2008年11月10日

日米教育労働者が交流 11・3国際連帯集会

週刊『前進』06頁(2367号3面3)(2008/11/10)

日米教育労働者が交流
 11・3国際連帯集会 “新自由主義と対決を”

 11月3日、東京・品川区の南部労政会館で、日米教育労働者国際連帯交流集会が開かれた。前日の全国労働者総決起集会の興奮と熱気を引き継いで、日米の教育労働者の相互理解と団結をつくり出す重要な集会となった。
 アメリカの訪日代表団全員が参加し、UTLA所属・CAMS代表のグレゴリー・ソティアさんは、アメリカで「チャーター・スクールの増加」という形で学校の民営化が急速に進み、教育が利潤追求第一の新自由主義の餌食にされている現実を報告した。そして、「チャーター・スクールの究極の目標は、子どもたちに世界の現実を教えないことと闘う教師を現場から排除すること」と厳しく指摘した。また、UTLAを戦闘的組合に変革した現場からの闘いの教訓を語った。この中で公立学校の教師が反動勢力によって、「給料が高い、休暇をもらいすぎる、恵まれすぎている」などとバッシングされている実状が語られると「日本と同じだ」との声が上がった。
 「君が代」解雇処分攻撃を粉砕した根津公子さんは、不起立を貫き通してきた自分の闘いを振り返り、「08年3月の不起立は新自由主義との対決であり、労働問題として闘った」とのべ、「都教委が”黙れ”と言うなら、”黙らない”とはっきり示そう」と来年3月の「君が代」拒否への決意を表した。
 「君が代」不起立を貫いて非常勤教員の職を不採用にされた米山良江さんは、「教え子を再び戦場に送るな」を原点に闘い続けてきて、職を奪われても根津さんと心をひとつにして闘い団結できたことを、晴れ晴れと誇り高く語った。
 また、国鉄分割・民営化攻撃を打ち破った動労千葉の清水匠さん、橋下府政と闘う関西の教育労働者、体制内執行部の抑圧と闘う広島の青年教育労働者、「君が代」不起立の意義を若い仲間に呼びかけた神奈川の教育労働者らが闘いの報告と決意を表した。ILWUローカル10のジャック・ヘイマンさんは、西海岸の港を止め、イラクの労働者とも連帯を実現した歴史的メーデー・ストの経過を報告し大きな拍手を浴びた。
 最後に「団結ガンバロー」を三唱し、日米の労働者の固いきずなを確認し合った。
 「不起立闘争支援」によって急速に結ばれ、民営化、新自由主義攻撃という共通の敵と闘う日米の教育労働者が、教育制度や文化の相違を理解し合いながら、今まさにここで国際連帯が着実に発展していることを実感した一日となった。