2008年12月 1日

団結ひろば 投稿コーナー

週刊『前進』08頁(2370号8面1)(2008/12/01)

団結ひろば 投稿コーナー

 第1章 韓国の女性たちはパワフルで元気溌剌 民間・青年労働者 結城 華

 初めて訪韓闘争に参加しました。「万国の労働者は団結できる!」——私の一番の感想です。11月8日の前夜祭から10日の日韓交流まで、韓国の労働者と本気の団結が創(つく)られつつあると実感しました。
 訪韓団の大規模さにビックリ。青年を含め、100人を超える大人数の人が休みを取って参加した、全国の仲間たちの熱意。覚悟していたほど寒さはキツくなく、韓国の闘う労働者の熱気と人情の温かさに暖められた3日間でした。
  特に印象的だったのは、韓国のオバチャンたちのパワフルさ、元気溌剌(はつらつ)さ。雨の中での集会でも、喜々として鳴り物たたいて歌って笑って踊って、手作りの差し入れ回して……。とにかく参加することそのものを楽しんでいるのが伝わってきました。「日本の労働者集会もあんな元気いっぱいのオバチャンたちが大挙して参加したら、もっと盛り上がって楽しいのに!」とも思いました。
 ハイテックRCDコリアの闘争といい、韓国の労働運動は全体的にオバチャンだけでなく、女性の主体的参加に大いによっています。私たちも負けていられない! パワーを分けてもらった訪韓でした。
  早速、訪韓報告会に元同僚を誘いました。「韓国では悲惨な現状を変えようと大勢の人が立ち上がっている。職場で感じていた生きづらさは自分だけじゃない。怒ってもいいんだと確信した」と感想を述べ、今後も学習会をやることを約束しました。
 今回学んだ国際連帯を身近なところから実践していこうと思います。高空ろう城という過酷な闘いを続けているハイテックコリアの同志に、日本でどんな闘いで応えるのかを考えながら。

 第2章 派遣労働者が歴史的なストライキ決起! 関西合同労組大阪東部支部 中村 喬

 関西合同労組大阪東部支部技能育成センター分会は、今年中に全員を契約解除=解雇を強行する派遣先の森精機に対して、職場で働くすべての労働者の正規職を要求して11月13日、24時間ストを打ち抜いた。
 世界金融恐慌への突入の中で資本家どもは、全国の派遣労働者を虫けらのように首を切っている。ふざけるな! 正社員の半分の賃金でこき使ってぼろもうけし、必要なくなったらボロくずのように切り捨てる森精機に「俺(おれ)たちはモノじゃない、血のかよった人間だ」と怒りを爆発させ、実に解放的で感動的なストライキを貫徹した。労働者を低賃金で働かせバラバラに分断して肥え太ってきた派遣元の技能育成センターをも串刺しにして闘うぞ。非正規職撤廃! 労働者派遣法を粉砕するまで分会は何度でもストライキでに決起する。
 ついに「生きさせろ」ゼネストの突破口を切り開く歴史的闘いが始まった。

 第3章 体制内労働組合運動の指導の限界 谷 秀樹(40代)

 連合や全労連などの体制内運動の活動スタイルは、たとえ一人の仲間からでも学習を指導すべきなのにしないのです。
 体制内労働組合の学習は、労働基準法と労働組合法、労働組合の作り方、労働組合の運営です。しかし、マルクス主義の労働組合論の学習が、皆無に近いのです。しかも、このような労働組合の学習は、労働者学習組織に委託しています。
 これらの労働組合がやっていることは、「労働者の統一と団結」を旗印にした上位下達の組織運営、少数分会の組織強化の手抜き、家庭の生活状況を考えない要求闘争です。
 私は、少数分会でも闘いの姿勢を確立して自分たちによる労働組合のスタイルを貫くことだと思います。職場と産業、地域との関係で多面的な闘いをすることです。
 闘いの知恵は、所属している分会の闘いの経験やマルクス主義の学習、他の労働組合の闘いの経験から出てくるのです。

 第4章 あらゆる分断攻撃をのりこえ階級的復活 鳥取・青年労働者 立花悠希

 11・2結集。それはあらゆる分断攻撃をのりこえ、ついに文字どおり階級的復活を果たした感動的瞬間だった。
 この直前、「私に対する得手勝手かつ理不尽な労務管理、及び私に対する不当解雇は、絶対に認めない!」と通告して、同時にあの体制内地域合同労組に引導を渡して決別した。
 その私に対する「一から労働運動を再生しよう。階級的労働組合を創ろう」という多くの仲間からの提起は、大いなる励ましと団結の呼びかけでもあった。
 だから、壇上で発言したすべての仲間の怒りを全身で受け止め、怒りを共有できていた。
 加えて、私の11・2結集は、一人の労働者であると同時に、一人の部落民である私と部落解放同盟全国連杉並支部、品川支部の仲間たちとの再合流、そして応能応益家賃(民営化)絶対反対を貫徹し、あの八尾市の暴挙と真っ向から闘っている西郡支部の仲間たちとの合流を果たした感動的瞬間でもあった。
 私は、差別事件をデッチあげ、差別糾弾の政治利用をして、同時に全国連創立の原点を自ら完全に放棄して、西郡の仲間たちの渾身(こんしん)の闘いを妨害・中傷して変質・転倒した全国連中央を許さない! 階級的労働運動路線に依拠した部落解放運動の再生、西郡の仲間の応能応益家賃絶対反対の住宅闘争にこそ、真の部落解放の道筋がある! すべての労働者の団結をもって、ともに住宅闘争、狭山闘争に勝利しよう!
 11・2結集までの過程で得たものは、現場と社会全体は現場労働者が動かしているという階級的誇りであり、その現場労働者一人ひとりが資本・権力を打倒して革命を成し遂げる無限の力を持っている階級的誇りを取り戻したこと、同時に、自己解放闘争への覚醒(かくせい)と、一人の労働者として、同時に一人の部落民としての階級的復活だった。
 11・2結集で握手したすべての仲間の手の温もり、仲間の資本・当局との非和解的な闘い、体制内派との分岐での仲間の屹立(きつりつ)が、私にさらなる団結を呼びかけている。ともに「生きさせろ!」のゼネストにうって出よう!

 第5章 世界の闘う労働者とつながる闘いしたい 広島・医療労働者 風見虎太郎

 今年の11・2労働者総決起集会に参加して国際連帯を強く感じました。
 毎年、動労千葉の米韓労働者歓迎会に参加していますが、今年は韓国の民主労総とアメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)、CAMSなど50人ぐらいの労働者がいて、動労千葉の労働運動に連帯している労働組合の団結が確実に大きくなっています。
 4日にはアメリカの4人の仲間が広島を訪れ、再び熱い交流と団結をかちとりました。労働者は国境を越えて同じ敵に向かって闘えることがはっきりしました。この時にマルクスの「万国の労働者よ団結せよ」という言葉がはっきりと理解できると思いました。
 今こそ金融大恐慌情勢を世界革命に転化する闘いをこの国際連帯の力でやっていきたい。そのためには、自分の職場で労働者が「モノ」のように扱われていること、生命や生活を奪われていることに労働組合が怒りを持って闘うことが不可欠です。
 われわれ医療労働者は新自由主義攻撃の中に置かれて団結を破壊され、「患者のため」に自己犠牲的に働くことを強要され、「聖職」として位置づけられて、闘うことを抑圧されてきました。
 しかし今、世界各地で医療労働者を先頭としたストライキが闘われています。労働者として資本によって奪われ続けてきた団結と闘いを奪い返し、患者も労働者階級として獲得して闘う仲間として団結していく。
 世界の医療労働者、闘うすべての労働者とつながれる闘いをしていきたい。

 第6章 「突き当たっている壁は一つ」だと確信 東北大学 時枝 章

 今回、11月7日〜10日まで訪韓闘争に参加しました。イミョンバク政権による激しい労組つぶし、弾圧をはね返して数万人が結集した労働者大会の迫力! 「労働者が団結すれば革命できる!」と心の底から確信しました。
 中でも感動したのが、江南聖母病院の非正規職労働者との闘争現場での交流です。9月30日をもっての派遣打ち切りという攻撃に対して、病院のロビーを占拠しての座り込み、幾度もの管理職・暴力ガードマンの排除—病院内への立ち入り禁止をもぶち破って闘っている姿は、自信と誇りに満ちあふれていました。
 この病院では、正規と非正規というだけでなく、非正規職であっても直接雇用と派遣という何層にも分断させられているそうです。組合員は8人ですが、非正規労働者の組織化のために病棟や地域の病院を回ってオルグしているとのことです。資本に対する怒り、労働者は人間だという誇り、そして労働者が主人公の新しい社会を創造していくんだという希望がそこにはあります。
 日韓交流をとおして感じたことですが、「突き当たっている壁は一つ」だということです。いま日本の私たちが突き当たっている壁、そして自分自身が突き当たっている壁は、米韓の階級的労働運動を復権させようと闘っている同志たちと同じ壁です。みんなここを突破しようと苦闘しています。このことが分かった時、自分の闘いが本当に世界の労働者とつながっているんだという実感がわいてきました。
 あらためて11・2労働者集会の素晴らしさ、動労千葉派の労働運動が未来を切り開いていく展望が確信できました。

 第7章 太陽と共に働く農民武骨な素晴らしい手 三里塚現闘 藤川大央

 普段は畑仕事で野菜と雑草取りが中心で都会の通勤ラッシュの経験のない私にとって3万人を超える集会は圧倒的の一言。人波にのまれ、酔いそう……それでも「2日の日比谷野音に参加した人が5人ずつ増やせば実現できるな!」と思いつつ、部隊とはぐれることなく参加できました。
 集会も半ば、サイバー労働大学のキムスンホ代表と韓国の米軍基地拡張に反対する農民と会うことになったのですが、一目で誰が農民か分かりました。4人とも日に焼けた顔、武骨な素晴らしい手、太陽とともに働く、日本の農民と何も変わりません。私はうれしくて両手で握手を求めていました。農民もまた、同じ年代の現闘の手を見て、「おお、この手は農民の手だ」と感激し、親しみを込めて迎え入れてくれました。
 集会の興奮もあり、ソウルの地下鉄構内で見た38度線のフェンスと有刺鉄線が10年前の成田空港を囲む姿と同じだったこと、今はより頑丈なコンクリートの壁を造り、有刺鉄線を隠しただけで、依然として人々の怒りを恐れる空港であること、成田の軍事空港に反対する同盟と米軍基地拡張に反対する農民の闘いは同じですと一気に話しました。
 韓国の米軍基地拡張に反対する闘いはまだ始まったばかり、これからさまざまな困難に向かい合うと思いますが、三里塚闘争の43年の歴史はそれらをのりこえる闘いとしてありました。困難に原則的な闘いを貫くことが唯一の解決策です。
 韓国農民に手渡した萩原進さんの著書『農地収奪を阻む』は、必ず闘いの指針となります。短い時間でしたが、再会を確認し、民主労総大会に合流しました。

 第8章 新しいインターナショナルはつくれる 全国沖縄青年委員会 本田ヒトシ

 今年も動労千葉訪韓団に参加した。日韓双方の労働者の課題や問題意識について論議した。
 韓国のある労働者は「これまで自分は日本が嫌いだったが、この間日本に行き、一緒に闘って日本の労働者が好きになった」と率直に述べた。この発言が一番印象に残った。「新しいインターナショナルはつくれる」とあらためて感じた。
 他にも「29年恐慌の後で労働運動は高揚したが、結局ナショナリズムに敗北した。その危険性はないのか?」という問題提起も出された。しかし、数年来の動労千葉と民主労総ソウル地域本部がつくりあげてきた国際連帯・階級的団結そのものがこの問いに対する答えだと思う。
 支配階級による侵略戦争・植民地化や民族差別など最悪の階級分断・団結破壊の攻撃を私たちは打ち破りつつある。労働者階級だけが国家や民族の壁を壊すことができる。勝利の道は自らの職場・組合・地域で階級的労働運動を貫くことだ。
 沖縄闘争の直面する課題も同じだ。辺野古現地闘争で体制内労働運動派との激突が公然と始まっている。在本土沖縄出身労働者の闘いも自分の居る場所で闘うことから始まる。血債主義・糾弾主義や沖縄主義を克服し、打倒する道もこの中にある。
 「来年は青年労働者の交流会を開けるようになろう」という提起がなされた。その場に多くの新しい青年労働者の姿があるように、組織化の闘いを進めたい。

 第9章 獄中から 非和解の怒りと団結あとは執念あるのみ 東北大学 内田晶理

 10・17の蜂起をひっさげた文連の11・2登場、本当に感動しました! 奪還をかちとった武藤さんからの差し入れも!
 獄中のみんな、元気ですか? デッチあげ懲罰やCAMS(校内の軍国主義に反対する連合)のTシャツ強制接収(室内禁止!)、分離強行など東拘・裁判での許せない弾圧が続いています。だがあえて言おう! 追い詰められているのは敵の方だ!
 この間、5・29裁判がジャージ部隊の正体を暴いた勝利はでかい。法大当局が右翼警備会社の暴漢を職員と偽り、殴る蹴るの違法業務をやらせていたことが暴かれた。これは、そのジャージを法大生が追放したキャンパスの勝利と一体です。
 08年、ジャージと処分で闘いをつぶそうとした増田総長は、全学連と団結した文連の決起で破産し、5・28−29闘争弾圧や7・24集会弾圧へと追い込まれました。
 今やジャージと処分と裁判が敵の最大の弱点です。ジャージ追放後も背広と警備員が闘う法大生の排除やビラ取り上げをやっていますが、本当にふざけるな! 今こそ裁判も攻勢に出る時です。すべての責任は増田にある。増田を引きずり出そう!
 裁判の鍵は、敵の権力犯罪を裁く立場、キャンパス、他裁判との一体性を貫くことだと思っています。この非和解の怒りと団結、あとは執念のみ。みんな一つの怒りの火の玉となって増田打倒・革命勝利に攻め上ろう!
(うちだ・てるまさ/法大5・28暴行デッチあげ裁判被告/東拘在監)

 第10章 11・2デモで逮捕され獄中闘争に完全勝利 埼玉・全逓労働者 大熊豊彦

 11月2日の労働者集会後のデモで不当逮捕された大熊です。完黙・非転向で獄中闘争を闘い取り完全勝利しました。
 この2年間は闘いの連続でした。2年前、郵政当局と体制内組合は私に対して強制配転をしかけてきました。この攻撃に対して断固として職場で反撃し、強制配転を完全に粉砕しました。連合派の組合は「大熊さんはこの局でいいです」と弱音を吐く始末でした。
 また今年当局は、私の仲間のゆうメイトさんに対して雇い止め攻撃をかけてきました。これに対しては、朝ビラをはじめ、ありとあらゆる戦術を駆使し、埼玉の仲間が一丸となってこの攻撃を粉砕し、雇い止めを粉砕することができました。
 この私の闘いに恐怖した国家権力・公安警察と機動隊は、11・2労働者集会の銀座デモで私に襲いかかり、「公務執行妨害」をデッチあげて逮捕したのです。
 私は1カ月でも1年でもがんばるつもりでしたが、12日間の連日の取り調べに対して完黙で闘い、仲間の皆さんの力強い応援をいただき奪還されました。
 この1〜2年で世の中の情勢は一気に変わりました。資本家はプロレタリアートを食わせていけないところまで追いつめられています。しかしブルジョアジーは、銀行や証券会社がつぶれては困るといって、米帝ブッシュは70兆円にものぼる税金を資本注入(救済資金)と称してつぎ込みました。労働者人民の怒りは大爆発しています。世界中で連日のデモやストがふくれあがり、労働者たちは「資本家は監獄に入れ!」「苦しくて食えないのはわれわれ労働者だ」と叫んで団結しています。革命がいつ起こるか分からない情勢なのです。
 まさに09年は、この闘いの帰すうがかかった、われわれ労働者の時代です。革命を求めて世界の労働者が立ち上がる年に間違いありません。これからもがんばります。