2008年10月20日

体制内労働運動との闘いに勝ちぬき 11・2全国から日比谷野音へ 米韓から闘う労働者が大挙参加 大恐慌を国際連帯で迎え撃とう 給油法延長阻止・麻生政権打倒を

週刊『前進』06頁(2364号1面1)(2008/10/20)

体制内労働運動との闘いに勝ちぬき 11・2全国から日比谷野音へ
 米韓から闘う労働者が大挙参加 大恐慌を国際連帯で迎え撃とう
 給油法延長阻止・麻生政権打倒を

 11・2労働者集会まであと2週間。今年の11・2は、世界金融大恐慌の爆発という、ついにやってきた巨大な革命情勢を本物の革命に転化していく第一歩となる集会だ。帝国主義は倒せる! 世界の労働者階級が自らの解放をかけて団結し、総決起する時代が来た。11・2には、韓国から民主労総ソウル地域本部の闘う仲間が大挙して参加する。アメリカからは5・1メーデーの歴史的な港湾封鎖ストを打ちぬいたILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10の仲間や、UTLA(ロサンゼルス統一教組)の闘う教育労働者が合流する。日米韓の闘う労働者が団結を深め、階級的労働運動の力でプロレタリア世界革命をやりぬく宣言を全世界に発する。11・2日比谷野音に1万人が集まれば、歴史は確実に変わる! 1万人大集会を絶対に実現しよう。自分の隣の労働者に呼びかけ、全員が組織者となり、必要なあらゆる闘いを全力でやりぬこう。

 第1章 集会の4大スローガン 

 プロレタリア世界革命を実現する現実の道筋は、11・2労働者集会が掲げる闘う4大スローガンの中にある。
 第一に、「生きさせろ!」ゼネストの実現。09春闘での一律大幅賃上げ・非正規職撤廃の怒りの大ストライキの実現に向け、全労働者の圧倒的な団結を打ち固めることだ。第二に、国鉄1047名解雇撤回。この闘いの不屈の貫徹を先頭に、4大産別を軸とした民営化粉砕の闘いの大爆発をつくりだすことだ。
 第三に、戦争・改憲阻止、麻生政権打倒! 労働者支配の破産にあえぎつつ階級戦争と戦争・改憲の攻撃に訴えて日帝の危機突破を狙う麻生を、労働者階級人民の怒りの一撃でぶっ飛ばそう。第四に「万国の労働者、団結せよ!」の国際連帯。日米韓3国労働者の階級的団結で世界金融大恐慌を迎え撃とう。
 1917年ロシア革命以来とも言うべき、巨大な世界革命のチャンスが今まさに訪れている。資本主義・帝国主義はその中心部からガラガラと崩壊している。階級的労働運動が今こそ時代の前面に躍り出て、団結した労働者階級が社会の主人公として全権力を握る時が来た。とりわけ日帝は、世界の帝国主義国の中でも最弱の環だ。安倍に続き福田が打倒された今、代わって登場した麻生政権は世界金融大恐慌に直撃され、誕生の瞬間からすでにグラグラだ。
 だからこそ逆に麻生は、体制の絶望的な危機突破と支配階級の生き残りをかけて、労働者への階級戦争を挑んできている。前国交相・中山の「成田はゴネ得」「日教組をぶっ壊す」などの超反動発言は、革命情勢の切迫に脅える麻生政権のすさまじい危機感と焦りの表現だ。さらに麻生は、民主党の屈服につけ込んで給油新法延長に全力をあげている。
 麻生が最も恐れるのは労働者階級の職場・生産点からの実力決起だ。だが労働者の側が総選挙や民主党にわずかでも幻想を持ったら敵の必死さの前に逆にたたきつぶされる。しかし一切の議会主義的幻想をとっぱらい、11・2の1万人決起を実現すれば、その一撃で吹き飛ぶのが麻生政権だ。11・2集会の4大スローガンを本気で実践し、麻生を打倒して、革命勝利の道を切り開こう。

 第2章 新自由主義にトドメを

 最末期帝国主義の新自由主義攻撃に今こそとどめを刺す時だ。労働者の怒りを資本と権力に徹底的にたたきつけよう。
 1980年代以来、世界のブルジョアジーは何をやってきたのか。民営化と規制緩和をテコに労働者への大規模な首切り・リストラ、低賃金、非正規雇用化を強行し、膨大な労働者をいくら働いても食えない極度の貧困にたたき込んできた。社会保障制度を解体し、医療も福祉も教育も奪ってきた。こうして労働者階級からとことん搾り取った金で彼らは、サブプライムローンのような、貧しい人々を食い物にする一層あくどいぼろもうけを強行した。そして実体経済の何倍もの途方もないマネーゲームにひたすらのめり込んできた。
 この腐りきった新自由主義、最末期の帝国主義が、ついにその内的矛盾を爆発させ、音を立てて自己崩壊を開始したのが世界金融大恐慌だ。資本家階級は完全なパニックに陥っている。昨日まで民営化や市場経済を称揚し、労働者に「福祉に頼るのは甘えだ」「自己責任で解決しろ」などと言いながら、搾れるだけ搾り取ってきた連中が、今や恥知らずにも、人民の血税である公的資金を自分たちの救済に湯水のように使えと叫んでいる。
 だが公的資金をどれだけつぎ込んでも、金融大恐慌は止められない。世界的な信用崩壊、株価の暴落と乱高下、企業倒産の連鎖、世界経済の急激な収縮と分裂がこれから本格化する。ブルジョアジーはその中で自分だけが生き残ろうとあがきにあがき、結局は労働者階級の団結を解体し、新たな侵略戦争・世界戦争に突っ込んでいく。プロレタリア世界革命によって終止符を打たない限り、破局の進行は止められないのだ。
 この間アメリカでは、住宅バブルとマネーゲームの中で年間数十億円もの収入を得てきた証券会社や大銀行の幹部連中の救済のために、70兆円から130兆円もの公的資金(すべて税金だ!)を注入することに、労働者階級人民の激しい怒りが爆発している。
 すでに労働者は、「救済なんかするな、奴らを監獄にぶち込め!」と叫んで、デモに立ち上がっている。ロンドンでも、デモ隊がイギリスの中央銀行であるイングランド銀行に突入しようと闘った。ドイツでも「多くの労働者に低賃金を押しつけ、高齢者の年金を削り、大量の失業者を生み出して貧困にたたき落としてきたのは誰なのか。お前らじゃないか!」と怒りが爆発している。
 これに続いて、今や日本の労働者が猛然と立ち上がる番だ。われわれ労働者は資本家の奴隷ではない! 資本家は血と肉と魂をもった人間である労働者を、まるで機械の部品かロボットのようにこき使ってきた。だが労働者がいなかったら生産も社会も成り立たない。社会の主人公は労働者だ。今こそ、賃金奴隷制の鎖を引きちぎる闘いに立ち上がり、革命勝利に向かって団結しよう。その団結を打ち固める場が11・2だ。

 第3章 正義は解雇撤回にある

 だがこの重大な時に、11・2労働者集会に真っ向から敵対する者がいるのだ。権力や右翼的勢力だけではない。労働者階級の中から、度し難い敗北主義に陥り、帝国主義への屈服の道を突き進んでいる連中だ。その先頭に立っているのが、国鉄1047名闘争の解雇撤回を引き降ろした4者・4団体とその路線だ。
 4者・4団体が誤っているのは、労働運動の大原則と路線を踏みにじっていることだ。それは解雇撤回を投げ捨て、民営化攻撃に屈服し、危機にあえぐ支配階級を救済することを意味するのだ。
 重大なのは、この対立と分岐が、国鉄1047名闘争をめぐって起きていることだ。戦後最大の労働運動解体攻撃=国鉄分割・民営化と対決し、22年にわたり闘われてきた1047名解雇撤回闘争は、今日の世界革命情勢の中で、今こそ闘う全労働者の結集軸となり、勝利に向けてはばたく時を迎えている。その決定的な局面で、「闘争団はもうもたない」と政府・資本のもとにひざまずき、「政治決着」の名による国鉄闘争の幕引きを図ろうとするのが、4者・4団体路線なのだ。
 それは、労働者の中に「闘っても勝てない」という敗北主義をまきちらし、資本の奴隷であることを強制するものだ。今日彼らは、解雇撤回をあくまで貫いて闘う者を憎悪し、動労千葉を「永久闘争主義者だ」と言って公然と排除するところまで転落している。
 この4者・4団体路線を粉砕し決別することなしに、1047名闘争の再生も、4大産別を軸とした民営化攻撃との闘いの勝利もない。国鉄闘争に幕を引く10・24集会の誤りを徹底的に暴き、全労働者の中に帝国主義と闘って勝利する道か、屈服と敗北の道かの大分岐をつくりだそう。その一切を11・2労働者集会への総結集につなげよう。正義は、解雇撤回の大原則を貫いて闘う者の方に圧倒的にあるのだ。
 この闘いの主役は、今そこにいる君であり、あなただ。団結した労働者の力と決起こそが、この社会を実際に変革するプロレタリア革命に勝利することができる。今や完全に破産した支配階級に代わって、労働者階級が革命によって自ら権力を握り、この社会を、歴史を前に動かす時だ。
 日米韓労働者1万人の国際的団結で、世界金融大恐慌を真っ向から迎え撃ち、プロレタリア世界革命へと前進しよう。
 まずこの闘いを決意した1万人が、11・2日比谷野音に集まろう。1万人の団結で、麻生政権を一撃でぶっ倒す大集会と戦闘的デモをやりぬこう! そこから新たな歴史が始まるのだ。