2008年11月24日

日誌 2008年 11月12日〜18日 米原潜、5日間で3隻沖縄寄港/イラク政府、米駐留協定案承認

週刊『前進』06頁(2369号4面4)(2008/11/24)

日誌 2008年 11月12日〜18日
 米原潜、5日間で3隻が沖縄寄港/イラク政府、米駐留協定案を承認

●米原潜相次ぎ寄港 かつて核弾頭ミサイル搭載の戦略原子力潜水艦で、昨年から対地攻撃や特殊部隊潜入用に改装された最新鋭の巡航ミサイル搭載の米海軍原子力潜水艦「オハイオ」が沖縄県うるま市のホワイトビーチに初めて寄港した。それに先立ち同日、ロサンゼルス級原潜「ハンプトン」も寄港した。(12日)
●鳥島射爆撃場「返還は厳しい」 沖縄県の仲井真知事らが米軍横田基地(東京都)の在日米軍司令部を訪ね、鳥島と久米島の両射爆撃場の返還、沖縄本島の東に位置する「ホテル・ホテル訓練区域」の一部解除を要請した。仲井真知事によると、対応したウィルツィー第5部企画政策部長は「重要な場所なので返還は厳しい」と難色を示した。対応策として「訓練の時間を調整することを検討した」と述べた。(12日)
●米原潜に海自2幹部 ホワイトビーチに再寄港した原潜オハイオに、日本の海上自衛隊から潜水艦隊司令官ら幹部2人が搭乗していた。再寄港の目的は海自幹部の降艦。在日米海軍と海上自衛隊は13日から19日まで南西諸島海域で合同の年次演習を実施。10日には原潜プロビデンスが事前通報のないまま入港しており、5日間で3隻が4回も寄港する異例の事態となっている。(14日)
●イラク政府、米駐留協定案を承認 09年以降も米軍のイラク駐留を可能にする米・イラク安全保障協定について、イラク政府は、米政府側が「最終草案」として示した協定案を閣議承認した。来年6月末までに米軍がイラクの都市部から撤退し、11年末までに完全撤退する、などとした内容。イラク政府は国民議会で是非を問う方針。昨年、シーア派与党連合から離脱したサドル師派は、協定成立で米軍が占領を続ければ攻撃を開始するとしている。(16日)
●クラスター爆弾「搭載可能」と展示 航空自衛隊が10月19日の航空観閲式で、政府が廃棄方針を決めているクラスター爆弾を戦闘機に搭載可能な兵器として紹介、展示していたことが分かった。当時の実施責任者は、解任された田母神(たもがみ)前航空幕僚長。田母神は同爆弾の禁止に反対で、意図的に展示した可能性もある。観閲式は、茨城県の空自の百里基地で一般市民を含む約7千人が参加。麻生首相らも出席して、自衛隊機のデモ飛行や展示が行われた。(17日)
●国会会期延長は必至 民主党の小沢代表が麻生首相と会談し、第2次補正予算案の今国会提出を求めた。首相が回答を保留したのを受け、民主党は補給支援特別措置法改正案を30日の会期末までに参院で採決するとの与野党合意を破棄し、2次補正を出さなければ当面の参院採決を見送る方針を固めた。18日、麻生は「相手次第で、当然のこととして延長して、審議をされないというのであれば、60日、きちんと対応していかねばならん」と語った。(17日)
●「ソマリアへ海自」要請 アフリカ・ソマリア沖で多発する海賊に対応するとして、超党派でつくる「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」の代表幹事の中谷・元防衛庁長官らが麻生首相と会い、海上自衛隊の艦船などの派遣を要請した。麻生は海賊対策のための新法について「早急に検討しなければならない」と回答した。(18日)
●PKO講師に陸自2人 防衛省は、アフリカでの国連平和維持活動(PKO)に参加する人材育成のための「エジプトPKOセンター」の講師として、陸上自衛官2人をカイロに派遣すると発表した。21〜30日の予定で、中東のゴラン高原でのPKOやイラク「復興支援」など、自衛隊の経験を軍関係者らに伝えるという。(18日)