2008年11月10日

大恐慌を迎え撃つ闘う労働者の国際的陣形築く 世界につながる職場の闘い

週刊『前進』06頁(2367号3面1)(2008/11/10)

大恐慌を迎え撃つ闘う労働者の国際的陣形築く
 世界につながる職場の闘い

 第1章 決意表明

 第1節 実力闘争否定する鎖壊そう 医療労働者

 8月、ついに私たちは、職場の組合員8人で年休ストライキに立ち上がりました。
 小さな小さな火花かもしれません。しかし「生きさせろ!」ゼネストを組織する11月集会の仲間と、そして革命情勢を自分たちの手で切り開いている世界の労働者の闘いと、髪の先からつめの先まで完全に一体の、大きな大きな闘いです。
 資本家は、労働者が自分たちの力で社会を動かしていける存在だということに心底恐怖しているのだ。
 しかしなお一層許し難いのは、資本を守るために労働者を支配し、労働者の闘いに襲いかかる御用組合のダラ幹どもです! 
 そしてもう一つハッキリさせたい! 医療労働者が実力闘争を組織しようとする時、強烈に破壊しなければならない鎖がある。「命を守る医療従事者が患者を目の前にして実力闘争とはけしからん!」という道徳のような暴力だ。患者を利用して、労働者の決起に襲いかかり労働者を永遠に労働力商品として資本家の鎖につなぐこの暴力に、一歩もひるむな! 医療労働者が断固実力闘争に立ち上がった時、社会保障解体の新自由主義攻撃と対決できるんだ!
 社会を動かすすべてを資本家から奪い返そう!

 第2節 民営化攻撃と非妥協で対決 自治体労働者

 いま私たち自治体労働者は、かつて国鉄労働者にかけられた以上の攻撃にさらされようとしています。政府・支配階級は新自由主義のもと、戦争国家体制づくりとして、地方自治の解体と道州制の導入、さらに合理化・民営化を推し進め200万人の自治体労働者の首切りを進めようとしています。
 大阪府の橋下知事の「大阪府をぶっつぶす」のように道州制、自治体丸ごと民営化の攻撃が始まっています。
 私たちの職場は小さな自治体ですが、やはり民営化攻撃がかかっています。当局の行革プランによると、指定管理者制度なども含めて民営化を検討する職場として、真っ先にあげられているのが「保育所」「給食センター」です。
 私たちはもう我慢できないと、「民営化反対、臨時職員の正規化」を掲げて運動を開始しました。現場組合員も参加した団体交渉を行う中で、当局からまともな回答は得られていませんが、一歩も引かずに闘いを続けていく決意です。
 既成の組合のように、体制を変えることを目指さず最終的には当局と折り合いをつける運動のスタイルでは、組合員の生活と雇用を守ることができなくなっています。闘いの中で妥協できないことは妥協しない、反対は反対として最後まで貫く闘いが必要な時代となっています。動労千葉のように闘う組合として、実践が問われます。全国の仲間と連帯して、闘う労働組合のネットワークに連なっていくことを決意します。

 第3節 団結があれば何でもできる 岡山ゆうメイト

 みなさん、闘うゆうメイトです。11・2日比谷、団結してますかーっ!
 団結があれば何でもできる!

 第4節 雇い止め=解雇撤回まで闘う 広島ゆうメイト

 僕と岡山のA君は、郵便局で6カ月契約の時給制アルバイト、いわゆる「ゆうメイト」として働いていましたが、9月末での雇い止め=解雇を通知されました。
 機械の部品を取り替えるように労働者を使い捨てにする郵政当局を絶対に許さない。僕は2波のストライキで闘いました。A君は支店長を始め管理職を局内で徹底追及した。これに対して、郵政当局はなんと「懲戒解雇」の暴挙に出ました。現在「懲戒解雇を取り消せ」と闘っています。
 全国で相次ぐゆうメイト雇い止めは、郵政民営化の正体そのものです。1万5千人の欠員状態であるにもかかわらず、ゆうメイトは雇い止め、本務者も強制配転です。極限まで合理化を進め「過労死するか、辞めるか、どっちか選べ」という職場の現状です。郵政労働者の怒りは我慢の限界を超えています。
 民営化の手先となったJP労組中央を打倒して、郵政職場に闘う労働組合運動を登場させないといけない。東京銀座をはじめ、11月集会派が本気でJP労組権力を取ろうと挑戦し始めている。この闘いを全国の郵政職場に波及させよう。職場を動かしてるのは現場労働者だ。団結すれば、民営郵政なんか倒せる。
 世界中で「民営化反対」「賃金上げろ」とストライキで闘う労働者とひとつになって、雇い止めを撤回させます。

 第5節 労働者と学生の敵は同じだ 法政大学文化連盟 斎藤郁真さん

 法政大学の反抗期集団、文化連盟です! 
 さて、やってまいりました。11月2日! 今年は、京都大・東北大と同様に、法政までもがこの11月集会に大学祭の日程を合わせてきました。それにあたって、われわれ文化連盟は悩みました。法政大学の文化発展を掲げるわれわれが、その象徴である大学祭、自主法政祭の最中に学外の集会に参加するのが果たしていいのか? 結論は、みなさん見ればわかりますよね? われわれ文化連盟は、今日ここにいます!
 なぜか!? 闘っている相手がみなさんと同じだからです。現在の法政大学の施政は、新自由主義政策のひとつ、「大学改革」の極致であるからです。
 人間一人ひとりが、「より善き生」を考え、「より善き社会」を構想する。そして、他人と意見を、時には思想をぶつけ合い、それらを止揚していく。大学という場所は、そういう過程を経て、次世代の良識ある人間を社会に輩出するためにあるのではないのか。それが現代における大学の役割ではないのか。
 今日、この日より新しい学生運動・新しい労働運動の潮流を、歴史を始めようではありませんか。そしてその力で、法政大学でおかしいことにおかしいと言ったがために逮捕され、今も獄中で闘う20人の仲間の年内奪還を果たしましょう!

 第2章 連帯あいさつ

 第1節 裁判員制度の廃止へ行動を 憲法と人権の日弁連をめざす会代表 高山俊吉さん 

 私たち弁護士の世界でも弁護士激増政策を中心に非正規雇用と格差・貧困化を狙う攻撃が執拗に展開され、これに対決する不退転の闘いが生まれています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争の現場に、「日の丸・君が代」不起立闘争の現場に、そして原則的に闘うあらゆる労働者・市民に寄り添い、ともに闘う弁護士は、同時に改憲阻止の最前線の闘士でもあります。
 アジア2千万人の生命を奪った侵略行為の事実を公然と否定し、侵略戦争への道を再び走ろうと声高に叫ぶ者を航空自衛隊のトップにすえるこの国の政府が、改憲の野望を重層的な構造で展開しています。
 来年5月からの実施が狙われている裁判員制度は、改憲と戦争により危機を突破しようと謀る政府の国民動員策です。「赤紙」を送りつけ、市民をして市民を監視・処罰させる「隣組」制度です。公のために努力する気概を市民に要求し、ついにはお国のために身を投げ出すことをいとわぬ空気でこの国を満たそうとしています。絶対に実現させてはなりません。
 「裁判員制度はいらない!大運動」はこの11月、制度廃止を要求する全国一斉行動に取り組みます。正しく闘う者には挫折も敗北もない。志を同じくする世界の仲間と熱い連帯!

 第2節 労働者と農民の連帯に未来 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局次長 萩原進さん

 三里塚闘争は土地収用法を粉砕しました。追いつめられた政府・空港会社は、わが同盟の市東孝雄さんの農地を取り上げる攻撃をかけています。しかも、農民の権利を守るために戦後制定された農地法をもってです。
 穀物価格の高騰が世界に飢えと貧困をもたらしています。飢餓人口は9億人を超え暴動を激発させました。投機マネーとブッシュのエネルギー政策、資本主義の環境破壊がその元凶です。いま世界で起きていることは、農業の解体と貧困の拡大、その連鎖です。
 日本農業の現実は「農業恐慌」と言っても過言ではありません。この10年間で米価は半値に下落し、大半の農家がもうコメ作りができない断崖絶壁に立たされています。
 働きたくても職場のない労働者、非正規雇用、リストラと低賃金労働、希望を失い耕作を放棄する農民、——労働者も農民も同じ苦しみの中に置かれています。
 FTA(自由貿易協定)は農民だけの問題ではないのです。対外貿易の問題であり、工業製品と表裏の関係です。それは労働者の課題であり、国際連帯の闘いでもあるはずです。私は労働者と農民の連帯の中にこそ未来があると確信します。
 市東さんの農地を守ろう! 労農コミューンをつくり出そう! 暫定滑走路北延伸と成田空港の軍事化を阻止しよう! 

 第3節 農地取り上げ実力阻止する 三里塚芝山連合空港反対同盟 市東孝雄さん

 農地取り上げと闘う私への日頃からのみなさんのご支援に、この場をお借りしまして深くお礼申し上げます。
 アメリカの労働者の決意とカンパに感謝いたしております。
 先日三里塚現地で、民主労総のみなさんと交流させていただきました。勇気をもらうとともに、私の決意を再認識させてもらういい交流会だったと思います。
 私は一歩も引きません。畑を耕すことが私の実力闘争です。そして、畑は私の闘争現場でもあります。
 この先、空港会社が畑に手をかけるならば、私は実力で阻止する闘いをします。労働者と農民とのひとつの闘いです。団結して、ともに頑張りましょう。トゥジェン!

 第4節 改憲と戦争への道許さない とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 麻生内閣は、民意を問う解散・総選挙を回避し、世界的金融大恐慌の解決や国内景気回復を大義名分に、延長国会をも辞さないで次つぎと策を講じています。
 10月16日、08年度の補正予算を成立させた翌日から、衆院テロ対策特別委員会でインド洋での補給支援法改正案の審議を始めました。衆議院では自民党・公明党が圧倒的に多数派です。数の暴力で悪法が成立する”はだかの国会”は20日、つまり審議2日目に同法案を可決させ、21日に衆院通過、現在は参議院で審議中という状態です。
 麻生内閣は、日米両国を中心に、いつ・どこでも軍事活動をやるために、「海外派兵のための恒久法」の早期提出・成立を企図しています。
 私たちは、そのような状況を直視し、改憲阻止、戦争への道を許さない決意をもって事柄の重大性を訴え、今日まで闘っています。
 日本の1930年は「暗夜の予兆の年」でした。そして30年代は予兆のとおりに「暗夜」になった。この歴史を再現させてはならない! 究極的には、民衆のみが戦争を止めることができる。それゆえに、今「9条を変えるな」を合言葉に、ひとりで闘い、ともに闘いつつ、日本の変革運動に最善をつくしたい。