労働者の力示すスト 世界を覆う 大恐慌−資本主義を終わらせる時 労働者に革命の力ある
11・2労働者集会 UNITE!
労働者の力示すスト 世界を覆う
大恐慌−資本主義を終わらせる時
労働者に革命の力ある
第1章 現場労働者の団結の力がラインを止めた
資本主義を打倒する革命をやろう。労働者階級にはその気概も能力もある。300年続いた資本主義の歴史を終わらせる時だ。資本主義は有限の体制だ。もはや生命力は尽きた。われわれが賃金奴隷の現実を革命的に自覚し、これを打ち破る行動を起こすのが11・2集会だ。
世界の労働者の闘いは質的転換が起きている。世界中どこでも「労働者を食わせられない経営はつぶれろ」という闘いになっている。例えばボーイング社の闘いが与えている会社の損害額もけた外れだ。1機150億円前後の旅客機の生産ラインを7週間も止めている。金融危機も同社を直撃している。最大の顧客である航空機リース会社ILFCはAIG傘下で整理・売却が検討されている。同社の経営危機はハンパではない。
だがIAMは金融大恐慌の重圧を打ち破って敢然と闘いを継続しているのだ。
もともとIAMは戦闘的組合だったわけではない。05年には24日間ストにもかかわらず、組合本部は屈服的協約を結んだ。その結果、99年には4万3千人で285機の旅客機を製造していたのが、今では2万5千人で441機を製造している。
これに現場の組合員の怒りが沸き起こったのだ。「組合幹部は、組合員が下請け会社の非組合員よりも効率よく低コストで働けると会社に売り込もうとしている」と弾劾、組合幹部をして長期ストを強制している。現場の労働者の意識が一変しているのだ。
70兆円もの税金を投入する金融救済に労働者の激しい怒りが殺到した。ニューヨークのウォール街でのデモは「救済するな! 奴らを刑務所にたたき込め」というスローガンが叫ばれた。「税金を投入しなければ恐慌になって失業者が増え、労働者の生活が苦しくなる」という恫喝をぶっ飛ばしての決起だ。
世界で起きている事態は、社会的な生産と一握りの資本家による私的な所有の根本的な矛盾の結果だ。資本家なしでも世界は動くが、労働者なしには世界は動かない。世界の労働者階級は学びつつある。自らの力を自覚しつつある。われわれ労働者こそ社会の真の主人なのだ。労働者の怒りはブルジョアジーの支配を根底から打ち破り、団結した労働者階級の社会的力を理解し始めているのだ。
第2章 資本主義崩れ甦る労働組合こそ変革の力
1週間単位で階級闘争の新たな情勢を切り開く労働者階級の闘いが荒々しく巻き起こっている。資本主義300年の歴史に革命的決着をつける世界革命情勢だ。
ニューヨーク株式市場のダウ平均は、10日までの1週間の下落幅が1874・19㌦、下落率が約18・2%の過去最大。下落率は、世界恐慌期から75年ぶりに上回った。前例のない「暗黒の1週間」となった。世界大恐慌情勢は、労働者階級を支配してきた資本主義の危機だ。労働者を毎日クタクタになるまでこき使い、徹底的に搾取した空前の繁栄(見せかけだけだったが)を謳歌(おうか)してきた資本主義が掛け値なしに崩壊の淵(ふち)に立っているのだ。
わずか1年で世界の株の時価総額は約3千兆円も目減りした。世界のGDPの半分以上だ。株価の乱高下こそが次なる大暴落を準備する。誰しもが上昇局面で売り抜けようとする。乱高下を繰り返しながら株価は数カ月で劇的に暴落していくのが大恐慌なのだ。
ドルの崩壊も始まった。ドルは、世界の貿易・資本取引の決済通貨として使用され、各国通貨の価値基準となってきた。さらに各国の通貨当局が準備通貨として保有している通貨だ。基軸通貨だ。世界の外貨準備に占めるドル比率の低下が歯止めを失っている。国際通貨基金(IMF)の調べでは、各国金融当局が保有する外貨準備のうち米ドルの比率は63%。01年の73%をピークに最低比率となっだ。この低下が一線を越えた時、ドル大暴落が始まる。
第2次世界大戦は、1929年大恐慌と30年代の大不況の中で英帝国主義と基軸通貨ポンドの没落→〈ポンド・フラン・ドル・円>通貨ごとのブロック経済化→世界戦争という流れで起きている。基軸通貨の瓦解は世界戦争をはらむ問題なのだ。
資本主義の危機は、労働者階級にとって主体的な問題だ。何よりも労働組合を甦らせ、労働組合の現状を変革する時だ。労働者階級には資本主義を打倒する革命をやる力がある。これがマルクス主義だ。そういう思想と実践を11・2労働者集会で体現しよう。1万人を集めよう。