2008年10月 6日

日誌2008年 9月24日〜30日 中山国交相が暴言連発で辞任/「憲法解釈変えるべき」と麻生

週刊『前進』08頁(2362号6面4)(2008/10/06)

日誌2008年 9月24日〜30日
 中山国交相が暴言連発で辞任/「憲法解釈変えるべき」と麻生

●麻生政権が発足 自民党の麻生総裁が衆参両院による首相指名投票を経て第92代首相に選ばれ、自民、公明両党による連立政権を発足させた。与党は10月にも衆院を解散する方向で準備を進めており、事実上「選挙管理内閣」となる。(24日)
●北朝鮮、核施設の封印を撤去 国際原子力機関(IAEA)は、北朝鮮が寧辺の使用済み核燃料再処理施設の封印と監視カメラの撤去を完了させたと明らかにした。IAEAの報道官によると、北朝鮮は、稼働停止・封印の監視検証活動をしているIAEAの要員の再処理施設への立ち入りを今後は認めないとも通告してきたという。(24日)
●米原潜ホワイトビーチ寄港30回目 沖縄県基地対策課は、米海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦アッシュビルがうるま市勝連の米軍ホワイトビーチに入港したと発表した。18分間沖合停泊し、出港した。原潜の沖縄寄港は9月20日の同じアッシュビル以来。今年に入って30回目で、年間最多寄港数の更新が続いている。復帰後の沖縄寄港は308回目。(24日)
●米原子力空母が入港 米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が神奈川県横須賀市に入港し、米海軍横須賀基地に配備された。1973年に米軍が日本に空母を配備して以来、原子力空母の日本母港化は初めて。近く退役する米軍唯一の通常型空母キティホークと交代した。横須賀は米軍最大の海外軍港であり、弾道ミサイル防衛に対応できるイージス艦5隻を含む11隻が、西太平洋からペルシャ湾に至る広大な海域で様々な作戦にあたっている。今後、GWはその中枢として活動する。(25日)
●麻生内閣支持48% 麻生内閣の発足を受けて、朝日新聞社が実施した全国緊急世論調査によると、内閣支持率は48%、不支持率は36%だった。安倍内閣発足時(06年9月)の63%、福田内閣発足時(07年9月)の53%を下回った。(24、25日)
●中山国交相が暴言連発 中山国土交通相が報道各社のインタビューで問題発言を連発した。三里塚闘争について「ごね得というか戦後教育が悪かったと思いますが、公共の精神というか公のためにはある程度は自分を犠牲にしてでも捨ててもというのがなくて、なかなか空港拡張もできなかった」と述べた。訪日観光客を増やすには閉鎖的な国民性の克服が必要ではないかとの質問に「日本はずいぶん内向きな、単一民族といいますか……」と答えた。大分県教委の汚職事件については「日教組の子どもは成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」と主張した。(25日)
●「憲法解釈変えるべき」と麻生 麻生首相は国連総会で一般討論演説を行った。演説後、集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈について「基本的に変えるべきものだ。ずっと同じことを言っている」と記者団に述べ、行使を可能にするよう見直すべきだとの考えを示した。(25日)
●鳥島射爆場の返還要求へ 沖縄県議会で仲井真知事は、鳥島射爆撃場と久米島射爆撃場の返還と、沖縄本島東方50㌔に位置する訓練空域・水域のホテル・ホテル訓練区域の一部解除について「日米両政府に対して強く求めていきたいと考えている」との見解を示した。仲井真知事が両射爆撃場の返還などを求めるのは初めて。(26日)
●中山国交相が辞任 中山国交相は、麻生首相に辞表を提出し、受理された。辞表提出後の記者会見で中山は「ごね得」「日本は単一民族」の発言は撤回する考えを示したが、日教組批判については「国交省の建物の中で発言したことは撤回したが、政治家中山成彬としては撤回したという考えはなかった」と語った。(28日)