2008年10月 6日

三里塚本部裁判 裁判官、法廷から逃亡 抗議の同盟員を逮捕

週刊『前進』08頁(2362号7面4)(2008/10/06)

三里塚本部裁判 裁判官、法廷から逃亡
 機動隊導入で検証封殺 抗議の同盟員を逮捕

 9月25日、千葉地裁で天神峰現闘本部裁判が開かれ、三里塚反対同盟が顧問弁護団、支援の労働者・学生とともに怒りに燃えて決起し、仲戸川裁判長を決定的に追いつめた。
 午前8時半、千葉市中央公園での集会からこの日の闘いが始まった。結集した90人に北原鉱治事務局長が「裁判所に現闘本部建物の実地検証を認めさせるまで闘おう」と呼びかけ、反対同盟を先頭にデモに出発、千葉市民にアピールした。
 この迫力に恐れをなした千葉県警は地裁前に大量の警察官を配置した。そして、過剰警備に対し抗議した反対同盟の太郎良陽一さんを公務執行妨害をデッチあげて逮捕した。
 10時半に開廷。ただちに葉山岳夫弁護士が裁判所を問いただした。「機動隊を引き入れた裁判所の責任は重大だ。萩原進事務局次長はけがをさせられた。裁判長はどう考えているのか!」。この追及に仲戸川裁判長は「答える必要がない」の一点張りだ。弁護士が次々と抗議し、法廷が弾劾と怒号で騒然となる中で、仲戸川は「証拠決定をする」と突然言い出した。建物検証の要求を踏みにじり、さっさと証人調べに入って裁判を終わらせたいというのだ。
 「なんだと!」「認められるか!」
 弁護団から即座に「裁判官忌避」がたたきつけられた。被告席の北原事務局長、萩原事務局次長、鈴木謙太郎さん、傍聴席の市東孝雄さんが立ち上がり猛然と抗議、裁判官席に詰め寄った。
 怒りの爆発にうろたえ、3人の裁判官は開廷後わずか10分で職務放棄し法廷から完全逃亡するという前代未聞の事態となった。不当な訴訟指揮を行ってきた仲戸川の完敗宣言だ。すごすごと退場していく空港会社(NAA)の代理人弁護士にも徹底的な弾劾が浴びせられた。
 その後ただちに全員が千葉県警本部前に詰めかけ、不当弾圧に対する猛抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。県警はまたしても大量の機動隊を動員して暴力的な規制を行ってきたが、反対同盟と労働者・学生の怒りの前には防戦一方だ。「今すぐ釈放しろ!」「弾圧を許さないぞ!」のコールが響き渡った。
 この日の警察と裁判所の動向すべてが敵のあせりの現れだ。現闘本部建物は反対同盟と人民のものだ。絶対に渡さない!