2008年12月 8日

後藤さんの「保護室」監禁弾劾 東京拘置所が暴行、虐待

週刊『前進』06頁(2371号5面5)(2008/12/08)

後藤さんの「保護室」監禁弾劾
 東京拘置所が暴行、虐待

 5・29法大弾圧と闘う後藤玲子さん(大阪市立大学)が、11月21日から4日間、東京拘置所内の「保護室」(実質は虐待部屋)に監禁された。
 「保護室」は弁護士を呼ぶこともできない。歯みがきもさせない。上着と靴下をはぎとられ、寒い中、Tシャッツとズボンのみで放置され、メガネもとられ、裁判資料さえ見ることができない。食事は窓口から落とされてひっくりかえる、トイレの水を流さない。寝具は毛布2枚とキルティングの布のみだ。「保護室」とは、東拘が被告人を虐待・拷問するための監禁部屋そのものだ!
 「保護室」への連行は21日の午後3時すぎ。後藤さんが「裁判の時に東拘職員の暴行によってケガをさせられたところをカルテにとること」など4点を要求した「苦情申立」への回答の時だ。回答は、「決定を行うことなく処理を終結する」とふざけきったもの。後藤さんが「意味が分からない。説明しろ」と要求すると、区長は「辞書をひいて調べなさい」と言い、帰ろうとした。後藤さんが、「ドアを開けてきちんと説明しろ」と強く抗議したことに対して、区長はいきなり「保護室!」と叫ぶや、ドアの外に待ちかまえていた8人ぐらいの職員がなだれ込み、後藤さんの両手両足を持ち上げ、さらにその様子をビデオ撮影しながら無抵抗の後藤さんの腕を後ろにひねりあげて連行したのだ。
 「保護室」へ連行される途中、頭から床に落とされた。「保護室」に監禁されてからは、小窓から出した手を窓で挟む、ひねるなどの暴行を加えられ、両手は傷だらけでつめも欠けた。
 後藤さんが「裁判資料をどうして渡さないのだ」と抗議すると、返事はすべて「そういうお部屋なの」と、ふざけきった対応に終始した。「保護室」では人間がクズみたいに扱われる。ギタギタに暴力をふるってもよい部屋をつくっているのだ。言うことを聞かない、気に入らない者はそこに入れて痛めつけ、暴力で制裁するという東拘の本性むきだしである。
 「保護室」監禁は、法大弾圧と、東京拘置所の人権無視に対して、心底からの階級的怒りを爆発させて決起した後藤さんへの許しがたい報復だ。
 弁護団は東拘に抗議し、裁判所には直ちに保釈することを迫った。裁判所前では、連日怒りのビラまきが繰り広げられた。獄内外から激励と怒りの声がわき上がった。
 追いつめられた東京地裁は、ついに12月3日、保釈許可を決定した。不当な長期勾留によって、学生同志の命までも奪われようとしていることに腹の底からの怒りを爆発させ、団結の力で19人全員を奪還しよう!