2008年12月15日

団結ひろば 投稿コーナー

週刊『前進』06頁(2372号6面1)(2008/12/15)

団結ひろば 投稿コーナー

 第1章 資本主義最後の延命策、道州制絶対反対! 民間介護派遣労働者 風 実

 経団連や総理は、戦後的なものをぶち壊す、と言って資本主義の最後の延命策、道州制を出して来ました。医療や福祉などは民間に任せ、セルフメディケア=自己責任で健康を買うシステムにしようとしています。
 介護の仕事をやっていて思うのが、市町村、行政の役割の重要さです。家族のいない人が病気になっても、民間福祉サービス事業所の自分にできることは限られています。「やりたいなら勝手にやれ、金は払わない。何かあれば保護責任過失で罪」なのです。病院にしろ、介護施設に入るにしろ、本人ができない時や誰も本人に代わってできない時は、行政福祉の中で、福祉労働者が健康や生活を支えてきたのに、道州制になればそうした福祉は一切切り捨てられます。
 見るに見かねて、ボランティアをする人もいるでしょう。しかし、僕の現場でもそうですが、そうして無理を重ねて、サービス残業をしたりすることで、職場の団結は破壊され、労働がさらなる低賃金に落とし込められ、生活できなくなっていくのです。今でも民営化の矛盾を負わされて、現場は無茶苦茶な労働条件なのに、さらにひどくなるのは目に見えています。
 道州制の押し付けは、絶対に反対です。労働者を殺し、資本家だけが生き残る社会システムなんてはじめから破産しているし、「消費税を上げて福祉をやります」なんてうそだ! 社会を真に動かしている労働者の団結で、職場生産点からのゼネストで、道州制にとどめをさしましょう!

 第2章 阪神大震災から13年労働者階級の解放へ 神戸 白貴皓

 初めて投稿させてもらいます。
 私と日本の人たちとの出会いは95年阪神大震災の時でした。家屋が全壊し下敷きとなり、九死に一生の体験をしました。仮設住宅での生活においては、被災地切り捨ての中で住民組織を立ち上げ、絶対多数を占める日本人を対象にした運動の中で婦民の人たちおよびその他の戦闘的な人たちに関わり、これまで在日社会での関わりから一変して日本の内政問題と取り組むようになりました。
 私は在日として本名と通名を使い分けてきましたが、運動の中できっぱりと本名を使用し、民族的な主体性を持つよう心がけ、被災住民と接しました。仮設実態調査の中である高齢者から「朝鮮人は自分の国へ帰れ」と差別の発言がありましたが、彼の言葉は本心ではなく、日本の軍国主義の教育を受けたことと軍隊にも出兵し、敗戦後50年経過しても私たち民族、中国、アジア人民への蔑視敵視する発想は、彼が市民の会に加入して亡くなるまで改心しませんでした。
 震災後13年経過し、私は現在、2000年に学校給食業務より不当解雇された会社資本に対し、解雇撤回・原状復帰を要求して非和解で社前で座り込みを続行中です。
 この6月の第14回関合労本部大会以後、兵庫支部と決別し、大阪の各支部の支援を得て、争議続行中です。
 在日として国境を越えた労働者階級の団結と、資本との非和解の闘いのみが労働者階級の解放と勝利への確信を持てる信念を持ちました。
 皆さん、ともにがんばりましょう!

 第3章 マツダの「派遣切り」に反撃の行動に立つ 広島 大貫徹志

 広島ではマツダの「派遣切り」に対する反撃と青年労働者の組織化に向けて行動を開始しました。広島連帯ユニオンが12月3日、マツダ本社宇品工場へのビラ入れ行動を行いました。12月5日にも1300人解雇の第一陣が「契約解除」になるというギリギリのタイミングでした。予想以上の反応でした。青年労働者の怒りは地に満ちていることを痛感しました。
 工場直近の駅−JR向洋(むかいなだ)駅は「マツダ専用駅」ともいえる駅です。通勤時には路地が”密集デモ”状態になります。そこへ11・2ビラなどを入れていたのですが、受け取りは他の場所に比べても極端に悪く、厳しい職場管理が伺われました。
 しかし今回、ユニオンが登場するや1時間に350人以上が受け取り、中には立ち止まって「ありがとう」という青年も現れました。また、多くの正規−非正規の労働者がビラを読みながら通勤していきました。本当に闘う労働組合の登場が心待ちにされていたことに感動しました。
 ビラを見たのか、あわてて「マツダ労組」とロゴを入れたジャンパーを着た御用組合幹部が1人とんできて、写メしたりしていましたが、まったく迫力なし。むしろ積年の恨みのためか、彼をにらみつける労働者などもいました。
 今後もマツダ関連の職場をはじめとして、ビラまきをしていきます。年末・年始も、総力をあげて「生きさせろ!ゼネスト」を闘いとろう。

 第4章 「ゼネスト支持!」を訴え326票で信任 東北大学学生自治会委員長 石田真弓

 今年の東北大学学生自治会執行部選挙は、画歴史的行動として大成功しました! 私たち「いしだ統一候補」は、①東北大学の「法政大学化」阻止、②代替施設なきサークル棟つぶし&学生寮の食堂廃止絶対反対、③09年「生きさせろ!」のゼネストへ、の三つのスローガンを掲げて、全学生に信任を呼びかけました。結果、私たちの訴えが学生の想いと呼応し、総投票数519票中、326票の「○」を得て信任されました。
 いま東北大学でも、法政大学同様、学生に対する激しい攻撃がかけられています。国立大学法人化以降、約9割の大学が「大学間格差が拡がった」としている中で、東北大学当局は「特に変わらない」として、現に東北大学当局は42億円の利益を上げています。しかし、それはサークルや学生寮といった利益に直結しない部門を徹底的に切り捨て、利益の上がる研究だけに予算をつぎ込み、さらには資本を参入させ、学生から搾取してもうけているに過ぎません。
 私たちは全学生に対して、「いま全国の学生・労働者と『09年はゼネストくらいやってやりたい』と話し合っています。東北大学の『法政大学化』阻止も、『内定取消』や大量首切りで学生の未来が奪われている現状を変えるのも、大学や社会を私たちの行動によって、私たちの手に取り戻すことによってのみ可能だと思っています。ぜひそれをめぐって考えて、『ゼネスト支持!』の信任の『○』を入れてください!」と訴えました。326票の信任の「○」は09年ゼネストに向けて、本当に偉大な地平を切り開きました! 新執行部は全国の学生・労働者の先頭に立って、09年ゼネストへ全力で突入します!

 第5章 勇気と希望与えてくれる『甦る労働組合』 ヘルパー S

 仕事柄、福祉・人権運動に興味が行きがちで、あまり国鉄闘争の事を知らなかった私ですが、この本は、戦後の運動の経緯をとおして分割・民営化攻撃の持つ意味などをやさしく明確に理解させてくれた。
 そして、この本は、革命の指針としての戦闘的労働組合主義とは何か、ということを動労千葉のこれまでの、まさに死闘ともいえる経験から、明らかにしている。
 すさまじい金融危機により、資本主義の最終形態ともいえる新自由主義の崩壊後の世界を領導する思想こそがマルクス主義であり、それに裏打ちされた労働者こそが、成し遂げる主体なのだということを、訴えかける。
 労働組合が団結するために必要な大きな要素の一つは、義理・人情であるという記述には笑ってしまったが、これも厳しい実践を経たからこそ言えるものなのであろう。
 これまで、闘いを担う主体を絶対化してその闘い自体を崩壊させた例は枚挙にいとまないが、この本で書かれている動労千葉の実践では、それを意図的に厳しく自戒しながら行動を起こしているのがわかる。
 この未曽有(みぞう)の混乱した社会に生きる私たちにとって、絶望を取り払い、新しい社会を創(つく)るために勇気と希望を与えてくれる書である。

 第6章 杉並区職労働者の中に動労千葉派つくる 杉並区議会議員 北島邦彦

 11・2労働者集会の大成功をかちとって、課題はいよいよ鮮明になっています。「第2、第3の動労千葉をつくる」こと——私の場合、杉並区職労働者の中に動労千葉派をつくること。これは、日本共産党・新社会党など4者4団体派との徹底した党派闘争に勝ちぬくことであり、これまでのスタンスや枠を大きく打ち破って闘うことです。
 11・2労働者集会への組織化で考えたのは、こうした党派闘争の決着は区職青年労働者の獲得でつけようということです。しかし、区職青年労働者の中にこれといって手がかりはありませんでした。そこで職員向け広報誌に掲載されていた08年度新規採用者紹介を見ながら、軒並み職場訪問を始めました。
 民営化などについて話しながら11・2労働者集会の紹介をし、終わりに「私の所属している党派の機関紙ですから読んでください」と『前進』を渡しました。
 区議会議員が現場に来て新採職員を呼び出すなどなかったことで、右往左往したり面談を拒否する管理者がいたり、波紋が広がっていきました。「職務専念義務に違反する」と職員課長からクレームがついたりもしました。
 08年度新採者は90人ぐらいで、直接会えた青年労働者はその2割ぐらいです。最も多い保育士や師範館出身の区費教員に会うのはこれからです。けれどもこのわずかな活動の中からもつかんだものは大です。
 こうした活動を粘り強く継続していけば、必ず杉並区職青年労働者の中からマルクス主義青年労働者同盟に加盟する仲間をつくりだすことができると確信しました。さらに続けてがんばろう!