2008年11月 3日

星野さんを自由に 11・29全国集会へ

週刊『前進』08頁(2366号6面1)(2008/11/03)

星野さんを自由に 11・29全国集会へ
 “生きさせろ”の闘いと結合し 第2次再審闘争勝利を

 今年の星野全国集会は、第2次再審闘争勝利に向けての一大決起集会として呼びかけられている。この集会は、「何がなんでも星野無期判決を維持する」という国家権力の意志をむき出しにした最高裁の特別抗告棄却決定を弾劾し、労働者人民の怒りをたたきつける総決起の闘いだ。「星野さんをとり戻そう! 全国再審連絡会議」の呼びかけに応え、全力で結集しよう。
 第2次再審の闘いを始めるにあたって、われわれはあらためて「星野無期」攻撃の理不尽さに腹の底からの怒りをたたきつける。
 星野文昭同志は無実だ。これは星野再審闘争の絶対の出発点である。大半が少年であったデモ参加者の「供述調書」以外の証拠は何ひとつ存在しない。だから、当然にもこの裁判においては「共犯者証言の信用性」が最大の問題になってきた。
 東京高裁の確定判決は「本件各検事調書相互間に、同一ないし同一に近い記載内容が見られる」ことを弾劾する被告・弁護側の主張に対して、「同一の事柄に対して、複数の共犯者に供述を求めた場合、通常、相互にほぼ同様の内容が供述されることは、当然の結果」であると居直った。デッチあげであるがゆえにストーリーが同じになってしまうことに対して、逆に、「それは真実である証拠だ」と180度反対の「有罪」の根拠にしたのだ。  
 さらに、「同一人の供述内容が変遷していること」については、それが「違法な捜査方法を推認する」ものとはならず、捜査官による脅迫と誘導の結果を「捜査官による説得」などと、黒を白と言いくるめるやり方で完全に開き直っている。
 東京高裁は、真っ当に審理すれば到底維持することが困難な「共犯者供述」に関する証拠調べを突如打ち切って結審させた。そして、相矛盾する「共犯者供述」の都合の良いところだけを得手勝手につまみ食いし、懲役20年の東京地裁判決を破棄して無期懲役を宣告したのだ。この判決を下した草場良八裁判長は、この判決を手土産にして最高裁に「栄転」し、後に長官に昇進している。まったく許せない。

 第1章 特別抗告棄却弾劾する

 今年7月14日の最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)による特別抗告棄却決定は、この不当な東京高裁判決を何がなんでも維持するための政治判決である。
 革共同は腹の底からの怒りを込めて弾劾する。そして、このような理不尽な政治裁判で星野同志を獄中に34年間も閉じ込めている国家権力を、労働者階級の怒りで打倒することを宣言する。
 無実を獄中から34年間不屈に訴え続けている星野同志の闘いは、今や「生きさせろ」と叫んで労働組合に結集し、自らの力で労働組合をつくり闘いを開始している青年労働者や、「監獄大学」化する大学と不屈に闘う学生とストレートに結合を開始している。
 100年に一度の歴史的事態といわれている金融大恐慌が全世界を覆っている今、「ウォール街の資本家どもを刑務所にたたき込め」と全世界でデモ、ストライキに立ち上がっている労働者階級の闘いと、星野同志の不屈の闘いとがひとつのものになる時代が始まっているのだ。

 第2章 沖縄と連帯し渋谷闘争

 この星野同志の不屈で非妥協の闘いは、最初から今日に至るまで労働者階級の解放をかけたプロレタリア革命そのものとしてある。
 1971年11月、沖縄100万の労働者人民は、日本帝国主義のペテン的沖縄返還政策に反対して、文字どおりの島ぐるみの決起で全島ゼネストを闘いぬいた。
 11月14日、この沖縄の闘いと一体のものとして渋谷暴動闘争に決起した青年労働者・学生は、全国から続々と結集し、戦闘的デモを闘いぬいた。
 星野同志の率いるデモ隊は途中で阻止する機動隊を撃破して見事に代々木八幡駅から渋谷の街に突入し、労働者人民と合流して渋谷暴動闘争を実現したのだ。
 この過程で一人の機動隊員が死亡するという決定的な敗北を喫した日帝・国家権力は、デモ隊のリーダーであった星野同志に「殺人罪」をデッチあげ、「無期懲役刑」の判決(1987年7月24日上告棄却−無期懲役確定)を下すという報復を行った。
 星野同志と家族・弁護団は、1996年4月17日、再審請求書を東京高等裁判所に提出した。この第1次再審請求が今年7月14日に特別抗告棄却決定をもって棄却されたのである。
 だが、星野同志は「真実は、われわれの側にあります。われわれが目指すものの大きさを権力が圧殺しようとするのは無理です。われわれの目指すものの『大きさ』と『正しさ』、その二つで再審実現を目指してたたかいます」と、直ちにメッセージを発している。
 星野同志とともに闘いぬいた70年安保・沖縄闘争は、「世界とアジアと日本の総体の根底的変革にむかっての巨大な歴史的選択の第一歩」(本多延嘉著作選第4巻190㌻)としてあったことを今あらためて明確にしよう。
 金融大恐慌は日に日に深度を深め、今や実体経済にも全面的に波及し、資本主義・帝国主義は中心部から崩壊を開始している。今や全体制が根底から揺らぎ、労働者階級の怒りと社会変革への熱烈な希求が広範に沸き起こっている。プロレタリア革命の現実性がついに姿を現したのだ。
 この闘いの中にこそ星野同志の奪還の現実性が明々と照らし出されている。星野同志奪還の闘いと労働者の団結の闘いはひとつのものである。
 11月29日、東京・四谷区民ホールに総結集しよう。