2008年10月13日

11・2労働者集会1万人決起の一撃で 麻生政権打倒し革命勝利へ 世界金融大恐慌の本格的爆発は労働者が主人公の時代の到来だ 動労千葉を先頭に国鉄闘争勝利を

週刊『前進』06頁(2363号1面1)(2008/10/13)

11・2労働者集会1万人決起の一撃で 麻生政権打倒し革命勝利へ
 世界金融大恐慌の本格的爆発は労働者が主人公の時代の到来だ
 動労千葉を先頭に国鉄闘争勝利を

 第1章 労働者が団結すれば勝てる

 1929年の大恐慌をはるかに超える巨大な世界金融大恐慌が始まっている。リーマン破綻ショックを契機に、全世界で信用収縮と貸し渋りが極限的に激化し、短期金融市場は取引停止状態だ。株価も全世界的に暴落している。企業倒産やリストラ・賃下げも始まっている。資本家たちはパニック状態だ。
 IMF(国際通貨基金)は7日、サブプライム関連の損失は4月推計の1・5倍、143兆円に膨張したと発表した。本当はどこにどれだけ損失があるか誰も分からない。ハゲタカのように低所得層から収奪したサブプライムローンが、金融工学という詐欺的手法で証券化商品に姿を変え、「投資リスク分散」のふれ込みで世界中の金融機関にばらまかれた時限爆弾は、資本家たちも掌握できない。資本主義の命脈は尽きたのだ。
 問題は、この世界金融大恐慌の時代に、労働者はいかに闘い、いかに生きるかだ。この大恐慌は資本主義の危機であって、労働者にとっては資本主義=帝国主義を打倒し終わらせる歴史的なチャンス到来である。
 金融大恐慌の震源地アメリカで、労働者はFRB(米連邦準備制度理事会)などへ一斉にデモをかけ、労働者の進むべき道を指し示している。「市場原理」「官より民」「自己責任」「福祉無用」と居丈高に新自由主義政策をふりかざしてきた資本家連中が、政府の公的資金注入で生き残ろうと必死である。これに対する、「ざまを見ろ!」「お前たちこそ自己責任でやれ!」「金持ちへの福祉をやめろ!」という怒りが、金融救済法案を下院で否決に追い込んだのだ。
 恐慌は純粋に経済的要因のみで起こるのではない。サブプライム問題が示すように、社会的階級的要因にも規定されて危機が激化し爆発するのだ。今、労働者階級に必要なことは、金融大恐慌を歓迎し、階級闘争の激化で恐慌をもっと激化させ、資本主義・帝国主義打倒のチャンス到来として闘うことだ。倒産、首切り、賃下げ、過労死、インフレ攻撃に対して、”会社などつぶれて構わない”という階級的革命的な立場から、ストレートに怒りをぶつけ、「生活できるだけの賃金よこせ」「生きさせろ」のゼネスト決起へ闘おう。
 ところが、これまでは体制内労働運動の指導部によって、怒りは抑え込まれ、譲歩につぐ譲歩を強いられてきた。だがはっきりしたことは、いくら譲歩しようが、結局、資本家は労働者を切り捨て、自分たちだけが総額2兆㌦(200兆円)もの公的資金(税金)の投入で救済されようとしていることだ。現にたくさんの労働者が首を切られ、路頭に放り出されている。その一方で、かの破綻したリーマン・ブラザーズの最高経営責任者の00年以降の報酬総額は、なんと480億円だ。それがさらに膨大な退職金を懐に入れようとしている。
 こういう連中を救済すればどうなるか。よりあくどく労働者から搾取・収奪し、あげくに資源・市場のぶん取り合いのための侵略戦争へ駆り立てていくのだ。資本家と労働者は非和解だ。労働者は団結して、資本家を打ち倒さない限り生きることはできない。労働者は国際的にひとつの階級であり、団結して闘えば世界革命をやれる力をもっているのだ。
 資本主義の最後の救済者である体制内指導部を打倒し、4者・4団体路線と対決して、11・2労働者集会の1万人大結集で世界革命勝利の突破口を開こう。

 第2章 階級戦争と戦争・改憲の攻撃

 世界金融大恐慌下で発足した麻生政権は、階級戦争と侵略戦争を強行する超反動政権だ。小泉「構造改革」攻撃への労働者の怒りで吹き飛ばされた安倍、福田の後を継ぐ麻生は、体制的・政治的危機にあえぎながら、自民党と議会制度の枠内でなんとかしようと考えるのではなく、労働者階級への階級戦争として、すべての事態をとらえている。
 民主党との対決を前面に押し出した所信表明演説の本質は、安倍・福田を葬った労働者階級への打倒宣言なのだ。激動期・動乱期には階級戦争に勝たなければブルジョア独裁を貫けないことを、麻生は自覚している。
 この時、労働者階級が議会主義的幻想をもったら敵の餌食になるだけだ。労働者に民主党への幻想がカケラでもあったら、たたきつぶされる。敵は議会主義に労働者階級を引き込み、階級戦争を貫徹しようとしている。そもそも小沢・民主党は労働者階級の敵だ。ゴリゴリのブルジョア改憲政党であり、公務員200万人首切りの道州制導入を公約に掲げる反労働者的な政党だ。連合と一体となって労働者の闘いを抑圧する、帝国主義の最後の救済者だ。麻生もろとも小沢・民主党と連合指導部を打倒しなければならない。
 麻生政権の本質は、中山前国交相の「成田は『ごね得』」「日本は単一民族」「日教組をぶっ壊す」という超反動発言に凝縮している。日教組や自治労など4大産別の労組を解体することこそ麻生政権の本音だ。麻生は戦争と改憲をも狙っている。「教育勅語」の言葉で始まる麻生の所信表明の結論は、「地域主権型道州制」の導入と「日米同盟の強化」だ。麻生は「国益」をかけ給油新法を延長し、侵略戦争に突入することを宣言した。
 超反動の麻生政権を階級的労働運動と11・2労働者1万人決起の一撃で粉砕しよう。

 第3章 4者・4団体路線との闘い

 世界金融大恐慌が爆発し、麻生が階級戦争を仕掛けているまさにこの時に、帝国主義の最後の救済者として階級的労働運動に敵対するのが、塩川一派と4者・4団体だ。
 われわれはこの間、「10・24国鉄闘争幕引き集会は絶対に許さない」と各地区連鎖集会に参加し、4者・4団体路線を弾劾してきた。闘争団との激突も辞さず、「解雇撤回を投げ捨てるな」「動労千葉排除を許さず、1047名は団結し解雇撤回で闘おう」「5・27弾圧で組合員を権力に売り渡した国労本部を許すな」と、必死に訴えてきた。この中で、問題の本質はいよいよはっきりしてきた。
 4者・4団体路線を進める体制内指導部が依拠するのは、労働者階級ではなく資本主義・帝国主義だ。資本と賃労働は絶対非和解という階級的原則を完全に投げ捨て、「労働者は闘っても勝てない」という敗北主義に骨の髄まで侵され、階級的原則を貫くものを憎悪し排除する。そこまで彼らは転落する。加藤晋介弁護士の「一か八かで解雇撤回を掲げ、和解を拒否して突っ込むアホ(ママ)がいるか」という発言こそその証拠だ。
 ある闘争団員は「俺たちは革命を目指してない。革命やるなら勝手にやれ」と捨てぜりふを吐いた。だが国鉄分割・民営化という新自由主義攻撃と対決し解雇撤回を貫くことは、労働者の社会をつくる闘いではないのか。
 加藤弁護士は「国鉄改革法23条には勝てない。だから政治解決だ」という。しかし裁判で負けたって解雇を撤回させた輝かしい闘いがあるのだ。動労千葉は分割・民営化反対ストで不当解雇された28名の解雇撤回を、JR資本を不屈に追いつめる闘いでかちとった。全金本山労組は最高裁で負けようが34年間にわたる職場実力闘争の力で、解雇撤回の完全勝利をもぎり取った。今こそJR資本に対する職場実力闘争を闘い、本隊と闘争団が一体となり解雇撤回の大攻勢をかけるべき時だ。
 4者・4団体路線を粉砕することなしに、帝国主義打倒の労働者階級の革命的な決起をかちとることはできない。ここに4者・4団体路線との闘いの死活的意義がある。10・24の国鉄闘争幕引き集会を許さず、11・2労働者総決起集会へ大結集しよう。
 11・2労働者集会は、①「生きさせろ!」の大幅賃上げゼネスト、②国鉄1047名解雇撤回!、③戦争・改憲阻止、麻生政権打倒!、④「万国の労働者、団結せよ!」の国際連帯を中心スローガンとする大闘争だ。
 韓国の民主労総ソウル本部は大訪日団を送ることを決定している。アメリカからはUTLA(ロサンゼルス統一教組)の闘う教育労働者や、5・1メーデーストを実現したILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10の労働者らがやって来る。全世界の労働者は一つに団結し、新自由主義をぶっ飛ばそう!
 11・2まであと3週間。時代認識と路線で真っ向勝負し、11・2の1万人大結集を実現するためにすべての闘いをやりぬこう。