2008年9月29日

農民圧殺に全国の怒りを 10・5三里塚へ萩原進さんが訴え

週刊『前進』06頁(2361号1面2)(2008/09/29)

農民圧殺に全国の怒りを
 10・5三里塚へ萩原進さんが訴え

 目前に迫る10・5三里塚全国総決起集会の大爆発へ、反対同盟事務局次長・萩原進さんが熱烈なアピールを発しました。(編集局)
 新自由主義という名の労働者・農民圧殺攻撃を粉砕するために、10・5三里塚への総決起を全力で訴えたい。
 「自由化」が叫ばれている航空・空港政策の分野で、「成田パッシング(素通り)」と言われるほど成田空港の地盤沈下が深刻だ。羽田の第4の滑走路が2010年に供用開始になるため、「需要を取られる」と大騒ぎしている。すでに現在、成田はハブ(中心)空港の位置を韓国の仁川空港に奪われている。われわれの43年の闘いが、日帝の航空政策に打撃を与えてきた結果だ。
 安倍前政権によって「アジア・ゲートウェイ」という侵略構想が出された。そこには、FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)締結のために、航空自由化と空路の充実、空港容量の拡大を行うと書いてあるが、三里塚はこれに断固立ちはだかっている。だから、三里塚農民への生活破壊の攻撃は半端じゃない。ただでさえ頭上40㍍にジェット機を平気で飛ばす騒音地獄。さらに今、東峰部落を東西に分断し、一部を空港の中に取り込む新誘導路建設工事が強行されている。「2009年10月末」と勝手に決めた工事期限に向けて攻撃が強まっている。「北延伸」攻撃も単に北に延ばすだけでなく、反対同盟をつぶし、東峰部落の住民を追い出して南にも延ばして3800㍍の巨大滑走路づくりを狙っているのだ。
 「次の総選挙は自民党か民主党か」と騒がれているが、だまされてはいけない。どちらがなっても改憲・戦争を進め強権的に人民を支配する政権になるしかない。それが貫けなければ、福田みたいに動揺して倒れてしまうわけだ。
 アメリカでは金融第4位のリーマン・ブラザーズが破綻した。1929年恐慌以上の資本主義の歴史的な危機だ。
 一方で朝鮮半島の情勢も緊迫しており、4000㍍級の滑走路を持つ成田の軍事空港化が一層狙われている。
 農業をめぐる状況もひどくなる一方だ。汚染米の流出被害は拡大するばかりだ。業者の不正、農水省との癒着、検査の怠慢……だが、そもそも何千㌔も離れた中国から農薬つきの米をなぜ輸入しなきゃならないのか。食の問題がこれほどないがしろにされた時があっただろうか。農業を守るべき農水省が農業を破壊するようなことをやっているのだ。
 10月にも空港会社は市東孝雄さんに対し、「賃貸借契約の期限が来たから明け渡せ」と提訴を行おうとしている。土地の特定が根本からデタラメのままに。この農民殺しに対しともに心から怒って立ち上がってほしい。
 労働者人民の結集した数の力が今、本当に必要だ! そして援農、交流会、現地調査、裁判傍聴などの活動を積み重ね、あらゆる闘う人びとを結集し、市東さんの農地を強奪するたくらみを阻止する陣形をつくらなければならない。
 動労千葉と反対同盟が築いてきた労農連帯の力を発展させ、世界を変える闘いを三里塚から始めよう。全力で10・5に駆けつけることを、声を大にして呼びかけます。