2008年10月 6日

ゆうメイト、2波のスト 広島西局 「解雇」通告に怒りの反撃

週刊『前進』08頁(2362号6面3)(2008/10/06)

ゆうメイト、2波のスト 広島西局
 「解雇」通告に怒りの反撃
 職場に分岐と流動つくる

 広島西郵便局の「ゆうメイト」A君は、郵政民営化絶対反対の先頭に立ち、職場で郵政資本と非和解で闘い抜いてきた。8月30日、資本はA君に「9月いっぱいでの『雇い止め』」通告=首切り・解雇攻撃を行った。A君はこの攻撃と徹底的に闘い、断固として2波のストライキに立ちあがった。
 第1波ストは、9月16日9〜12時の3時間闘いぬかれた。局構内に私服車やパトカーを導入した卑劣な団結破壊策動を跳ねのけ、断固貫徹された。A君は、職場の仲間が圧倒的に注目する中、決然とストライキを通告し、ストに突入した。仲間にビラをまき、堂々と職場を離れた。
 20人を超える支援の仲間の労働者と合流し、局前でスト集会がかちとられた。A君は会社への怒りを爆発させて、働く仲間に「ともに闘おう」と訴えた。その後、仕事に復帰した。ストで職場の仲間は分岐と流動を開始し、多くの仲間が激励の声をかけてくれた。
 その日の夕方には、広島地区の各産別の仲間が駆けつけて、郵政労働者交流集会が開催された。広島労組交流センター全逓部会を始めとして、勤務を終えた郵政の職場からも仲間が参加した。岡山の「ゆうメイト」の労働者のアピールや愛媛で民営化と闘う仲間、婦人民主クラブ広島支部の仲間からは檄布が寄せられた。圧倒的な明るさと解放感の中で、「雇い止め撤回まで断固闘おう!」と全員で拳を突き上げた。
 9月24日、A君は第2波のストライキに決起した。震え上がった西局の管理職は、遠巻きに見守ることしかできない。またしても制服警官が弾圧に来たが、怒りのアジテーションの前になすすべもなく退散した。
 第1波以上の多くの労働者や学生が大結集して、再び西局前を「解放区」とした。職場の仲間の圧倒的な注目、期待、共感をもって第2波ストは、第1波よりもさらに解放感をグレードアップしてかちとられた。
 団結をかけて闘いにはせ参じた地域の働く仲間の間に解放感が爆発的に拡大して、”次はウチでやりたい!””オレもできるかも!”という声が広がっていく。ストを経験したことのある人も初めて見た人も、一様に「ストはできる!」と確信させるA君のスト決起だった。また、ともにストを闘うことで地区の労働者の一体感・団結の環が生まれた。
 夕方、団交が開催された。この場においてA君は、民営郵政を打倒し、「雇い止め」撤回まで闘いぬくことを宣言した。
 要員問題に示されるように、郵政民営化は破綻している。しかし、それを支えているのがJP労組指導部だ。民営郵政打倒—JP労組指導部打倒の闘いが職場からまき起これば郵政民営化は粉砕できる。東京中郵(銀座局)を先頭に全国で郵政労働者の反撃が始まった。ゆうメイトの「雇い止め」粉砕の闘いも各地で爆発している。本務者と非正規(ゆうメイト)が団結して闘えば、民営郵政を打倒し、「雇い止め」も撤回させることができる。
 11・2集会に向けて、職場で嵐のような闘いを展開して、1万人結集を何としても実現しよう!
【A君の16日の集会発言】
 朝9時ジャストにスト通告。何も分からない課長は「仕事に戻れ」という始末。あ然とする管理職たちをしりめに、働く仲間にビラ入れ。「オレ、ストに入ったから」と話しかけると一人の労働者が笑顔になった! 
連休明けで通常の3倍以上のブツがあったが、スト破りは出なかった。そもそも時間内に普通に配れない量なのだ。集配業務自体が欠員を出して破綻している。会社は、たった一人のストを認めざるをえなかった。西局始まって以来のストだ!
 郵政民営化は完全に破綻している。西局内でも全国の郵政職場でも、正規と非正規が団結して闘えば郵政民営化による監獄職場もひっくり返せるし、私に対する「雇い止め」も撤回させることができる。郵政労働者の決起を抑えつけているのがJP労組指導部だ。こんな奴らをぶち倒し、オレ達の手で闘う組合をつくろう。正規・非正規の分断をのりこえて闘おう。
 今、世界は革命情勢。昨日15日、米大手証券会社のリーマン・ブラザーズが破綻。ついに大量首切り、大リストラの時代に入ったのだ。ストに決起する世界の労働者とつながっていく。オレのストは、小さな郵便局のもめごとではなく、世界とつながった闘いだと実感した! 世界の労働者の闘いの中心にオレがいるということだ。誰でも、労働者はストをやっていいし、やれるんだということを示すことができた。東京中郵(銀座局)を始め全国の郵政職場の正規労働者、ゆうメイトの労働者と団結して闘っていく。
 (投稿/広島連帯ユニオン・吉田雅之)