2009年1月 1日

革命めざす新しい労働運動を マル青労同に結集して09春闘を生きさせろ!ゼネストで闘おう マルクス主義青年労働者同盟

週刊『前進』12頁(2373号1面1)(2009/01/01)

革命めざす新しい労働運動を
 マル青労同に結集して09春闘を生きさせろ!ゼネストで闘おう
 マルクス主義青年労働者同盟


 第0章 全国の青年労働者に訴える

 100年に一度のチャンス—革命情勢が到来した。すべての青年労働者はマルクス主義青年労働者同盟に結集し、資本主義の危機を革命に転化する「生きさせろ!」ゼネストにともに立とう。

 09年冒頭にあたりマルクス主義青年労働者同盟は、全国の2000万青年労働者のみなさんと、ともに労働組合を甦(よみがえ)らせ、世界金融大恐慌情勢を革命に転化する闘いの先頭に立つ決意を述べたい。
 わたしたちは結成以来、「労働者自己解放の思想であるマルクス主義の学習とその実践」「闘う労働運動、闘う労働組合をつくりだそう」の2本柱で、職場生産点を主戦場として資本・当局、体制内労働組合指導部と闘ってきた。不当解雇、組合からの処分、いじめ、不当逮捕などあらゆる困難を引き受け、時には悩み、時には涙を流しながら、しかしその闘いは、最も人間らしく、最も解放的な闘いの連続だった。
 この闘いの中で新たな同志を迎えついに昨年11月2日、動労千葉とともに、世界金融大恐慌情勢下で、プロレタリア世界革命の出発点ともいえる大集会をかちとった。日・米・韓の3カ国の闘う労働組合、労働者が一堂に会し、「革命をめざす新しい労働運動をつくろう」「資本主義の危機を革命に転化する労働者党をつくろう」という宣言を全世界の労働者階級に発信した。世界中で怒涛(どとう)のようにまき起こっているデモとストライキとともに、日本における新たな闘いの出発点となったのだ。

 第1章 資本主義は終わった 100年に一度の革命情勢が来た

 08年9月の米リーマン・ブラザーズの経営破綻(負債総額63・7兆円)を契機に、1929年大恐慌をはるかに超える世界金融大恐慌が急加速している。世界最大の銀行であるシティグループも実質的に経営破綻し、総額520億㌦(約4・7兆円)もの公的資金投入でかろうじて延命している。サブプライムローン問題の爆発以降、住宅バブルの崩壊は欧州でも始まっている。その損失は2兆㌦とも3兆㌦とも言われている。資本主義・帝国主義の中枢である銀行、証券会社、保険会社が次つぎに破綻し、機能停止に陥っているのだ。
 実体経済も本格的な恐慌情勢に突入した。トヨタ、ホンダ、日産などの自動車メーカーを始め、鉄鋼、化学、電機、建設機械、ガソリンなど、ほとんどの基幹産業で減産体制に入った。日本やアメリカだけではない。それはEU、中国、韓国、アジア全体へと広がっている。文字どおりの歴史的な大恐慌だ。
 昨年11月に開催された金融サミットでは、金融安定化に向けた「あらゆる追加措置」「すべての金融市場・商品・参加者への適切な規制」などが宣言された。金融安定化に向けた追加措置とは、公的資金の注入のことだ。そのカネは労働者から搾り取った税金だ。「適切な規制」などと言うが、それはこれまで徹底的に民営化・規制緩和を進めてきた新自由主義政策の破綻を自ら認めることだ。
 アメリカの次期大統領にオバマが登場した。オバマはこう言った。「自動車産業が崩壊すれば大惨事になる」。そして、その支援策の条件として出したことは「労働組合が自動車産業を持ちこたえさせる計画に同意すること」、つまり”大量首切りにも賃下げにも文句を言うな”ということだ。さっそくGM(ゼネラルモーターズ)、フォード、クライスラーの自動車大手3社(ビッグスリー)は米政府に合計340億㌦(約3兆円)の支援を求めた。その中身は、GMの労働者3万1500人の解雇を始めとする大リストラだ。しかし、最大140億㌦(約1・2兆円)のつなぎ融資を供与するビッグスリー救済法案をめぐる協議は米上院で決裂。完全に暗礁に乗り上げている。
 そもそもビッグスリーの会長連中は、政府への「お願い」に自家用ジェット機で乗り着けるというふざけきった連中だ。こういう連中に対して、世界中でデモとストライキが闘われているのだ。

 第2章 闘いは始まっている 森精機でのストライキに続け

 日本においても、トヨタを始めとする自動車大手8社が急激な減産体制に突入し、自動車産業では今年度中に本体だけで1万人以上の人員削減=首切りが強行されようとしている。
 しかし、この攻撃に対して反撃は開始された。トヨタなど自動車産業を支える工作機械メーカーの森精機奈良第一工場で闘われている派遣労働者のストライキだ。「工場を動かしているのは資本家ではない。労働者だ!」という労働者階級の存在をかけた闘いであり、日本の基幹企業であるトヨタを直撃する闘いだ。この闘いに続こうではないか! 派遣法を撤廃させよう!
 銀行の貸し渋り、連鎖倒産、大量解雇、何が起きてもおかしくない状況だ。しかも日本経団連会長の御手洗(キヤノン会長)は09春闘について「賃上げは絶対にやらない」と公言している。さらには、通常国会で「道州制推進基本法を制定しろ」と麻生・自民党を突き上げている。道州制導入は全国の自治体労働者・教育労働者360万人をいったん全員解雇し、公務員200万人の首を切る大攻撃だ。絶対反対で闘おう。
 政財界は、労働者の首を切って資本を延命させることしか、恐慌への対応策を持たない。その麻生政権の支持率は2割へと急降下している。そもそも労働者がいなければ資本主義は成り立たない。「首切りが延命策だ」と言うなら、日本の6000万人の労働者をすべて解雇してみろ! その日から資本主義は成り立たないのだ。
 もうひとつ言いたいことは、一見激しく見える敵の攻撃は盤石ではないということだ。あらゆる資本の攻撃は、労働者が団結して闘わないことを前提にしている。
 青年労働者のみなさん、まわりを見渡してもらいたい。毎日通勤している職場の矛盾と怒りを! わずかな年金から保険料をむしり取られている父母や祖父母の姿を! 原料や飼料の高騰で生活が成り立たなくなった農漁民の怒りを!
 世の中を見渡して起きていることの本質は、資本家連中が今までのやり方では労働者人民を支配できなくなり、労働者人民は今の状況を何とか変えたいと思っているということである。ロシア革命を指導したレーニンは「古い支配の方法がすでに崩壊し、新しい方法は確立されていない。誰もが現状の変革を望んでいる。労働者が自発的に行動を開始している——このような情勢を革命情勢と言う」と言っている。今が、まさにそういう情勢ではないか。ブルジョア経済学者も資本主義の危機を叫ぶが、”今こそ労働者は立ち上がれ”とは言わない。マルクスは「労働者こそが社会の主人公であり社会を変革する主体である」と言った。マル青労同は「労働運動の力で革命をやろう」と訴え、実践し、革命情勢を切り開いてきた。

 第3章 甦らせよう労働組合 腐りきった労組幹部うち倒せ

 労働者にメシも食わすことができなくなった資本主義を支えている唯一の存在が、連合を始めとする体制内労働組合の指導部だ。やつらこそ”労働者階級と資本家階級が非和解なのだ”ということを曇らせてきたのだ。
 あいつらの言っていることは何か。「会社あっての労働者」「生産性の向上で企業に尽くせ」「大変なのはお前だけではない」。こうも言っている。「要求しても、ほとんどものがとれない」、そういう時代にあっては「どんなに大変でも労働者は立ち上がらない」「どうせがまんして働くんだ」と。こうやって労働者の存在を低め、立ち上がらせないように資本当局と一体となって抑えつけてきたのだ。
 しかし、マル青労同に結集する全国の同志の不屈の闘いが職場の仲間に広がるやいなや、体制内労組指導部はグラグラだ。資本・当局も、これまで腐った体制内労組指導部を相手にしてきたものだからマル青労同の同志の闘いに対応できない。敵のあらゆる攻撃の核心が「労働者を団結させない」という一点にあった中で、わたしたちは血の通った本当の団結をつくってきた。
 連合を始めとする体制内労組指導部が言う「会社あっての労働者」などという幻想は、終身雇用制、年功序列型賃金、企業内労働組合という「三種の神器」で成り立ってきた。しかし資本家どもは、自らの労働者支配の土台そのものを民営化・規制緩和によってぶっ壊してきた。2000万人の青年労働者を、貧困と非正規化の中にたたき込んでいるではないか。資本家どもが自らつくり出してきた危機は、体制内労組指導部の危機でもある。今こそ資本家を支える労組指導部を打倒し、労働組合を甦らせよう!
 職場から立ち上がっている青年労働者がつかんだことは、体制内指導部によって曇らされてきた「むき出しの賃労働と資本の関係」である。労働組合は、その支配の鎖を引きちぎる武器であり、労働者が団結して資本と闘う武器なのだ。

 第1節 プロレタリア革命に君の人生をかけよう

 プロレタリア革命とは、ブルジョアジーからすべての権力を労働者の手に奪い返すことだ。プロレタリアートがブルジョアジーと激突する中で、工場委員会や労働組合を通じて各工場における職場支配権を強烈に確立し、労働者・労働組合が工場を自主管理していく過程がある。
 ロシア革命の時には、労働者・農民・兵士の代表で組織されたソビエト(労働者・農民・兵士代表評議会)が建設された。資本家どもの支配に代わる労働者の権力として、労働組合を基礎にしたソビエトがうち立てられたのだ。いつの時代でも革命が問題になった時、労働組合内部で”資本家を救済するのか、労働者が権力を奪い返すのか”をめぐって激しい闘いがおこった。今もそうだ。体制内労組指導部の裏切りを打ち破って組合権力をとることは、革命に直結していく闘いなのだ。こうした労働組合を無数につくり出していこう。それが地域の拠点になり、地域の労働者人民を組織していく。ゼネストもそうやって組織されていくのである。
 こうした闘いを目的意識的に進めていくのが労働者党である。そしてマル青労同だ。
 マル青労同に結集して闘い抜いている同志は、一介の労働者だ。革命を担うのは一介の労働者なのだ。その闘いは最も人間的であり、労働者の自己解放性を感じることができる場だ。革命を一言で表現するならば「愛とロマン」だ。それは労働者階級の最大の事業である。08年11・2全国労働者総決起集会によってその道は切り開かれたのである。
 全国の青年労働者のみなさん!
マル青労同に結集し、09春闘を「生きさせろ!」ゼネストでともに闘おう!