ってきた。
 そしてこの党は、反帝・反スターリン主義世界革命の党であり、レーニンのボルシェビキのような「最も厳格な中央集権と鉄の規律」で武装された党であり、マルクスが『共産党宣言』で言っている「労働者階級の直接当面する目的と利益を実現するために闘う」と同時に、運動の共産主義的な未来を代表する党である。このような党の建設にさらに全力を挙げよう。そしてまさにこの党が、プロレタリア世界革命の勝利をかけて階級的労働運動の白熱的実践の先頭で闘い抜くのだ。

 第2節 (2) 革命的労働組合論の深化——新版『甦る労働組合』に学ぶ

 今日の大恐慌情勢と対決する上で、労働組合・労働運動とは何か、労働運動と革命運動、党と労働組合の関係はどうあるべきかというマルクス主義の核心問題が決定的に問われている。
 11・2労働者集会の歴史的地平の中で発刊された新版『甦る労働組合』には、この革命的労働組合論をめぐる諸問題に全面的に回答を与える指針がある(以下の引用は同書より)。
 労働組合論の革命論的深化にとって、体制内労働運動との対決の苦闘は、きわめて積極的意義をもっている。新版『甦る労働組合』では、分割・民営化と唯一闘い抜き勝利してきた動労千葉の歴史的地平を踏まえ、国鉄闘争勝利の道は、4者4団体路線を粉砕し、あくまで解雇撤回・JR復帰を掲げ、JR本体の闘いと結合して原則的な闘いを貫くことが、勝利への熱烈な方針として提起されている。同時に決定的なのは、この国鉄闘争を水路にして、日帝の労働者支配の基盤であると同時に「弱点」である連合支配を覆そうということが、大きな目標として提起されていることである。
 今こそ、連合を始めとする体制内労働運動との闘いをとおして、革命的階級的労働組合をいかにつくり上げるのかを鮮明にさせなければならない。それは動労千葉がそうであるように、時代認識と路線によって階級的に団結していく労働組合の形成である。何よりも世界金融大恐慌の真っただ中で、「資本主義の終わり」が始まった、もうブルジョアジーが統治できないのなら「労働者に権力をよこせ!」と、革命を要求して闘おうということである。それは、青年労働者の決起へのアピールに貫かれている。そして、ここで労働者にとって「一番重要なことは『どういう時代の中に生きているのか』という時代認識をしっかり持つ」ということなのだ。
 そうした労働組合こそが、真に「労働者階級が団結する手段」となり、さらに「階級対立に伴う社会全体の転覆の準備の手段」となり、「階級対立をなくすための社会転覆の準備をするところ」となるのだ。まさに労働組合は革命の武器なのだ。
 したがって労働組合運動こそ、マルクス主義の実践である。労働組合が時代認識と路線で団結し、労働者こそが社会の主人公であることに圧倒的な誇りを持ち、「労働者を軽んじ、蔑視する」思想と闘えば勝てるということである。また「マルクスだけが労働者の存在を認めてくれた」「マルクスだけが世の中で変革する力をもっているのは労働者階級だけだと言った。そうである以上、労働者はすべからくマルクス主義者になるべきだ」「マルクス主義以外に労働者の持つべき思想はない」ということだ。
 さらに資本主義社会で圧倒的少数者である資本家階級は、圧倒的多数者である労働者階級を分断し支配するために、労働者の団結を破壊し、労働組合を変質・弱体化させることにものすごい執念を燃やしている。だからこそ「労働者の側が労働組合をきちんと位置づけ」、「労働組合運動を自らの天職と腹を固め」て闘おう、労働運動に「人生のすべて」をかけようと訴えなければならない。
 このような革命的労働組合を媒介にして、党と労働者階級は一体となる。『共産党宣言』では、共産主義者の党は、労働者階級全体の利益を代表し、労働者階級の現在と未来を代表して、労働者階級の先頭で闘う党であると提起している。党は労働者階級がつくり、支えるのだ。すなわち「労働組合と党は限りなく一体である」。
 労働組合と革命運動を区別し切断するだけでなく、「労働組合と党は別だ」「党派の主張を労働組合に持ち込むな」という主張は、実際にはきわめてセクト主義的な日本共産党や、「区別と連関」論を振り回すカクマルを始め、あらゆる党派に大なり小なり共通している。「しかし、ある政党に属する労働者が、自らの主張を労働組合の中にストレートに提起するのは当たり前のことだ。党の中で話していることと組合の中で話すことを分けることの方がおかしい。問題は、労働者に理解されるように訴えているのかどうか、ということではないのか。……そして、労働者は自らの力で、労働者に徹底して依拠した労働者党をつくりださなければならない」のだ。
 今こそマルクス主義を復権させ、新版『甦る労働組合』から学び、闘う労働組合と階級的労働運動の再生へ、第2、第3の動労千葉づくりへ、そして09年「生きさせろ!」ゼネストの爆発へ、革共同は最先頭で闘う決意だ。

 第3節 (3) 7月テーゼの実践を貫きマルクス主義の復権へ

 08年は、07年7月テーゼと階級的労働運動路線のもとで、入管闘争、部落解放闘争、女性解放闘争、障害者解放闘争、反軍闘争を始め、全戦線における闘いと路線的整理が大きく前進した。労働者階級自己解放の思想を拒否し、反マルクス主義に転落した塩川一派らの血債主義・糾弾主義との闘いは、その原動力となった。この上に立って09年、諸戦線の綱領的路線的深化と実践をさらに闘いとっていこう。
 労働者階級の特殊階級的解放は、同時に全人間の普遍的解放を切り開く歴史的な闘いである。労働者階級は、賃労働と資本の非和解的対立を根幹とするブルジョア社会のあらゆる搾取・抑圧、支配や隷属から自己を解放し、またそれを通じて他の諸階級・諸階層を解放することなしには自分をも解放することができない、そのような歴史的な一階級だ。それゆえ資本主義社会に存在するあらゆる抑圧・差別を廃絶する闘いは、労働者階級自己解放=プロレタリア革命勝利の闘いに自己を一体化させ、そこに合流し、ともに闘うことによって勝利の展望が開かれる。このマルクス主義の思想と路線に反対するのが塩川一派だ。
 今日、最末期帝国主義のグローバリズムと新自由主義政策のもとで全世界に、マルクスの時代はもとより、レーニンの時代をもはるかに超える、資本主義の「墓掘り人」としての労働者階級が膨大に生まれている。『共産党宣言』の内容がいよいよ輝きと威力を増し、世界には今やプロレタリア世界革命を現実化させる闘いが激しく脈打っている。
 階級的労働運動の再生と労働者の国際的団結の拡大、プロレタリア革命=プロレタリア独裁を闘いとる実践の中に、全戦線での闘いをしっかりと位置づけ、階級支配と一切の差別・抑圧を撤廃する闘いの勝利を開こう。

 第4節 (4) 労農同盟の発展かちとれ

 三里塚闘争と労農同盟の新たな発展を切り開くための闘いに、09年はさらに全力を挙げよう。三里塚反対同盟との労農連帯は、何よりも三里塚農民の43年間の農地死守・軍事空港反対の不屈の闘いと、わが革共同を始めとした全国の闘う労働者や学生の流血・逮捕を辞さない激しい実力闘争、文字どおり生死をともにした激戦激闘が打ち固めてきた〈血盟〉によって築き上げられてきた。しかもこの血盟の中軸には、三里塚ジェット燃料輸送阻止闘争で形成された、反対同盟と動労千葉の揺るぎない連帯と団結がある。
 革共同は三里塚反対同盟とのこの揺るぎない血盟を絶対に守りぬく。これこそ三里塚との労農同盟の発展の基礎だからだ。
 08年10月に、三里塚反対同盟事務局次長・萩原進氏の『農地収奪を阻む——三里塚農民 怒りの43年』が刊行された。これは12年前に出版された北原鉱治事務局長の『大地の乱 成田闘争』に続く、不屈の三里塚闘争の記録と総括であると同時に、新たな闘いへの戦闘宣言であり、「労農同盟で世の中を変えよう」という積極的な呼びかけである。
 市東孝雄さんの農地(耕作権)を農地法で奪うという日帝の異常な攻撃の背後には、新自由主義のもとでの農業・農民つぶしの策動と農地法撤廃の動きがあり、そこにはトヨタやキヤノンの製品を輸出する見返りに安価な農産物を輸入し、労働者の賃金を切り下げ、労働者と農民を分断する狙いと構造がある。FTAやEPA(経済連携協定)は、この攻撃の一環だ。新自由主義攻撃とその破産、そして大恐慌の爆発は、労働者の決起と同時に農民の反乱を不可避としている。プロレタリア革命勝利へ、労農連帯—労農同盟の発展はいよいよ死活的である。
 「農地は人民のものだ。農地は闘いの武器だ。だから反対同盟は徹底的に農地を守りぬこうと思っている。日本の世の中を変える主人公はあくまでも労働者だが、その労働者と共に農民や諸階層がそこには存在している。労働者の同盟軍として農民は存在している。そしてこの労農同盟は第二義的なものではない。革命にとってなくてはならない不可欠の同盟だ」。萩原事務局次長は、このように訴えている。
 1917年のロシア革命の勝利が示すように、まさに労農同盟はプロレタリア革命=プロレタリア独裁権力樹立の決定的な階級的基礎だ。日本革命勝利へ、三里塚との労農連帯—労農同盟を不屈に豊かに発展させていこう。

 第5節 (5) 革命的議会主義の再確立

 革命情勢の成熟は、大衆的大ストライキやデモを始めとした労働者階級の革命的大衆行動の急速な発展と同時に、革命的議会主義の一層徹底的な、厳格な貫徹を求める。今日の階級激突情勢と日帝政治危機の加速度的な深まりは、この点においても、革共同に根底的な飛躍を突きつけている。
 革共同は、ついに到来した大恐慌情勢に立ち向かい、階級的労働運動の道を全力で驀進する。そしてプロレタリア革命勝利への戦略的前進の中で、階級的労働運動の白熱的実践と結合し、今後もさらにレーニン主義的な革命的議会主義の闘いを断固として位置づけ、貫いていく。プロレタリア革命勝利の重要な戦場として、議会をめぐる闘いをあくまで堅持し、やりぬく決意である。
 ブルジョア議会選挙の本質は、「支配階級のどの成員が、議会で人民を抑圧し、踏みにじるのかを数年に一度決める」制度にすぎない。しかしこのようなブルジョア議会と選挙をも完全には敵に明け渡さず、労働運動と階級闘争の発展のために革命的に利用する、議会の演壇も革命の宣伝・扇動のために徹底的に活用するというのが、レーニンの革命的議会主義だ。むしろレーニンは、「議会主義は歴史的に寿命が尽きている」という空文句をもってブルジョア議会への参加を拒否する左翼空論主義と執拗(しつよう)に闘ってきたのである。
 だがこのことは、当面する労働運動・階級闘争の決戦課題とは別のところに議会や選挙を位置づけるものではけっしてない。階級的労働運動の推進と前進のためにこそ選挙戦も革命的に闘うのであって、この関係を逆転させて選挙戦それ自身を自己目的化していくことは誤っている。それはブルジョア議会主義への転落でしかない。
 09年は東京都議会議員選挙の年だ。これに対して革共同は、革命的議会主義の堅持の上で、今回の都議選には党の候補者を立てず、すでに開始されている4大産別を先頭とする階級的労働運動の白熱的実践に一切をかけて勝負する方針で臨むことを決断する。労働運動の地殻変動的前進の力で、石原都政を打倒する闘いをやりぬこう。

 第6節 (6) 転向スパイ集団と化した塩川一派の完全打倒を

 07年11月に革共同から脱落・逃亡した塩川一派との闘いは、きわめて価値創造的な闘いである。塩川一派の変質と腐敗は08年をとおしてさらに激しく進行した。彼らは現実の階級闘争とはほとんど無縁な存在と化したばかりか、08年7月末の関西での「政治集会」と『雲と火の柱—地下生活者の手記』『展望2号』の発行を決定的な契機に、恥ずべき転向スパイ集団へと転落した。党の「組織情報」を塩川的な得手勝手なデマに基づいて、公然と権力に売り渡して恥じないという、かつてない反革命的存在になり果てたのである。
 彼らは不当逮捕攻撃との闘いで完黙・非転向を貫く立場を解体した揚げ句、「総括」とか「路線論争」に名を借りて権力に平然と「組織情報」を売り、革共同を破壊しようという、とんでもない転向スパイの道にのめり込んだ(もちろん革共同はそんなことで破壊されるような党ではない)。しかもこれは同時に、革命党にとって本質的問題である非合法・非公然体制を最後的に解体し、塩川一派はもう権力と闘わず、革命もやりませんという、転向と「政治的死」の表明だったのだ。
 塩川一派の思想的本質は、プロレタリア自己解放の思想・理論としてのマルクス主義の否定と解体である。労働者階級の特殊階級的解放が、同時に全人間の普遍的解放を切り開くという核心的テーゼを、彼らは拒否する。そしてそれは、労働者階級の歴史的存在と革命的能力に対する不信・絶望に基づく、血債主義・糾弾主義への変質と一体のものである。だからこそ彼らは階級的労働運動路線と7月テーゼに猛然と反対した。しかもこの塩川一派の反マルクス主義的本質は、現実の運動の中では、動労千葉労働運動と日米韓国際連帯の11月労働者集会への異常な憎悪・敵対として表現されるのである。
 彼らは11・2労働者集会のあの画期的な国際的な勝利の地平と階級的大高揚にまったく感動せず、逆に打撃感、消耗感にうちひしがれる。また彼らはマルクス主義を貫く階級的労働運動の具体的創造的形態としての動労千葉労働運動の本質と意義を、まったくつかむことができない。国鉄分割・民営化攻撃との闘いを唯一貫き、戦後の総評労働運動の破産と崩壊をのりこえて、闘う労働組合・労働運動を甦らせようと原則的に前進する動労千葉の階級的普遍的意義を認めないのだ。
 この意味では塩川一派は、労働者階級自己解放とプロレタリア革命に敵対する背教者であり、現代のカウツキー主義だ。
 塩川一派のもう一つの本質的規定は、革命を労働者階級の歴史的行為と考えない、アナクロニズム(時代錯誤)と化した小ブルジョア革命主義であるということだ。しかもこの小ブル革命主義は、現実の運動の中ではズブズブの市民主義そのものとなり、この両者の奇妙な雑炊物が塩川一派なのだ。
 塩川一派は、階級的労働運動路線と動労千葉労働運動に敵対して、「第2・第3の11月決戦」とか「カクマル打倒の全党・全軍・全人民の総蜂起をやるべきだった」とかつぶやいてきた。しかしそこには路線的発展もなく、階級主体の形成論も存在せず、そもそも自分でそんな決戦をやる気も毛頭ない。彼らの時計は70年と先制的内戦戦略のフェーズⅠ・フェーズⅡで止まっている。彼らは08年7月には、91年5月テーゼの歴史的な路線転換の意義も公然と否定するに至った。
 そして塩川一派が現実にやっていることは、市民運動や日共系の運動の尻尾にくっついて、自分たちのきわめて反動的で惨めな存在を証明することだけだ。08年の洞爺湖サミット粉砕決戦での彼らの惨めな運動的破産こそ、その象徴である。
 諸戦線での塩川一派の破産と逃亡も、08年には大きく進行した。
 この対極でわが関西地方委員会の闘い、道州制粉砕・橋下打倒の大阪決戦が前進し、学生運動が力強く爆発している。この09年こそは、塩川一派を階級的な怒りで包囲し、完全打倒する年としよう!

 第4章 Ⅳ 「生きさせろ!」のゼネストへ

 第1節 (1) 減産・大量解雇と賃下げに燃え上がる怒りを解き放て

 世界金融大恐慌による実体経済の崩壊は、自動車、鉄鋼、電機などの大基幹産業の減産や工場閉鎖の激しい進行をもたらしている。それは直ちに賃労働者を生産過程から放逐し、同時に社会全体を崩壊させる。そこから「派遣切り」を始め膨大な解雇攻撃が一気に襲いかかっている。歯止めのない減産はそのまま果てしないリストラ・大量解雇となる。数十万人の派遣・非正規労働者が突然「たった一言」で首を切られている。それもまだ一部にすぎない。基幹産業の減産の影響は関連や下請け、孫請けに無限に広がる。出稼ぎの外国人労働者などはデータにも載らず、すべて解雇されている。
 しかも「派遣切り」は、住宅もろともたたき切られる。住むことが奪われ、労働者家族の生存が脅かされている。さらに突然の解雇で雇用保険も使えず、生活保護も受けられず、再就職もできない。帰る故郷もなく、戻る所もない。生きることが、人間の誇りとともに根こそぎ奪われているのだ。
 ソニーの1万6千人削減は、首切りが正規職に全面的に拡大していく始まりである。希望退職、早期退職という形で退職強要が横行している。また大学生・高校生への内定取り消しという「大量解雇」が続出している。2千万ワーキングプアの怒りはさらに巨大なマグマになって広がっている。
 日帝資本は、戦後最長の「景気回復」などと称してその期間、賃金を引き下げ、リストラを強化し、派遣などの非正規雇用を膨大に拡大しつつ、経常利益を倍増させる暴利を得てきた。日本経団連は09年「経営労働政策委員会報告」で一切の賃上げを拒否すると言明し、同時に会長の御手洗は「雇用調整は苦渋の選択」と言って賃下げと同時に首切りも強行すると宣言した。
 実際に御手洗のキヤノンは、子会社の大分キヤノンで「請負会社」というごまかしを使って1100人の首を切っている。また前会長・奥田のトヨタは、昨年3月期までの7年間の株主への配当総額が実に4倍という暴利をむさぼりながら、賃金は徹底的に抑制し、今回、非正規労働者6200人の首切りを強行している。
 他方で麻生の「雇用対策」など、一銭も労働者には回らず、一人の雇用にもならない。すべては資本の救済に注がれる。そしてそのツケは全部、労働者人民に負わせられる。
 さらに連合は8年ぶりのベア要求と言うが、ことあるごとに資本を救済し、労働者をこれほどの塗炭の苦しみに追い込んだのは、連合や全労連などの体制内指導部ではないか。
 「生きさせろ!」ゼネストの燃え上がる怒りで、今こそ、労働者の不倶戴天(ふぐたいてん)の敵・日本経団連、麻生政権、そして連合などの体制内指導部を、資本主義もろとも打倒することを宣言しよう。
 資本は、大恐慌で、あらんかぎりの強権で極限的賃下げをもくろんでいる。資本主義の延命は、労働組合を解体した上に絶対的な賃金引き下げ以外にない。これに対して「大幅一律賃上げ」と「最低賃金の一律大幅引き上げ」こそ労働者の絶対的要求である。大恐慌への突入は賃労働と資本の非和解的激突を極限的に高める。その攻防は、ストライキの爆発をとおして「賃金制度の廃止」にまで行きつくのだ。
 必要なのは、単なる手練手管でも、経験一般でもない。怒りを爆発させ、資本への非和解的な荒々しい実力闘争にまっすぐに飛び込んでいくことであり、そこに形成される団結である。そうすれば、森精機のストライキ決起のように、トヨタのような大資本と堂々と果敢に闘うことも可能なのだ。
 闘いの第一歩は、第2、第3の動労千葉の建設である。その一切の動力は青年労働者の闘いにある。大恐慌下において、青年こそ最も強固な団結を求め、その団結の力でどんな恐慌の嵐も革命への飛躍に転ずることができる。青年の中から優れた革命的な労働組合指導部を続々と輩出することができる。大恐慌下の極限的攻防を決するのは、階級的団結から生み出される革命的指導部の存在である。今こそマルクス主義青年労働者同盟の強大な建設をかちとろう。青年を先頭に、全国の職場で嵐のようなストライキに断固突入していこう。

 第2節 (2) 第2次国鉄決戦を基軸に6大産別決戦の爆発を

 09年決戦の帰趨(きすう)は、第2次国鉄決戦を突破口とする6大産別決戦を、「生きさせろ!」ゼネストの爆発としてかちとることにある。
 世界金融大恐慌は、最末期帝国主義がつくり出した新自由主義の破産の結果である。それは労働者階級を搾取と分断にたたき込んできた民営化と規制緩和の破綻である。このことは80年代の国鉄分割・民営化や、今日の郵政民営化の破綻にもはっきりと示されている。全世界でも、民営化・規制緩和のつめ跡から、激しい矛盾が無数に噴き出している。
 民営化攻撃は労働組合とその団結の解体を目的としている。同時に、市場原理にさらしてはならない教育、医療、福祉などの公的領域に踏み込むことによって社会の根幹を破壊していく。民営化とは絶対的な矛盾であり、あらかじめ破綻しているのだ。そのあまりの破綻性と反労働者的本質ゆえに、労働者階級の怒りと団結があればずたずたに粉砕できるのである。動労千葉の国鉄分割・民営化反対の闘いがすでにそのことを実証している。
 だが破産しきっているとはいえ、新自由主義は依然として日帝ブルジョアジーの労働者階級への攻撃の基本政策であり、民営化攻撃こそが4大産別の労働者への攻撃の基軸なのである。したがって、この民営化攻撃と闘う国鉄1047名闘争をめぐって今日起きている分岐は決定的なのである。1047名闘争を「和解路線」で裏切り、闘いから解雇撤回を引き降ろし、そこに全労働者階級を引きずり込もうとするのか。それとも民営化の矛盾にあえぐ敵階級と対決し、解雇撤回を断固として原則的に貫き通して闘うのか。それは労働運動の根幹にかかわる対立として、最も激しい分岐と激突となっているのだ。
 重大なのは、現在の「政治解決」情勢とは、あくまでも日帝権力・資本による国鉄1047名闘争解体攻撃であり、動労千葉解体攻撃であるということである。この攻撃は金融大恐慌のもとで、民営化・規制緩和の大破綻が資本主義体制の崩壊につながることに追いつめられてますます激化する。だが逆にこの攻撃と真っ向から闘えば、今日のJR職場での尼崎事故にみられる安全問題、要員問題、労務支配などの「第2の分割・民営化攻撃」とその破綻を暴き、平成採の青年労働者の怒りの決起を引き起こし、動労千葉を先頭に1047名闘争の勝利を引き寄せることができるのだ。
 しかも大恐慌による解雇攻撃がすさまじい勢いで広がる中で、解雇撤回を掲げた1047名闘争は、巨万の労働者階級を「生きさせろ!」ゼネストに決起させる一大結集軸になるのである。国鉄1047名闘争はこれから、闘えば闘うほど敵権力に資本主義の崩壊的危機を強制し、勝利できることを全労働者に示すものとなる。
 今日の4者4団体は、この絶好のチャンスを見失い投げ捨てている。吹き荒れるすさまじい解雇攻撃を前に、権力と資本を救済し、あろうことか「解雇撤回」を掲げて闘う者を排除したのだ。そして4者4団体路線の幹部は、10・24集会で「動労千葉排除」のために機動隊を導入し、国鉄1047名闘争という日本労働運動が生んだ輝かしい闘いを自らの手でじゅうりんしたのである。
 ここで鮮明に確認すべきことは、スターリン主義、社会民主主義、ファシスト反革命などの、労働者階級内部から生まれた体制内反動勢力・反革命勢力と徹底的に意識的に闘うこと抜きに、絶対に革命の勝利はないということである。彼らがやっていることは一般的な裏切りではない。資本主義・帝国主義の崩壊を促進しその延命を阻む階級的で原則的な労働組合と、その団結の解体に向かって、きわめて目的意識的に襲いかかってくるのである。そのためにも体制内勢力は労働組合の革命的存在を限りなく低め、さげすみ、抹殺するのだ。
 まさに大恐慌という資本主義の崩壊を革命そのものに転化できるかどうかは、こうした体制内翼賛勢力との徹底した党派闘争に勝ちぬくことにかかっている。
 1047名闘争は、この10・24対11・2の明確かつ激しい対決構造を基点にして、6000万労働者の分岐を推し進め、大恐慌情勢に真っ向から立ち向かう動労千葉型労働運動の全階級的拡大として、これからますます発展していく段階に入った。国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争も、昨年2・22の旧弁護団解任の決断によって新たな発展を開始している。11・2での動労千葉派の圧倒的な登場を階級情勢の巨大な転換点としてとらえ、国鉄1047名闘争と5・27弾圧粉砕闘争を、昨年12・14集会を突破口に、プロレタリア革命への闘いとして再生・発展させていこう。
 さらに体制内労働運動を打倒し、動労千葉主催の2・16国鉄・春闘集会を、1047名闘争の反転攻勢と「生きさせろ!」ゼネストの闘いそのものとして総力で成功させよう。

 第3節 (3) 道州制攻撃の大反革命に6千万労働者の総反乱を

 日帝ブルジョアジーは、資本主義が崩壊のふちに立たされたところから、道州制攻撃という一大反革命攻撃に打って出ている。道州制攻撃との対決こそ09年の最大の激突点である。日帝・麻生は日本経団連とともに、ここに自らの超極右反動のエネルギーのすべてをかけてきていると言って過言ではない。改憲攻撃も、道州制導入を切り口として巻き返しを図っているのだ。
 道州制について日本経団連は、「国家百年の大計」や「究極の構造改革」と呼号し、日本帝国主義・資本主義の再建をかけた明治維新以来の「大改革」のように描いている。だが道州制がここまで激しく突出してきた契機は、実際には日帝ブルジョアジーのもはや出口のない断末魔の危機にある。道州制導入とは、日本資本主義の崩壊に震え上がったブルジョアジーがひたすら延命を求めて、破産した旧来の統治形態に代わる唯一の手段としてすがりついたものなのだ。最初から実に危機的で絶望的な攻撃なのである。
 それは何より、今日の金融大恐慌を引き起こし破産した新自由主義攻撃の絶望的な続行である。日帝ブルジョアジーは道州制攻撃の核心を、自治体丸ごとの民営化と、公務員360万人のいったん全員解雇・選別再雇用の強行による自治労・日教組解体、それをテコとした4大産別を始めとする日本労働運動の絶滅に据えている。国鉄分割・民営化をもはるかに上回る労働組合解体と大量首切りの大攻撃だ。
 道州制とは、こうした自治体など公務員労働運動の一掃の上に、「地方分権」の名のもとで、道州に大独占資本の独裁王国を築くものである。ほんの一握りの大独占資本がおのれの延命のために、国家を丸ごと民営化して抱え込み、同時にそのことによるあらゆる矛盾と破綻のすべての犠牲を労働者階級人民全体に押しつける。
 そのことを最もよく示すのが、国が抱える現在の債務800兆円強を道州に移管するというものである。税制を、大独占資本が道州をとおして好きなように牛耳る。その結果、800兆円の全部を税金として労働者階級人民に押しつけようというのだ。また教育、社会福祉、医療、雇用、農林水産などが民営化のもとで、すべて道州すなわち独占資本の弱肉強食の世界にたたきこまれる。道州制攻撃は公務員労働者に襲いかかるだけではない。まさに全人民へのすさまじい攻撃である。
 ここには、そうしなければ延命できない資本主義の末期の姿があるとともに、これこそが資本主義そのものでもあるのだ。道州制導入に対して「資本主義は終わりだ」とたたきつけるべきなのだ。
 道州制攻撃には、今日の大恐慌の爆発が革命に転化することへの恐怖の反動がある。プロレタリア革命を圧殺する反革命クーデターの本質をはらむ攻撃だ。そしてその先兵に仕立て上げられているのが大阪府知事・橋下である。きわめて凶暴だが本質的には実に脆弱(ぜいじゃく)な、このとんでもない人物に体制の死重がかかった攻撃を託すしかないところに、日帝の危機があり、逆に労働者階級にとっての決定的なチャンスがある。
 1930年代のファシスト同様、労働組合と労働運動の絶滅を叫ぶ橋下こそ、階級的労働運動路線の絶好のターゲットだ。全産別の総反撃で橋下と麻生を串刺しにして打倒し、「生きさせろ!」ゼネストの爆発をかちとろう。
 自治体労働者はその最先頭に位置している。大阪を頂点に全国の自治体攻防として、道州制導入、丸ごと民営化、公務員360万人の首切り・絶滅攻撃と対決していくのだ。最大の攻防点は、今やその先兵に転落している自治労本部などの体制内労働運動との対決である。逆に言えば、自治労・自治労連の体制内指導部こそが、橋下と並ぶ道州制の最大の弱点だ。
 教労においても、橋下「非常事態宣言」粉砕と東京での「主任教諭」導入粉砕を結合し、教育の民営化粉砕、道州制導入阻止を掲げ、今春の「君が代」不起立闘争に日教組本部の制動を打ち破って総決起しよう。
 全逓の郵政民営化絶対反対の闘いはこれからである。郵政労働者の非正規雇用化とゆうメイトの雇い止め攻撃を粉砕し、物ダメストライキ・超勤拒否の闘いを発展させよう。JP労組の産業報国会化を粉砕しよう。
 医療・福祉でも、民営化阻止・道州制導入粉砕に総決起しよう。日本共産党=医労連の「聖職」論や「地域医療」論、さらに塩川一派の「労働者医療」論の反動的ペテンを打ち破り、階級的労働運動の発展をかちとろう。
 労働者派遣法の全面撤廃、非正規雇用撤廃、減産・首切り攻撃粉砕の闘いを、合同・一般労組を先頭に大爆発させていこう。
 全国労組交流センターを、時代認識と路線で団結をつくり出し、動労千葉型労働運動を担う活動家集団として発展させよう。さらに労働組合の階級的強化をかちとるランク&ファイル運動を全国的・全産別的に展開しよう。
 こうした大恐慌下の労働運動でかちぬく組織と路線を数々の激闘の中で蓄積し、日々体現しているのが動労千葉だ。階級的労働運動による世界革命への勝利の道は、すでに動労千葉によって明々と指し示されている。今こそ第2、第3の動労千葉をつくり出そう。革共同は、労働者階級とともにプロレタリア革命の勝利の環を決定的に握りしめるために前人未到の飛躍と変革、試練と死闘の09年決戦に突入する。

 第4節 (4) 09年法大決戦勝利を砦に300万学生ゼネストへ

 世界金融大恐慌は、労働者の首を大量に切って職場からたたき出すと同時に、大量の学生を就職先もないまま街頭に放り出している。内定取り消しは解雇攻撃そのものだ。キャンパスでは「教育」の名のもとに資本家顔負けの搾取や抑圧がまかり通り、奨学金という名の多額の借金のみが卒業後にのしかかる。ブルジョアジーが学生から未来や希望の一切を奪ってつくろうとしている大学とは、まさに「資本の監獄」だ。不安、そして資本への激しい怒りが300万学生を覆っている。「生きさせろ!」の叫びは今や、膨大な学生の圧倒的な叫びでもある。
 09年の学生運動は、世界大恐慌のもとで、階級的労働運動路線の最先端に位置する闘いとしてこれまでにない大爆発を闘いとる時を迎えた。
 勝利の展望は法大決戦の中にある。法大闘争を、新自由主義大学を粉砕し、プロレタリア革命をたぐりよせる一大拠点とし、その決定的勝利をさらに猛然と闘いとっていこう。法大こそ国際学生運動の爆発の拠点であり、世界革命の砦である。すでにヨーロッパ各地を始め全世界で、学生が労働者と並んで大規模なスト、デモ、大学占拠、暴動に決起し始めている。この闘いにおいて決定的に問題となっているのは、学生の自己解放(人間解放)をかちとるマルクス主義の復権だ。08年の法大闘争を闘いぬいた獄中同志の奪還は、国際学生運動の中にマルクス主義で武装された世界革命の指導部を登場させるものである。
 「生きさせろ!」ゼネストの決定的一環として、全国学生ゼネストの爆発をかちとろう。その先頭で、法大決戦は資本・当局・権力との非和解的対決をとことん拡大し、新歓決戦の爆発から「法大解放! 増田打倒!」の大ストライキを今春実現しよう。また東北大、京都大、広島大、富山大など全国の拠点校で「第2、第3の法大決戦」をつくり出そう。
 全国学生ゼネストの指導部である1000人のマル学同を建設しよう!

 第5節 (5) 攻めの改憲阻止決戦軸に全戦線での革命的進撃を

 金融大恐慌がもたらす資本主義・帝国主義の末期的崩壊は、日帝の政治危機、労働者支配の危機をますます激化させている。まさに革命情勢の決定的成熟である。階級的労働運動の白熱的前進を基軸に、今や全戦線で、この政治危機を日帝打倒の勝利に転化していく闘いに猛然と突き進む時が来た。
 07年安倍、08年福田の打倒は、小泉構造改革による貧困・格差拡大に対する労働者階級の総反乱であるとともに、日帝が改憲・戦争へ突進する流れを大きく頓挫させた。世界金融大恐慌とそれがもたらす帝国主義間争闘戦の爆発はこの日帝を直撃した。麻生の超反動的突出すら吹き飛ぶ内外情勢のもとで、今や田母神クーデターにみられる超反動的エネルギーと改憲・戦争への衝動が再び猛然と噴出し始めている。これとの闘いは、大恐慌と世界戦争情勢下において、いよいよドラスティックな激突となっている。
 裁判員制度との闘いは、この「攻めの改憲阻止決戦」の最先端に位置する闘いだ。それは今日、改憲攻撃を階級的労働運動路線をもって跳ね返す一大拠点になっている。同時に、労働者階級人民の分断を打ち破る「生きさせろ!」ゼネストの巨大な爆発の決定的一環である。本年5月の裁判員制度施行を絶対阻止し、ずたずたにして粉砕する闘いを、労働者階級を先頭に、これまでにない全人民的広がりをもって闘い抜こう。
 この闘いと結合し、「とめよう戦争への道! 百万人署名運動」の全人民的発展を、労働組合が拠点となって大いに切り開こう。派兵恒久法の制定阻止、侵略戦争阻止の闘いを強めよう。
 階級的労働運動の前進と結合し、三里塚闘争、沖縄闘争の新たな本格的大発展を切り開くことは、09年決戦の重要課題だ。三里塚闘争は、プロレタリア革命勝利にとって不可欠な労農同盟の発展をかけた血盟の闘いである。日帝権力は、革命情勢の成熟の中で三里塚闘争つぶしと労農同盟の圧殺にいよいよ必死となり、市東さんへの農地強奪攻撃を始め、ありとあらゆる卑劣な手段をもって襲いかかっている。これと不屈に闘う反対同盟農民と連帯し、3・29三里塚現地全国総決起集会への一大結集をかちとり、農地強奪攻撃を必ず粉砕し尽くそう。
 07年9・29沖縄県民大会12万人決起の地平を受け継ぎ、沖縄闘争の新たな発展を闘いとろう。階級的労働運動の前進をとおして、本土・沖縄の分断をのりこえ、米軍再編攻撃粉砕、米軍基地撤去・沖縄奪還闘争の階級的な発展を本格的に切り開こう。それは、在本土沖縄闘争の前進とともに、本土と沖縄の階級的・差別的分断、沖縄労働者の内側における階級的分断という、日帝の沖縄支配の全構造を食い破る闘いとして発展させなければならない。辺野古新基地建設阻止闘争の真の戦闘的発展と勝利への展望はここにある。
 反軍闘争は、帝国主義軍隊をめぐって労働者階級の側から革命的分岐をつくり出し、労働者階級と兵士の階級的団結をつくり出していく闘いだ。09年は、反軍闘争の一大飛躍が求められている。
 階級分断と社会的差別と闘う全戦線の闘いは、新自由主義の破綻のもとで、世界大恐慌下の闘いとして、ますます決定的な意義をもっている。入管闘争、部落解放闘争、女性解放闘争、障害者解放闘争、被爆者解放闘争、アイヌ解放闘争の発展をかちとろう。

 第1項 星野同志奪還へ

 さらに、星野文昭同志の34年の不屈の獄中闘争は、階級的労働運動の最先端の闘いとして、資本・権力と闘うすべての労働者人民に限りない勇気と力を与え、団結をつくり出す源泉となっている。09年決戦の大爆発の中でこそ、階級的力関係を変える闘いをやりぬき、獄壁を実力で打ち破って星野同志を取り戻す闘いをやりぬこう。
 「生きさせろ!」の怒りが巨万の労働者階級の決起を引き起こすことへの治安弾圧が、猛然と激化している。動労千葉への不当な家宅捜索が示すように労働組合への直接的な治安弾圧が激化し、共謀罪の制定や組対法弾圧の発動が狙われている。裁判員制度は治安弾圧への隣組的動員の攻撃である。だが弾圧は同時に敵の弱点をさらけ出すものだ。労働者階級の怒りの爆発と闘いの圧倒的な拡大をもって一切の弾圧を打ち破り、09年決戦の勝利へ総進撃していこう。
 闘いの成否は1〜4月の前進にかかっている。2〜3月のストライキの嵐で、3月春闘・イラク反戦の大決起に進撃し、さらに4月尼崎闘争、裁判員制度粉砕の闘争へ進んでいこう。今春決戦の勝利の上に、09年11月への巨万の総決起を切り開こう。

 第5章 Ⅴ 世界単一の労働者党の建設を

 第1節 (1) 革共同を本物の革命党へ一大飛躍させよう

 11・2労働者集会は、プロレタリア世界革命に向かって、世界単一の労働者党建設に踏み出す時がついに来たことを示した。世界金融大恐慌がもたらす巨大な世界革命情勢を、プロレタリアートの団結の力で資本主義社会の転覆と真の共同体社会建設へと転化していくために、何にもまして必要なものは労働者階級の党である。
 革共同は、1950年代後半にスターリン主義と決別して自らの組織を立ち上げて以来、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命の旗を掲げ、プロレタリア革命をやりぬける党への飛躍を実現するためにすでに半世紀を超えて闘いぬいてきた。06年の「党の革命」とそのもとでの階級的労働運動路線の綱領的確立は、われわれ自身の内部に残っていた体制内思想や塩川一派に代表される小ブル革命主義的なものを最終的に吹き飛ばした。そして、青年労働者と学生を先頭に、革共同を本物の労働者階級の党、マルクス主義の党として生まれ変わらせていくための闘いが決定的に始まった。
 だが今日の革命情勢は、わが革共同に、これらのすべてを「前史」とするような巨大な飛躍を突きつけている。プロレタリア革命はもはや将来の課題ではない。現在進行する大恐慌下でのすべての労働者階級人民の待ったなしの、生き死にのかかった現実問題だ。闘う労働組合を甦らせるとともに、今や、21世紀の革命に勝利する党を、国際労働者階級の単一の党、世界革命の党として建設する闘いに断固として踏み出す時が来た。
 その核心は、労働者に徹底的に依拠した党をつくることにある。賃労働と資本の非和解的激突の現場である職場生産点での、労働者階級の現実の闘いにとことん基礎を置く党としてつくることだ。そしてそのような党は同時に、マルクス主義に隅々まで貫かれた党であるということだ。この両者は二つにして一つである。
 労働者に依拠するとは、一人ひとりの労働者がもっている自己解放の力を信頼し、それを徹底的に解き放って闘うことだ。この社会を根底から変革する力は労働者階級の中にこそ宿っている。労働者階級はこの力を、資本による日常的な支配をぶち破って、あらゆる分断をのりこえて階級としての団結をつくり出していく中で獲得する。党とは、この団結の最高の表現形態である。
 スターリン主義や社会民主主義は「労働者の味方」づらをしながら、マルクス主義の核心である労働者階級自己解放の思想と立場を根本から投げ捨て、否定している。彼らは労働者を救済の対象としてしか扱わず、現実の労働者は自分たちが「指導」しなければ何もできない存在だと思い込んでいる。そして労働者階級への絶望を組織し、そのことによって資本家階級の支配を左から支える存在へと転落しているのだ。
 こうしたあらゆる体制内的な思想や運動と断固として決別し、対決し、打倒して、本物のマルクス主義を労働者階級の手に奪い返さなければならない。日本共産党や社民党などの一切の体制内政党を打倒し、これにとって代わる真の労働者階級の党、プロレタリア世界革命の党を今こそ、6000万プロレタリアートの真っただ中に数万、数十万の規模で打ち立てていく闘いに踏み出そう。
 06年に始まる「党の革命」と階級的労働運動路線の確立、07年の7月テーゼが切り開いた地平の上に、革共同の、単一の世界革命党への一大飛躍をかちとろう。マルクス主義の原理的否定にまで行き着いた血債主義・糾弾主義と徹底的に闘い、大恐慌下で続々と闘いに決起するすべての労働者、とりわけ青年労働者と学生に革共同への結集を呼びかけよう。

 第2節 (2) 党の「鉄の規律」を確立し地区党建設の大発展を

 革命党建設を前進させる決定的環は第一に、地区党建設の飛躍と大発展をかちとることである。地区党は、労働者階級の権力=プロレタリア独裁を革命に向けて今日的に準備し、形成していく上で最大の鍵を握っている。
 地区党は、労働組合の革命的闘いと結合して、プロレタリア独裁権力の核となる地域ソビエトを建設していく決定的土台だ。地域内に無数にはりめぐらされた職場細胞とその結合が、職場生産点を基礎に地域全体を制圧し、資本の支配を転覆する革命の拠点に変えていくのだ。それだけではない。崩壊のふちに立つ資本主義・帝国主義は今日、その蓄積した全矛盾を爆発させ、社会全体を恐るべき解体状況にたたき込んでいる。労働者階級は、この中で先鋭化してくる一切の社会的諸矛盾の根本的解決を、自らの解放と一体の問題として真正面から引き受けて、革命に向かって闘わなければならない。
 農業・農民問題、民族問題、教育や医療や高齢者・障害者をめぐる諸問題、部落差別の撤廃や女性の解放などのいわゆる「諸戦線」の闘いは、プロレタリア革命の中にこそその一切の、かつ唯一の解決と勝利の展望がある。労働者階級とその党は、農民や被差別人民を始め、自らの解放を求めて帝国主義との闘いに立ち上がってくる人びとをプロレタリア革命の同盟軍・援軍として組織し、ソビエトと共産主義社会建設への巨大な力に転化して闘う。その決定的な推進軸となるのが地区党だ。

 第1項 党建設の核心問題

 党は第二に、プロレタリア革命をやりぬくために、資本・権力との闘いで鍛え抜かれた鋼鉄のような党として形成される必要がある。
 労働者階級の革命党は、本質的に非合法・非公然の党として建設される。プロレタリア革命とは権力問題である。資本家階級とその国家は、プロレタリアートによる革命運動の存在そのものを恐怖し、その組織と運動を絶滅するためにあらゆる攻撃を仕掛けてくる。ここでの絶対非和解の死闘に勝ち抜くことなしに革命の勝利はない。
 レーニンは、1917年ロシア革命の勝利を総括し、その核心は「プロレタリアートの無条件の中央集権と最も厳格な規律」にあると言い切った。そして、「プロレタリアートの革命党の規律は、何によって支えられ、何によって点検され、何によって補強されるか」として、次のように提起した。
 「第一に、プロレタリア前衛の自覚によってであり、革命に対する彼らの献身、彼らの忍耐、自己犠牲、英雄精神によってである。第二に、最も広範な勤労大衆、何よりもまずプロレタリア的な勤労大衆と、しかし、また非プロレタリア的な勤労大衆とも、結びつきを保ち、彼らと接近し、そう言いたければ、ある程度まで彼らと溶けあう能力によってである。第三に、この前衛の政治的指導の正しさによってであり、この前衛の政治上の戦略と戦術の正しさによってである——ただし、それは最も広範な大衆が彼ら自身の経験によって、この正しさを納得するということを条件とする。これらの条件がないと、ブルジョアジーを打倒して全社会を改造するべき先進的な階級の党の実をそなえた革命党内の規律は、実現できない」(「共産主義における左翼空論主義」)
 さらにレーニンは、このことは一朝一夕にではなく長期にわたる苦闘の中で初めてつくり出されること、それを助けるのは正しい革命理論だが、この理論は真に大衆的で革命的な運動の実践と結合して初めて最終的に出来あがるのだ、と言っている。
 レーニンの言う革命党の「最も厳格な規律」「鉄の規律」とは、プロレタリアートの組織性を党が強烈に体現し、貫徹していくことを意味している。それは資本・権力と激突する労働者階級の現実の闘いの中で、労働者階級自身の手によって、革命の勝利と新社会建設のためにぜひとも必要なものとしてつくり上げられていくものだ。党の革命的規律を支えるものは、党と階級との一体性である。
 われわれは21世紀の革命党を、階級的労働運動の白熱的実践の中で、まさにこうした党としてつくり上げていく闘いを開始した。青年労働者・学生はこれを圧倒的に支持し、今やこの革命党建設の闘いの最先頭に立っている。

 第2項 細胞と機関紙活動

 第三に、党建設は、細胞建設、とりわけ職場細胞の建設がその基軸に座り、細胞活動が生き生きと日常的に展開される中でこそかちとられる。職場での資本・当局や体制内派との激しい攻防に日々勝ち抜いて労働者階級の団結を形成し拡大することと、党細胞の建設は一体である。
 党建設の核心は、労働者が職場で闘い、細胞をつくり、その自己増殖を闘いとっていくことだ。昨日、党に結集したばかりの青年が、翌日には自ら組織者となり階級の指導部となって、隣の仲間を新たに党に獲得する闘いを始めることだ。それを可能にするのは、細胞の団結した闘いだ。
 会議・機関紙・財政という党活動の3原則は、細胞の生きた団結と活性化を不断に闘いとっていくために絶対不可欠である。細胞会議に主体的に参加して徹底討議し、時代認識と路線での一致と団結を繰り返しかちとること。党の機関紙誌を熟読し、自ら通信員となり党中央と一体となって新聞をつくり、あらゆる労働者の中にこの新聞を持ち込み広めること。党財政のために一定の金を定期的に拠出して、自分自身の手で党を支えることだ。そしてとりわけ機関紙活動の革命的再確立と強化は革命情勢の中で急務である。『前進』を今こそ徹底的に拡大し、『前進』で党をつくる闘いに踏み出そう。
 職場細胞の建設と並ぶ党建設の今ひとつの重要な柱はマルクス主義の学習である。プロレタリア世界革命への闘いは、あらゆる色合いのブルジョアイデオロギーと闘ってマルクス主義を全面的に復権させ、階級闘争の実践の中に貫き通していく闘いと不可分一体である。マルクス主義を学び、つかみ直す全国各地の労働学校・党学校での闘いを、さらに圧倒的に前進させていこう。

 第3節 (3) 革命に全人生かけ闘おう

 革命とは、そこに自分自身と階級の死活をかけ、現在と未来の一切をかけて闘う人びとと、これを暴力的に圧殺するために同じく全存在をかけて襲いかかってくる連中との真正面からの激突であり、生死をかけた闘争である。人間のもつあらゆる生命力を絞り尽くし、無数の試練をくぐり抜けて初めて達成される闘いだ。
 そこでは、一人ひとりの闘争主体は、個人であってもはや単なる個人ではない。プロレタリアートの団結という共同体の中に生き、この共同体と生死をともにする存在である。それこそが実は社会の中に生きる人間の本来のあり方だ。だからこそわれわれは、たとえどんな困難の中にあろうとも自己の全人生を革命にかけて悔いないし、そこに無上の喜びを感じるのだ。
 獄中の星野文昭同志はその最先頭で闘っている。星野同志と団結し、獄壁を絶対に打ち破り、星野同志を党と労働者階級のもとに取り戻そう。超長期の指名手配攻撃と闘い抜いている同志の不屈の闘いに学び、連帯して闘おう。日帝権力の卑劣なデッチあげ弾圧と闘うすべての同志と団結し、ともにその勝利を切り開こう。
 さらに革命軍の精鋭的強化の闘いを貫き前進しよう。
 青年労働者と学生の決起こそ、党と階級の未来を決める。すべての闘う青年労働者と学生は、革共同のもとに結集し、ともに新たな世界革命党建設の先頭に立とう。マル青労同・マル学同の各1000人建設はその突破口だ。09年の決戦を闘って闘って、全力で21世紀革命の勝利の扉をこじ開けよう。