国鉄1047名 12・14東京集会 三つの基本報告
集会の三つの基本報告(要旨)
腐った国労本部打倒する
第1章 国労5・27臨大闘争弾圧被告団長 富田益行さん
11月労働者総決起集会は世界金融大恐慌の全面的な爆発のただ中で開催された。世界革命を達成する決断を日米韓の5700名の労働者がした。
私たちは2月22日に旧弁護団を解任し、5月12日に松崎被告との弁論分離をかちとった。この「2月22日の決起」は、私たち自身が体制内労働運動から決別し、階級的労働運動に生まれ変わるために、4者4団体路線に屈していた旧弁護団を打倒した決起であった。
決起の根本的な理由は、世界金融大恐慌の真っ直中、戦争か革命かが問われる時代には、絶対反対と階級的団結という階級闘争の原則をあいまいにしては闘えなくなったということだ。松崎被告と旧弁護団は、05年9・15反動判決を賛美し、解雇撤回を投げ捨て動労千葉を排除する4者4団体路線を支持するところまで転落している。
私たちは「2月22日の決起」を貫くことで、体制内労働運動を峻拒し、階級的労働運動を実践する道を選択し、第2次国鉄決戦と1047名闘争の主戦場に躍り込むことに成功した。
1047名の解雇撤回をかちとるためには、分割・民営化絶対反対を貫きJR資本との職場闘争を闘い、力関係を変えることだ。解雇撤回を降ろしたら、その途端にJR体制への屈服、民営化賛成となってしまう。体制内労働運動を打倒し、職場闘争を闘うことが1047名闘争勝利の道だ。
1047名解雇撤回闘争勝利と国労5・27臨大闘争弾圧粉砕は一体だ。ゆえに5・27臨大闘争弾圧粉砕は、国労共闘が1047名闘争の責任勢力にのし上がるための試金石であり、腐った国労本部を打倒し、闘う国労をわれわれの手で再生させる闘いと一体だ。
4者4団体路線とは、5・27で私たちを権力に売り渡した国労本部を内側に引き入れる一方、解雇撤回闘争をJR資本との闘いとして原則的に闘う動労千葉を排除してできた政治和解路線だ。
4者4団体派によって行われた10・24集会は権力を導入し、動労千葉を始め解雇撤回を掲げる労働者を排除しようとした。5・27弾圧の再現を狙ったのだ。
体制内労働運動派においては、1047名は解雇された犠牲者、救済の対象であり、闘いの主体には位置づけない。また、支援者は1047名闘争の応援団であり、共同闘争者ではないという立場だ。これは労働者を革命的階級としてとらえない反マルクス主義だ。
1047名闘争の当事者も支援者も、国鉄闘争を敗北に導く4者4団体路線を絶対にとってはならない。
尼崎闘争を大高揚させ、全国でJR安全闘争へ決起しよう。青年労働者・平成採の組織拡大に本格的に取り組もう。
道州制攻撃を先頭で推進する大阪府知事・橋下打倒に全国全産別で総決起しよう。私たちは処分や解雇も恐れず、1047名闘争と5・27弾圧粉砕闘争を一体で闘う。国労を必ず階級的に再生する。「生きさせろ!」09春闘ゼネストの先頭で闘う。
第2章 11月勢力が責任をとろう 動労千葉委員長 田中康宏さん
今日の集会は5・27被告団と動労千葉の呼びかけです。動労千葉が呼びかけるのは初めてです。
11月勢力が1047名闘争に責任を取りきる勢力にならなければならない。今日の集会を新しい1047名闘争の出発点にしたい。
1047名闘争自身について4点訴えたい。
第一点目、10・24集会で何があったのか。このことにこだわらなければならない。会場の前は彼らが要請した機動隊に押さえられていた。参加者は全員裏門に回された。裏門は一人ずつしか通れない。やられたことは面通し。これは何なのか。”私たちは、解雇撤回を続ける勢力とは違うんだ、だからお金を出してください”という権力への意思表示です。
二点目。彼らは、”1047名闘争は単なる解雇争議であって、階級闘争ではない。労働運動に革命をもちこむな。労働者は階級闘争を闘うような存在ではない”と言っている。これが4者4団体の本質です。
三つめ、道州制導入の攻撃です。現在国家・地方公務員は410万人です。このうち警察等50万を除いて360万人をいったん全員解雇、必要な者のみ選別再雇用するという。その結果210万人以上が首になる。だから、ここで1047名闘争をつぶさなかったら、労働者の闘いが爆発して大変なことになると恐れて攻撃を強めている。これが敵の攻撃の本質です。ここに間違いなく全労働者の未来がかかっている。
四つめ。12月4日、派遣法の問題で集会があった。国労は何人来ていたか。一けたです。4者4団体は今の非正規の解雇問題に関心すら示さないということ。ここまで転落したということだ。
1047名闘争には無限の可能性がある。膨大な労働者の怒りを結集する力を持っています。
金融大恐慌情勢と労働運動という問題の中で、1047名闘争を考えることが大事です。
起きていることは何か。資本主義の底抜けの崩壊が始まった。資本主義が始まって以来数百年に一度の危機です。すごい時代が来た。大事なことは労働者が団結して資本主義をうち倒すことができるかどうか。これが労働運動の課題です。
そうしてみたときに、11・2集会でかちとったものは決定的だった。日米韓の労働者がひとつになった。
何が一致したのか。まず時代認識で一致した。民主労総は、今の事態はスーパー大恐慌だと認識している。ジャック・ヘイマンさんは、金融大恐慌が革命情勢を作り出していると言った。われわれとまったく同じ認識です。
もうひとつ一致したことは、労働組合を階級的に打ち鍛えること、労働者政党の建設運動のふたつです。そうしなかったら一歩も前に進めない。
われわれは全国の労働者を組織している。1047名闘争もここに核心がある。国労を再獲得するためには腐った幹部と闘う。動労千葉は組織拡大を始めとして先頭で闘います。
第3章 階級裁判の原則で勝利を 国労5・27臨大闘争弾圧裁判主任弁護人 鈴木達夫さん
今、富田さんと田中さんが核心を出されました。補充的に基本的確認点を出していきます。
1047名闘争は全労働者階級人民の利益がかかった闘争です。国鉄分割・民営化に対し、動労千葉だけが敢然と闘った。1047名闘争は、新自由主義攻撃に対する反撃の拠点、中軸です。それが未決着のまま世界大恐慌の時代に入り、資本主義の終わりが始まっている。
国鉄分割・民営化を上まわる大攻撃が始まる。その攻撃の中心として1047名闘争の息の根を止める攻撃が来ている中で、4者4団体路線というのは、その攻撃にひざを屈した。そしてこれをはねのけたのが7被告人である。弁護人解任と弁論分離問題は、動労千葉を先頭とする24年間の死闘の上に立つか、否定するかが根本的な契機だった。
階級裁判とはブルジョアジーと労働者の利害が真正面から激突し、裁判闘争の勝敗も階級の戦闘性・組織力が決する裁判闘争です。全米電気労連(UE)の顧問弁護士として、50年以上アメリカ労働者階級の先頭で闘ってきたアーサー・キノイさんが、遺言というべき次のような言葉を残しています。
「闘いの勝利はその組織力や活動力をとおして民衆自らによってなしとげられるのであり、そして民衆の弁護士の法的な活動は、民衆がより容易に活動し闘いを組織し前進できる雰囲気をつくるよう、それを援助することに向けられなければならない」。これが階級裁判の教訓です。
弁論分離問題。裁判をめぐる攻防というのは、最も鋭い権力の攻撃の一環です。その現れとして、脱落とか屈服とか転向があるわけです。それに対してどういう立場をとるかは、階級裁判の鉄則中の鉄則です。そこを7被告人は決断した。
完黙非転向について。これは弾圧にさらされている当事者本人の、国家権力に対する原則的姿勢の問題です。解任された旧弁護団が次のようなことを言っています。「公判段階では、現場での事実関係について、被告側から詳細を積極的に主張立証する必要性・有効性は極めて高い」。これは、被告人自身が供述すること、つまり自白と、法廷に出される証拠とか証人に弾劾を浴びせて粉砕していくことを意図的に混同して、階級裁判の原則を完全に踏み外した言い分です。完黙は弾圧された当事者にとって最良・唯一の防御の手段です。それを公判段階だったら崩すというのはまったく間違っている。
「生きさせろ!」ゼネストの基軸に1047名闘争が存在している。
来る19日に、田中動労千葉委員長の証人尋問をかちとり、来年中にも判決という重大情勢を迎えています。一方で、裁判員制度という攻撃が襲いかかっています。裁判員制度をぶっつぶそう。来年4月21日、日比谷野音で裁判員制度粉砕の集会を決断しました。「生きさせろ!」ゼネストを実現し、そして5・27裁判の歴史的勝利をかちとろうではありませんか。