2008年9月22日

全学連大会 反対同盟 北原事務局長のあいさつ

週刊『前進』06頁(2360号5面3)(2008/09/22)

三里塚反対同盟 北原事務局長のあいさつ
 法大弾圧、断じて許さぬ自らの手に大学取り戻せ

 今まで私は全学連大会には欠かさず出席しております。君たちとまたここで会えたことをうれしく思います。
 三里塚は、43年にわたり国家権力、国家暴力と実力で闘いぬいてきました。私自身も逮捕歴は3回を数えます。
 今君たちの仲間20人が、いわれなき罪をかぶせられて獄中において闘っていることを聞きました。そもそも大学とは、君たち学生が自分たちの未来を語り、自由に意見交換し討論する場所ではないか。大学キャンパスは君たち学生に与えられた場所ではないか。そこに国家権力・警察を引き入れ蹂躙(じゅうりん)させ、学生を逮捕するなどという暴挙を断じて許すことはできない。こんな事態がまかり通ってどうして学生が将来に夢を描けるだろうか。展望を語れるだろうか。君たちは自分たちの力を信じ、自らの手に大学を取り戻さなくてはならない。
 このような逮捕事件は、日本の方向性を左右する弾圧事件である。これを許せば暗黒の時代に再び引っ張られていくだろう。
 私は63年前、あの第2次世界大戦において海軍におり、南太平洋の海戦にほとんど参加しました。悪運強く今もこうして生き残っておりますが、そこで戦争の悲惨さを嫌というほど体験してきました。戦争を二度と繰り返してはならない。しかし今の政府は、あの時代へと引き戻すために「改革」を進めている。これを粉砕して自らの手で未来を切り開こう。今自分で何ができるかを考え動かなかったら、自分たちの生きる権利も正義も守れない。
 3日間にわたるこの全学連大会で、論議が重ねられ、労働者・農民との連帯を貫く素晴らしい方針が出されるであろうと私は期待しています。
 三里塚43年の歴史は、国家権力が自らつくった法律すら踏み破って人民に暴力的に襲いかかる理不尽との、命と体を張った闘いの連続であった。成田空港建設の内定が1966年6月22日、そしてわずか2週間もたたずに閣議決定が7月4日。地元の意向など無視して農民に対し土地明け渡しを迫ってきた。逆らう者には機動隊を差し向けて暴力的にたたき出す。これがいったい民主主義の国がやることか。そして今また国家権力と空港会社は、天神峰の市東孝雄さんの農地を奪おうとしている。初めてそのような話にふれた若い人たちには、にわかに信じがたいことかもしれない。だがそれがまぎれもない現実であることを知るために、ぜひとも三里塚現地を訪れ、その大地に立ち、自分で確かめてもらいたい。
 三里塚と同じ、国家暴力の理不尽が法政大学において実際に行われていることに対し、あらためて強い怒りを感じます。私からすると孫の世代の君たちだが、三里塚の43年は君たち若い世代の将来をも決める負けられない闘いとしてあった。そして成田空港の完成を今もって阻んでいます。ともに闘いましょう。ぜひ10・5三里塚集会には大挙結集してください。