2008年11月 3日

4者4団体10・24集会 機動隊導入し闘う組合員を排除!! 12・14国鉄闘争勝利集会に結集を

週刊『前進』08頁(2366号2面1)(2008/11/03)

4者4団体10・24集会 機動隊導入し闘う組合員を排除!!
 1047名解雇撤回の原則貫き国労5・27臨大闘争弾圧粉砕へ
 12・14国鉄闘争勝利集会に結集を

 国労5・27臨大闘争弾圧被告団と国労共闘は、1047名解雇撤回、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕などのスローガンを掲げて12月14日に「すみだ産業会館」で開かれる国鉄闘争勝利集会への結集を呼びかけている。世界金融大恐慌が激しく進行し、大失業攻撃が労働者を襲う中で、1047名解雇撤回の闘いは資本主義に対する労働者の怒りを糾合すべき位置にある。11・2全国労働者総決起集会の勝利と熱気を引き継ぎ、第2次国鉄決戦勝利へさらなる進撃を続けよう。

 第1章 解雇撤回を投げ捨てた裏切り者断じて許さぬ

 4者・4団体が国鉄闘争幕引きのために開いた10・24集会は、4者・4団体路線の反動性を完全にさらけ出した。在京闘争団幹部を始めとする4者・4団体路線推進派は、「解雇撤回の原則を貫け」と主張する国労組合員を「妨害勢力」と言い、排除するために阻止線を張るとともに、会場入り口に多数の機動隊と公安警察を導入した。
 きわめて重大な事態だ。在京闘争団一部幹部らは、国労本部が5・27臨大闘争弾圧を強行したのと同様、「解雇撤回の原則を貫け」と訴える国労組合員らを警察に売り渡した。その末路がブルジョア政党=民主党応援団への転落なのだ。
 だが、闘う国労組合員らはこれをはねのけ、会場内で「解雇撤回を貫け」と渾身(こんしん)の叫びを上げた。怒りの激しさに会場全体が一斉に注目する。集会の進行は一時、完全にストップした。この正義の訴えを抑え込もうと、在京闘争団一部幹部らは闘う国労組合員に襲いかかった。だがそれは、4者・4団体路線の不正義性を一層際立たせるものにしかならない。闘う国労組合員の行動は、裏切り者が誰なのかを暴ききった。
 10月26日の団結まつりでも、動労千葉や国労共闘、労組交流センターなどが排除された。これに対して動労千葉や国労共闘は、この暴挙を徹底弾劾するビラをくまなく配布した。
 5・27臨大闘争弾圧被告団の闘いは、国労本部と裏切り者たちを断罪し続ける位置にある。
 国労5・27臨大闘争弾圧とは、02年5月27日の国労臨時大会に際し、国労本部の方針に反対してビラまき・説得活動に立った国労組合員と国鉄闘争支援者の闘いが「集団的暴力行為」に仕立て上げられ、組合員らが国労本部によって警察権力に売り渡された弾圧だ。
 この大会で国労本部は、鉄建公団訴訟を起こした闘争団員を査問委員会にかけるという方針を押し通した。この国労本部の暴挙に対し、国労共闘に結集する国労組合員は全力で抗議を貫いた。その組合員を、国労本部は平然と警察権力に差し出したのだ。
 鉄建公団訴訟原告に対する統制処分と5・27臨大闘争弾圧は、ともに国鉄闘争を内部から破壊しようとした国労本部の暴挙によって引き起こされた。だから、1047名闘争勝利のためには、鉄建公団訴訟原告団が5・27臨大闘争弾圧被告団とともにこの弾圧と立ち向かうことが必要だ。
 ところが鉄建公団訴訟原告団の一部幹部は、国労本部と手を組んで4者・4団体路線を推進するために、5・27臨大闘争弾圧被告団に公然と背を向けたのだ。

 第2章 4者4団体と根底的に対決する5・27被告団

 5・27臨大における被告たちの闘いは、闘争団への統制処分に反対するとともに、JR資本と徹底対決する動労千葉のような闘いを国労内につくり出すことを目的とした主体的決起だった。だから被告団は今日も、裁判闘争を全力で闘いつつ、4者・4団体路線と対決し、国労内で最も原則的な闘いを貫いている。
 この被告団に対して、在京闘争団幹部らは、自らの裏切りをごまかすために、被告団が旧弁護団を解任したことを「非常識」だの「恩知らず」だのと非難し始めている。
 だが、被告団が旧弁護団を解任したのは、きわめて正当なことだった。被告団が旧弁護団を解任したのは、旧弁護団が被告の意志を尊重せず、被告の要求を拒否し続け、信頼関係を自ら破壊したからだ。旧弁護団は、「被告は弁護士の言うことを聞いていればいいのだ」として、被告の主体性を認めてこなかった。
 松崎被告との弁論分離も、松崎被告が国労本部による訴訟提起を賛美し、国労本部と非和解的に対決するという裁判闘争方針に背いて、7被告とまったく相反する態度をとった以上、当然のことだったのだ。
 弁護団という最も身近な存在と決別した被告団の決断は、けっして生やさしいものではなかった。だが、その決断こそが、今、激しく闘われている4者・4団体路線との白熱的攻防を先駆的に切り開いたのだ。

 第1節 9・15判決への屈服が分岐点

 今や松崎被告とその弁護団(旧弁護団)は、完全に4者・4団体路線擁護へと転落している。革命情勢の中では、情勢が求める飛躍を拒否した者はとことんまで反動化していくほかにない。「昨日の友が今日の敵」となる激烈な情勢の中で、一切のあいまいさなく原則を貫いてこそ、闘いは勝利に向かって進む。
 被告団は、旧弁護団の解任と松崎被告との弁論分離をやりぬくことをとおして、4者・4団体路線と根底的に対決する主体へと自らを打ち鍛え、動労千葉と並ぶ第2次国鉄決戦の主体に躍り出たのである。
 旧弁護団の4者・4団体路線への屈服は、05年9月15日の鉄建公団訴訟東京地裁判決の評価にさかのぼる。
 9・15判決は、国鉄清算事業団による90年解雇の撤回を求める国労闘争団員の訴えを退け、一人あたりわずか500万円の慰謝料しか認めなかった。しかも、国鉄時代に停職6カ月以上または2回以上の停職処分を受けた者は慰謝料支払いの対象からも除外した。
 これは、分割・民営化反対のストライキで不当に処分されJR不採用とされた動労千葉争議団を始め、停職処分で不採用となった本州闘争団員には一切の救済を与えないとする国家意志の表明だった。
 不当労働行為による解雇を容認し、1047名の中に分断を持ち込むこの判決を徹底弾劾する以外に、1047名全体の団結を維持する道はない。労働者階級にとって裁判闘争は、主体の団結を固めることを最も大切な基準として闘うべきものだ。だから被告団は、9・15判決を反動判決として強く弾劾した。
 ところが旧弁護団は、「国鉄分割・民営化に際しての国鉄の不当労働行為が司法の場で初めて認定された」と9・15判決を評価した。そこから、被告団と旧弁護団との対立が始まったのだ。
 他方、4者・4団体路線もまた9・15判決への屈服から生まれている。4者・4団体が06年9月14日に鉄道運輸機構に提出した「解決にあたっての具体的要求」には、「我々は、2003年12月22日の『最高裁判決』並びに昨年9月15日の『鉄建公団訴訟判決』、『ILO条約・勧告』を踏まえ、政府の決断により、解決を図ることを求める」と書かれている。
 03年12月の最高裁判決は、JRの不当労働行為責任を免罪し、1047名のJR復帰を全面的に否定した反動判決だ。この最高裁判決と9・15判決を前提とし、不当労働行為を不問に付した「解決」とは、1047名を分断し、解雇撤回・JR復帰の闘いを自らの手で圧殺することにほかならない。

 第1節 完全黙秘貫く階級的裁判に

 5・27臨大闘争弾圧被告団は新弁護団を編成し、松崎被告との弁論分離をかちとって、新たな裁判闘争に踏み出した。新たな裁判闘争は、「公判廷においても完全黙秘を貫く」という原則のもとに闘いぬかれている。
 旧弁護団の裁判闘争方針は、検察官が公訴提起した「実行行為」なるものについて、被告人質問の場で被告自身に弁解的な供述をさせ、それにより裁判長に「無罪の心証」を形成させようとするものだった。だが、それは権力への「自白路線」であり、「偽装転向」にまで必ず行き着く道でしかない。
 旧弁護団解任の直接のきっかけとなった裁判事務局員問題も、その核心は、完全黙秘・非転向の原則を否定する裁判事務局員Yを、あくまで裁判に関与させ続けようとした旧弁護団の態度から生じたものだ。
 現在行われている被告人質問で、各被告は「検察官・裁判官の一切の質問に対し黙秘する」と宣言し、それを完全に貫いている。この被告の闘いに検察官以上に大打撃を受けているのが旧弁護団と松崎被告だ。「検察官すら分離に理由なしとしている」などと臆面(おくめん)もなく主張して「統一公判」を要求し、7被告の弁解的供述を引き出すことが「無罪獲得の構図」「原則的証拠調べ」だとしてきた旧弁護団と松崎被告は、今や完全に方針を失い、右往左往しているありさまだ。
 ここにあるのは、まさに国家権力への総屈服の思想だ。

 第3章 動労千葉とともに職場からJR資本と闘おう

 国鉄分割・民営化は、日本における新自由主義の攻撃の先駆けをなすものとして強行された。これと対決する1047名闘争は、労働運動史上最大規模の解雇撤回闘争として闘われてきた。それはまた、連合による労働者支配の完成を阻み、支配階級の改憲の野望の前に大きく立ちはだかってきた闘いだ。
 今、新自由主義は完全に破産し、世界は金融大恐慌の中にたたき込まれている。資本主義はついに終わりの時を迎えたのだ。労働者階級が社会を支配する時代は目の前にある。危機にのたうつ資本主義は、金融資本に膨大な公的資金を投入し、労働者階級にすさまじい大失業攻撃をかける以外に延命できない。だが、これに対して全世界で労働者階級の怒りの決起が巻き起こっている。その一環として11・2労働者集会は、あふれる熱気のうちに闘いとられた。
 こうした闘いの先頭に1047名闘争が立ち、解雇撤回の原則をあくまで貫き通すならば、歴史的勝利を手にすることはできる。職場生産点で資本と対決し、強固な団結を打ち固めれば、労働者階級は勝てるのだ。
 分割・民営化以来の国鉄闘争の継続に追いつめられ、破産をあらわにしているのはJR資本の側だ。安全問題、要員問題、労務支配のすべてにおいて、JR体制は破綻している。動労千葉のように、職場で団結を固め、敵の矛盾を突いて闘えば、絶対に勝てる。JR体制の矛盾を背負わされた「平成採」の青年労働者の怒りの反乱も始まっている。
 だからこそ国家権力は、国労本部だけでなく在京闘争団幹部をも自己の手の内に取り込んで、1047名闘争を今ここで解体しようと躍起となっている。これと真っ向からぶつかり合っているのが被告団の闘いだ。
 今年4月26日の尼崎事故弾劾の現地闘争は、国鉄労働運動史を塗り替える闘いになった。05年4月25日の尼崎事故以来、被告団を中心とする関西の国労共闘は毎年、事故弾劾・JR資本追及の闘いを積み上げてきた。今年はその闘いと動労千葉の闘いが結合した。尼崎現地闘争は動労千葉を呼びかけ団体として開催され、全国から560人の労働者が結集した。
 反合・運転保安闘争路線のもと、JR資本の弾圧を打ち破って「安全運転闘争」を貫き、危険なレールを交換させた動労千葉と、保線労働者などの立場から事故現場の急カーブの問題を追及してきた被告たちの闘いが結合したことは、歴史的に大きな意味を持つ。
 JR資本との闘いにこそ、4者・4団体路線を打ち破り、国鉄闘争に勝利する鍵がある。
 4者・4団体が投げ捨てた1047名の解雇撤回闘争を、動労千葉とともに原則的に貫き通すものこそ、5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いだ。
 破産した「政治解決」にしがみつく4者・4団体路線のもとに闘争団員や現場組合員をいつまでも組み伏せ続けることなど不可能だ。現に5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いは、解雇撤回の原則をあくまで貫く闘争団員や、国労本部の抑圧をはねのけJR資本と職場で闘う現場組合員の結集軸になっている。
 12・14国鉄闘争勝利集会に結集し、1047名解雇撤回を貫いて第2次国鉄決戦に勝利しよう。