2008年10月 6日

11・2日比谷野音に大結集を 世界金融大恐慌爆発を迎え撃ち「生きさせろ」大幅賃上げストへ 国鉄1047名解雇撤回かちとれ

週刊『前進』08頁(2362号1面1)(2008/10/06)

11・2日比谷野音に大結集を
 世界金融大恐慌爆発を迎え撃ち「生きさせろ」大幅賃上げストへ
 国鉄1047名解雇撤回かちとれ

 世界は革命情勢だ。世界金融大恐慌が日々、本格的に爆発し激化している。資本主義社会の終わりが始まった。労働者は低賃金でこき使われ、働いても食っていけない。会社の都合で簡単に首を切られ、働きたくても仕事を奪われる。わずかばかりの年金から保険料を天引きされ、高齢者も生きていけない。石油の高騰や農業切り捨て政策で、農民や漁民も生きていくことができない。一体どこまで耐えろと言うのか! もう我慢の限界だ。それでも結局やっていけないなら、資本家はもうやめろ! 労働者がお前たちに代わってやってやる。資本主義の生産を握っているのは労働者だ。労働運動の力で革命をやろう! 11・2労働者集会に大結集しよう。

 第1章 「ウォール街と戦争に金使うな」

 「米経済は危機的な局面にある」「いまは緊急事態であり、何もしなければ状況は日々悪化する」——あのブッシュが真っ青になってアメリカ帝国主義崩壊の危機を叫んでいる。米下院は9月29日、公的資金で金融機関から不良債権を買い取る金融安定化法案を否決した。ニューヨーク株式市場は777㌦安の史上最大の下げ幅を記録し、30日の東京株式市場は一時580円超も急落した。ヨーロッパでも銀行の破綻と国有化の動きが止まらない。
 世界各国の首脳が、アメリカは責任を自覚し、金融安定化法案の成立を急ぐべきだと迫っている。冗談ではない! どうして7000億㌦=約75兆円(日本の国家予算に匹敵する!)もの公的資金を資本家救済に投入しなければならないのか! この間、アメリカの低所得層の労働者は詐欺同然でサブプライムローンを組ませられ、ほとんどが途中で返済できず、家からたたき出されてきた。公的医療が削られ、無保険者は4700万人にも上る。貧しい患者は医療費が払えず、病院から連れ出されて路上に捨てられている。その生き血を吸って、資本家は莫大な利益を得てきた。ゴールドマン・サックスの最高経営責任者の昨年のボーナスは、77億円だというではないか!
 ふざけるな! ブッシュや資本家どもには怒り以外にない。「救済ではなく、やつらを監獄にぶち込め」「ウォール街と戦争にこれ以上金をつぎ込むな!」——アメリカの労働者はこう叫んで全米デモに立ち上がっている!
 私たちの怒りも同じだ。小泉改革を引き継ぐ麻生政権、御手洗経団連も同罪ではないか。最低賃金600円台、年収200万円にも届かない「ワーキングプア」を激増させてきたのは一体誰だ! 青年労働者の2人に1人が非正規職という状態で、いくら働いても貧困から抜け出せない。労働者から誇りを奪い、ブッシュを支え、金融大恐慌をつくりだすことに加担してきたのは日本の支配階級ではないか!
 資本主義社会はもう終わりだ。「競争原理こそ万能」の掛け声のもと、民営化、規制緩和、労働組合破壊を強行し、社会保障制度を解体し、戦争をやり、支配階級はかろうじて生き延びることができた。しかし、「競争原理」を徹底的に推し進めた結果、破綻したのは支配階級の方だ。大資本・大銀行救済の公的資金投入は、新自由主義の破綻を自ら認めるものでしかない。
 たとえ金融安定化法案が可決・成立し、75兆円が投入されたとしても、危機は深まるだけだ。アメリカには巨大な財政赤字がある。住宅価格の下落はこれから進行し、住宅ローンの不良債権はもっとふくらむ。さらに「住宅の価格は上がり続ける」という神話のもと、バブルの資産効果をもって消費を拡大し、投資を拡大し、生産を拡大してきた結果、各種ローンなど社会全体の不良債権化が進んでいる。公的資金の際限ない投入は、国家財政の破綻とドル崩壊につながるのだ。しかも労働者階級にはさらなるリストラ、低賃金、労働強化、世界戦争の攻撃が強まる。資本主義は、社会のより大きな破綻を準備する以外になくなったのだ!
いよいよ労働者が権力をとる時が来たのである。

 第1節 3本のスローガンで

 この情勢の中で、11・2労働者集会が掲げている「『生きさせろ!』大幅賃上げ/非正規職撤廃/怒りのストライキを」「国鉄1047名解雇撤回!」「万国の労働者団結せよ」の3本のスローガンの実践こそ、青年労働者の未来をかちとる路線であり方針だ。何より、この腐りきった資本主義社会の現状を、世界の労働者のストライキと団結でひっくり返そう。
 金融大恐慌の中でインフレが進行していることにもう我慢がならない。資本家連中は、リストラを強行し、正規を非正規にし、低賃金、労働強化で得た利益を、石油や穀物の投機に費やしてきた。今後09年春に向かって、ガソリン、小麦など生活必需品の価格は高騰し、労働者の賃下げ、首切りはより一層激しく進行する。「生きていけるだけの賃金よこせ! ゼネストをやろう」——この要求は、搾取され、奪われ続けてきたものを資本家から奪い返す、根底的で革命的な闘いだ。
 「会社が発展すれば給料は上がる」というのも大ウソだ。大企業は過去最高の利益を更新してきたのに労働者の賃金は下がり続けている。「これ以上賃金を上げたら会社がつぶれる」という資本の論理とも徹底的に闘おう。資本がなければ賃労働は成り立たない。しかし、資本の側も労働者の労働があって初めて利潤を得ることができる。だから「労働者を食わせていけない資本家はもう辞めろ」というストライキ決起と一体で闘うのだ。プロレタリア革命は、資本主義が生み出した膨大な生産力に依拠して闘う闘いだ。その生産を握っているのは労働者階級だ。職場と地域と国境を越えて、ゼネストで団結し、労働者が資本家に代わって社会を動かしてやろうではないか。
 そして、この世の中から非正規雇用を撤廃させよう。派遣やパートの労働者は職場では一層、モノのように扱われている。しかし、いまや非正規雇用労働者がいなければ、トヨタだってキヤノンだって、何ひとつ生産もできない。現場を動かしているのは労働者だからだ。ストライキは実際には誰でもできる闘いだ。動労千葉の田中委員長は「『この日は休みをとってみんな国会に集まろう』という日を設定し、全国に大号令をかけたい。その日をこれから組織すべきゼネストの出発点にしたい。そういう闘いを11月から始めたい」と訴えている。これにこたえて一斉に休暇を取ろう。使い捨てにされるぐらいなら、やつらに一泡ふかせてやろう。労働者がいなければ資本家は成り立たない。これが敵の最弱点だ!

 第2章 民営化絶対反対こそが団結の道

 そして、「国鉄1047名解雇撤回」をスローガンの軸に掲げる11月集会こそ、新自由主義攻撃をうち砕き、勝利できる闘いだ。2000万青年労働者の現在の状況をつくり出したものこそ、国鉄分割・民営化以降の民営化、規制緩和、労働組合つぶしという新自由主義攻撃であった。今こそ、1047名闘争が、2000万青年労働者の怒りと結合し、決定的に威力を発揮する時がきたのだ。
 国鉄分割・民営化と闘って勝利してきた動労千葉が呼びかけるゼネストだからこそ展望がある。第2の分割・民営化攻撃にさらされているJRの平成採の労働者。200万人首切りの対象になっている自治体青年労働者。そして教育青年労働者には、管理職にならなければ一生賃金が上がらない、主任以外はみんな非正規にするという攻撃が始まっている。当局に逆らえば免許更新制度、分限免職制度で首切りの対象にされる。日々進行している民営化・規制緩和の中で、賃下げ、首切りの現実と闘うJR、自治体、教育現場などで働く青年労働者こそ、「賃上げゼネスト」の最先頭で闘い、自己解放を闘い取るべき決定的存在なのだ。
 これに対し、国鉄1047名の解雇撤回を投げ捨て、民営化に屈服し、JR資本や政府に和解を求める4者・4団体とその路線は、国労の解体と連合化に行きつく路線だ。彼らは自分の職場や組合でも、「情勢が厳しいからストなんかやったら会社に処分される」「会社を発展させるために労働者はもっと働こう」と、闘いを抑えつけている。「労働者に社会を変える力はない」とさげすんでいる。現場労働者の団結した力を何も信じないのだ。4者・4団体路線と徹底対決し闘おう。
 民営化攻撃は闘ってこそ粉砕できる。国家財政の破綻、帝国主義の危機が根底にあるからだ。分割・民営化の核心は、首切りの恫喝(どうかつ)で労働者を分断し、職場の団結を破壊して、闘いを解体することにある。職場で絶対反対で団結すれば勝てるのだ。
 動労千葉の職場闘争とその団結は、日々民営化を打ち破っている。ここに解雇撤回の展望もあるのだ。動労千葉は、分割・民営化以来の21年間、「JR体制の矛盾をついて闘おう」と構え闘ってきた。矛盾とは徹底した合理化による要員不足の問題であり、安全問題であり、JR東労組の裏切りによってのみ分割・民営化を強行できたという矛盾である。動労千葉の民営化絶対反対の闘いは、要員問題、安全問題という民営化の破綻をついて闘い、JR総連の裏切りを暴き出し、平成採の青年労働者を動労千葉に獲得する闘いとして現に前進しているのだ。
 労働者の団結を破壊し、人間性のすべてを奪う民営化と、労働者は絶対非和解だ。そこに労働者の怒りは必ず生まれる。だから、動労千葉のように民営化絶対反対で資本と体制内指導部と闘う青年労働者が一人でもいれば、民営化攻撃は足元から崩壊していくのだ。民営化に賛成する腐った幹部を打倒し組合からたたき出し、闘う労働組合につくりかえよう!
 残り1カ月間、職場で、街頭で、キャンパスで、労働者階級の怒りを11・2日比谷野音に向け全力で組織しよう。プロレタリア世界革命の成否をかけ、1万人結集を絶対に実現しよう!