2008年10月 6日

「日教組をぶっ壊す」と叫ぶ 中山成彬を弾劾・打倒せよ ストで反撃を

週刊『前進』08頁(2362号3面3)(2008/10/06)

「日教組をぶっ壊す」と叫ぶ 中山成彬を弾劾・打倒せよ
 30万組合員のストで反撃を

 中山成彬国土交通相がわずか5日間で大臣を辞任した。「成田空港は『ごね得』」「日本は単一民族」「日教組が強いところは学力が低い」などと許し難い反革命的暴言を連発して、労働者階級人民の怒りで追い詰められ打倒されたのだ。
 しかし辞任で済む問題ではない。中山などという反労働者的な極右的ファシスト的な人物が国会議員であること自体が許し難いことだ。労働者階級の決起で徹底弾劾、打倒することが必要だ。
 中山は辞表提出後の記者会見などで「ごね得」と「単一民族」発言については「言葉足らずだった」と、口先ばかりの撤回をした。だが日教組批判については傲然(ごうぜん)と居直り、「日教組をぶっ壊すために私は火の玉になる」「日教組解体の先頭に立つ」とうそぶいた。特に「日教組の過激な一部が考えられないような行動を取っている」と非難・攻撃し、「日の丸・君が代」不起立闘争への敵意をあらわにしている。
 中山は「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」会長であり、「自虐史観」攻撃を信条とする「つくる会」系の極右政治家である。日教組解体と自治労への攻撃(記者会見では「社保庁の労働組合」に対しても憎しみを込めて非難)に、自分の超反動的な政治生命をかける人物なのだ。
 中山は、文科相時代に全国学力調査を提唱した理由も、「日教組が強いところは学力が低い」という自説を証明するためだと公言している。学力調査強行の狙いも日教組解体だというわけだ。
 日教組中央は中山発言に「暴言だ」と形ばかりの抗議をした。だがそんなことで済ますのか。中山は全国に向けて、日教組という労働組合を「ぶっ壊す」「解体する」と叫んでいるのだ。権力と右翼的世論を扇動しているのだ。中山発言に示された日帝支配階級の反革命的意図を30万組合員に訴え、怒りを組織し、団結を固めて、ストライキに訴えても大反撃すべき事態ではないのか。
 かつて1961年の全国一斉学力テストを、日教組は全国各地で実力阻止し、中止や不完全実施に追い込んだ。弾圧は、父母や支援の労働者を含め逮捕者61人、起訴29人に及んだ。結局、裁判で国の学力調査は違法と認定されたこともあり、66年に全面中止になった。だが日教組中央がこうした闘いを放棄し屈服したことが、今回の攻撃をももたらしているのだ。
 そもそも「学力低下」とは何か。労働者の子弟から教育を受ける機会を奪っているのは誰だ! 非正規雇用が労働者の3人に1人、年収200万円以下の労働者が1千万人を超えている。労働者とその家族に貧困や格差を強制しているのは資本家であり自民党ではないか。従順な労働力をつくるための新自由主義教育と「日の丸」戦争教育を無理強いし、教育を荒廃させているのは自民党や経団連ではないか!
 しかし日教組中央は、文教族で文科相でもあった中山のような連中とパートナー路線で癒着・協調して、職場の闘争を抑圧、放棄し、「日の丸・君が代」強制や教育基本法改悪などともまったく闘わないできた。今こそ30万組合員がランク&ファイルから闘いを巻き起こし、腐り切っている中央を打倒しのりこえて、中山なんかをぶっ飛ばす時なのだ。
 中山は「民主党が政権を取れば、日教組、自治労の支援を受けているので、日本が大阪府みたいになる」ともうそぶいた。日教組と自治労を主敵とする今回の中山発言との闘いは、4大産別を先頭とする全労働者の決戦攻防そのものなのだ。
 日教組中央を打倒し、現場の労働者の怒りと団結と闘いに依拠し、日教組30万組合員の誇りをかけて、中山発言を徹底弾劾し、日教組解体攻撃にストで反撃しよう。不起立闘争のさらなる全国的発展をかちとろう。
 「ごね得」「単一民族」発言についても断じて許さず大反撃しよう。三里塚反対同盟との血盟にかけ、10・5全国闘争の大爆発から、農地死守と中山弾劾・打倒、11・2労働者集会へと攻め上ろう。