2008年10月13日

農民アピール 労農連帯でFTA反対を

週刊『前進』06頁(2363号4面4)(2008/10/13)

農民アピール 労農連帯でFTA反対を

 BSE(牛海綿状脳症)、農薬混入輸入食材と食品偽装、そして汚染米の組織的な不正転売——まさに不信と疑惑の連鎖である。政府・農水省に人々の怒りが沸騰している。
 汚染米問題はミニマムアクセス(MA=最低輸入機会)問題である。工業製品の輸出と引き替えて強行した、コメの市場開放が原因だ。MA米を処理したい農水省、そこに目をつけ安く買って不正に高く売り抜ける流通業者。ここにもたれ合いと癒着の仕組みができた。「不信と疑惑の連鎖」は、農業切り捨て政策の結果である。
 米価は下落の一途である。10年前に1俵2万円をつけたコメの価格は、いまや半値となった。原油と穀物価格の高騰が飼料価格を引き上げ、畜産農家は廃業を強いられている。
 あいつぐ離農で耕作放棄地は埼玉県の広さに及ぶ。政府・財界は300万農家を14万経営体にするという。農業法人化による家族農業つぶしである。そしてついに、戦後農地改革以来の農地法と土地制度に手をつけた。
 われわれはもう黙ってはいられない。
 労働者に対する非正規雇用と低賃金、増税と医療・福祉の切り捨てが強まっている。このことと食の危機、格安輸入食材や汚染米は裏表の関係だ。
 いまこそ、農民・労働者は団結しよう。「FTA反対」を共同のスローガンとして闘おう。農地と農民の権利を守る農地法の改悪を阻止しよう。
 2008年10月5日