2008年12月 8日

国労5・27弾圧裁判 向山さん “労働者被告とともに闘う” 次回は動労千葉委員長の証言

週刊『前進』06頁(2371号3面3)(2008/12/08)

国労5・27弾圧裁判 向山さんが革命語る
 “労働者被告とともに闘う”
 次回は田中動労千葉委員長の証言

 11月28日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第99回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、向山和光被告への被告人質問が行われた。国鉄闘争支援者の向山被告は、ついに到来した革命的情勢の中で、第2次国鉄決戦と5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いが持つ意味を、全面的に語りきった。
 冒頭、原田隆司被告が意見を述べ、傍聴者に対する公安刑事の情報収集活動を直ちにやめさせることなどを要求した。
 向山さんは、中国東北部の吉林省で生まれた生い立ちを述べ、それが戦争反対の信念を打ち固めることになったと語った。山梨大学入学後、革命運動に身を投じた向山さんは、70年安保・沖縄闘争を始め40年にわたる闘いを貫いてきた。ことに、佐藤首相の南ベトナム訪問阻止を掲げ闘われた1967年10月8日の羽田闘争は、人生の転機になったという。こうした闘いの原動力となったものは何かと問われて、向山さんは「労働者自己解放の思想であるマルクス主義に出会ったことだ」と明快に答えた。
 向山さんは、「国鉄闘争支援者は共同闘争者である」と述べ、1047名闘争の当該はもとより支援者も、国鉄闘争が労働者階級全体の命運を決する位置にあることを自覚し、分割・民営化絶対反対、解雇撤回の原則を貫くべきだと力説した。そして、4者4団体路線を推進する支援労組の幹部たちは、自らにかけられた民営化攻撃に屈したと痛烈に批判した。
 さらに向山さんは、世界金融大恐慌下の今日の情勢を「資本主義の終わりの始まり」と喝破し、11・2労働者集会で世界革命の出撃拠点を形成したと断言した。革命を熱く語る迫力に、検察官も裁判官も一切、口をさしはさむことができない。
 旧弁護団解任と松崎被告との弁論分離に触れた向山さんは、7被告は国鉄分割・民営化絶対反対を貫き、動労千葉のような階級的労働運動を実現する立場から裁判闘争を闘っているが、4者4団体を賛美する松崎被告は分割・民営化に根底的に屈服したと弾劾。旧弁護団解任で被告団は第2次国鉄決戦の主体として登場したと言いきった。
 向山さんは最後に、「私は5・27弾圧の被告になれてよかった。6人の労働者被告から、仲間を裏切らない精神、階級の指導部として自己を律する生き方を学んだからだ。闘う労働者とともに革命の完遂まで闘う」と宣言した。そして、検察官や裁判官の質問には黙秘すると表明した。
 検察官が反対質問を始めようとすると、すかさず弁護団が「黙秘を表明する被告への質問は違憲・違法である」と異議を述べた。裁判長は異議を棄却したが、「黙秘権を行使するかどうかだけ確認を」と検察官に指示し、検察官の質問は「一切答えないのか」の一問だけで終了した。
 次回12月19日の公判は、動労千葉の田中康宏委員長が証言に立つ。大詰めの攻防を迎えた公判闘争の傍聴に集まろう。