2008年9月22日

日誌 2008年 9月9日〜16日 イラク空自、年内撤収へ

週刊『前進』06頁(2360号4面3)(2008/09/22)

日誌 2008年 9月9日〜16日
 米国防長官「派兵しない国は経費負担を」/イラク空自、年内撤収へ

●米「対テロ」経費、総額8580億㌦に 米議会予算局は、01年9・11以降、イラク戦争を含む「テロとの戦い」の経費として議会が承認した支出が総額8580億㌦(約92兆円)に達したとする報告書を発表した。(9日)
●在日米軍が中東用新装甲車で訓練 在沖米海兵隊報道部は、中東での「テロとの戦い」に備え、「対地雷奇襲攻撃防護型装甲(MRAP)車」を使って沖縄県内各基地や岩国基地(山口県)、キャンプ富士(静岡県)で訓練すると説明した。在沖米海兵隊は5月から即席爆発装置(IED)に対応するMRAP車を導入している。同報道部によると、在日海兵隊基地は35台を配備予定。(9日)
●「派兵していない国は経費負担を」 
ゲーツ米国防長官は下院軍事委員会の公聴会で、アフガニスタンで同国軍を増強するために年間数十億㌦台の支出が必要とされることを指摘し、「同盟国でアフガンに派兵していない国は、アフガン軍増強の経費を負担することによって貢献できるはずだ」と期待感を表明した。日本や、昨年いっぱいで撤退した韓国などを想定しての発言とみられる。(10日)
●嘉手納・普天間航空騒音軽減を要請 沖縄県の文化環境部長らが外務省沖縄事務所や在沖米国総領事館を訪れ、米軍嘉手納基地や普天間飛行場周辺の航空機の騒音軽減を要請した。沖縄県の07年度調査では、うるささ指数は嘉手納基地周辺の15測定地点のうち9地点、普天間飛行場周辺は9地点のうち3地点で環境基準を超えた。騒音発生回数は普天間周辺の9地点すべてで前年度より増加している。(10日)
●イラク空自、年内撤収へ 日本政府は、イラクで空輸支援活動をしている航空自衛隊を年内に撤収させる方針を明らかにした。多国籍軍派遣の根拠としていた国連安保理決議が年内で期限が切れることに加え、米国がイラク駐留米軍の削減方針を打ち出したことを受けて判断した。04年から本格化した自衛隊のイラクでの軍事活動は、06年に陸自が撤収しており、空自の撤収で全面的に終えることになる。(11日)
●空自機パンク、滑走路閉鎖 航空自衛隊那覇基地所属のF4ファントム戦闘機が訓練飛行を終え那覇空港に着陸した際、左主脚のタイヤがパンクした。同機は自走して滑走路を出た後、誘導路上で立ち往生した。けが人はいなかったが、滑走路が約1時間閉鎖され、約95便、約1万5240人に影響が出た。(11日)
●沖縄知事、訪米でも辺野古移設持ち出さず 沖縄県の仲井真知事は定例記者会見で、年明けに予定している訪米について、「(普天間飛行場の辺野古移設は)私が直接、米国の当事者とやるべき性格のものか疑義を持っている。米国に行っても、よほど質問でもなければあえて持ち出す必要はない」と述べ、日本政府との国内問題であるとの考えをあらためて示した。(12日)
●在沖米海兵隊イラク派兵8000人 03年3月に開戦したイラク戦争で、沖縄を拠点とする米海兵隊の第三海兵遠征軍(ⅢMEF)が、これまでに約8000人をイラクに派遣していたことが分かった。現在は約2000人が「イラクの自由作戦」に加わっている。また在沖海兵隊員のイラクでの戦死者は、今年8月までで19人に上る。在沖米海兵隊は04年2月、普天間の軽攻撃中隊や大型輸送ヘリ中隊を含む約3000人を初めてイラクに派遣した。同報道部によると、第一海兵航空団以外に、キャンプ・シュワブなどに歩兵部隊を持つ第三海兵師団やキャンプ・キンザーを拠点にする第三海兵役務支援群などの部隊をイラクに展開してきた。(16日)