2008年10月20日

日誌 2008年 10月8日〜14日 北朝鮮「テロ国家指定」解除/海自「格闘訓練」で集団暴行死

週刊『前進』06頁(2364号4面3)(2008/10/20)

日誌 2008年 10月8日〜14日
 北朝鮮の「テロ国家指定」解除/海自「格闘訓練」で集団暴行死

●「飛行、海上に限定せず」 沖縄県議会の米軍基地関係特別委員会が開かれ、名護市辺野古に建設予定の米軍普天間飛行場の代替施設でのV字形滑走路運用をめぐり、上原知事公室長は「基本的に海上を飛ぶが、やむを得ない場合に住宅地上空を飛ぶことは承知している」と述べた。仲井真知事はこれまで「いかなる訓練でも住宅地上空を飛行することはあってはならない」と述べていた。(8日)
●住宅地上空2割飛行 嘉手納飛行場(沖縄県嘉手納町・沖縄市・北谷町)に関連する3市町連絡協議会が米空軍嘉手納基地に離着陸する米軍機の飛行経路などの目視調査を行った。午前6時から午後10時までの間、260回の離着陸や旋回が計測され、うち19%、49回の飛行が住宅地上空で行われていたことが確認された。(8日)
●統幕に政策立案機能 防衛省の内部部局の「背広組」(文官)が担当している政策立案機能のうち、部隊運用に関する政策立案機能を統合幕僚監部に移す、陸海空自衛隊の部隊運用を担う統合幕僚監部の機能強化策が明らかになった。防衛省が組織改革の一環としてまとめたもの。(10日)
●民主が外交・安保の政権公約 民主党が衆院選マニフェスト(政権公約)で示す外交・安保政策が分かった。「(日米同盟は)日本外交の基礎」とし、「米国と役割を分担し責任を積極的に果たす」と記したが、役割分担の中身には踏み込まなかった。自衛隊海外派遣については、小沢代表が「明確な国連決議」が必要としているが明示していない。(10日)
●米、北朝鮮テロ指定解除 米国務省のマコーマック報道官が緊急記者会見を開き、北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除したと発表した。未申告施設の検証を拒んだ北朝鮮に対し、6者協議の枠組み維持を最優先した米政府が譲歩し、事実上、申告した施設に限った検証計画を受け入れ、見返りに指定解除を決めた。北朝鮮側は解除を受けて直ちに無能力化を再開することで合意した。(11日)
●内閣支持42% 総選挙に向けて朝日新聞社が実施した第2回連続世論調査によると、麻生内閣の支持率は42%(前回4、5日は41%)で横ばいだったが、不支持率は38%(同42%)とやや下がった。(11、12日)
●海自で集団暴行死 海上自衛隊の特殊部隊「特別警備隊」の隊員を養成する第一術科学校(広島市江田島市)の特別警備課程で9月、同課程を中途でやめ、潜水艦部隊への異動を控えた男性3等海曹が1人で隊員15人と格闘訓練をさせられ、頭を強打して約2週間後に死亡していた。7月にも別の隊員が異動直前の格闘訓練で隊員16人の相手をさせられ、歯を折るなど負傷していたことも判明した。(12日)
●米兵が住居侵入 沖縄署が沖縄市内の民家に侵入したとして、米軍嘉手納基地内に住む海軍2等水兵を住居侵入の容疑で現行犯逮捕した。付近住民から通報があり、署員が現場に駆けつけたところ、民家から逃走しようとした容疑者を発見した。酒に酔った状態だった。(12日)
●ジュゴン保護3度目勧告 国際自然保護連合(IUCN)総会が国の天然記念物で米軍普天間飛行場移設予定地の名護市東海岸にも生息するジュゴンの保護を求める勧告案を採択した。勧告は3度目で同一生物ではきわめて異例。普天間代替施設建設で日米共同の環境影響評価実施を求めるなど、従来より踏み込んだ内容。日米両政府は棄権した。10年に行われる生物多様性条約第10回締約国会議は日本で開催されるため、議長国としての姿勢が問われるのは必至。(14日)