2008年10月20日

“逮捕計画があった” 富山大弾圧裁判 武藤君が証人を追及

週刊『前進』06頁(2364号5面3)(2008/10/20)

“逮捕計画があった”
 富山大弾圧裁判 武藤君が証人を追及

 10月9日、富山大ビラまき弾圧の第2回公判が富山地裁で開かれた。この日朝、闘う仲間は富大正門前に登場し、ビラまきアジ情宣を闘い抜いた。
 法廷で武藤淳範同志はアメリカの教育労働者アーリーン・イノウエさんが差し入れてくれた真っ赤なTシャツを着て登場した。大学当局は市川勇学生運動弾圧担当職員を先頭に26人も傍聴に動員し、34ある傍聴席を当局側で埋め裁判闘争を妨害しようと狙ってきた。傍聴席の仲間は最前列を占め、強権的な訴訟指揮を繰り返す岩井裁判長を徹底的に弾劾した。
 今回の裁判では3人の検察側証人が出廷した。最大の攻防は、逮捕当日の武藤君の行動をDVDで撮影し証拠として提出した大学当局職員の吉本博樹と、武藤君を逮捕した富山中央警察署警備課の檜谷義弘だ。
 吉本は、武藤君がクラス入りしたときに、学生の苦情があったわけでもないのに、学生が迷惑しているからクラス入りを止めさせたなどと証言をした。弁護側尋問の後に、武藤君が挙手し、「あなたは『立川ビラまき裁判が有罪になったのを知っているか』といいながら僕たちのビラまき活動などを妨害してきたが、それについてどう思うのか?」と怒りの糾弾をたたきつけた。吉本が学生運動を根絶しようと狙う確信犯であることが武藤君の糾弾で明らかになり、傍聴席からは弾劾がたたきつけられた。吉本は、不正義性を追及され言葉に詰まった。
 檜谷の証言からは、大学当局と警察権力が一体となって武藤君を逮捕する計画を立てていたことがはっきりした。「事件前日に同種の立ち入りがあった」ことから、講演会前の逮捕当日にも必ず武藤君が大学に登場するであろうと、大学正門前の派出所に十数人の警備課の警察権力を待機させていたのだ。大学当局職員は武藤君を囲むようにして、警察権力が登場するまで彼を現場から動けないような行動をとり、DVD撮影に証拠が残るように、「学外者である武藤淳範は構外に退去しなさい」という名前入りのボードまで準備していたのだ。まさに大学当局と警察権力が一体となった権力犯罪であり、絶対に許せない。
 とどめに武藤君が弁護士尋問の後に、裁判長の不法な訴訟指揮を粉砕し、吉本と檜谷を法廷で弾劾しぬいた。吉本と檜谷、そして動員された傍聴席の当局職員はうなだれるばかりだった。
 (富大ビラまき弾圧を許さない会・O)