2008年9月22日

大阪 橋下の足元で青年が反乱 組合ユース部選挙で大躍進

週刊『前進』06頁(2360号4面2)(2008/09/22)

大阪の自治体 橋下の足元で青年が反乱
 組合ユース部選挙で大躍進

 「やった!」「信じられない!」——たった一人からはじめたユース部三役選挙戦で、「査定給絶対反対で闘おう!」と掲げた僕らは、1カ月の短期決戦の末に、3千人の組合員の中から800近くの票をかちとった。マスコミの公務員バッシングの大重圧の中でも、やっぱり自治体の青年は「やってられるか!」「なんで組合は闘わないのか!」と怒っていることがはっきりと示された。アメリカ・韓国のゼネストを超える闘いが絶対にできる! 橋下なんか打倒できる!

 第1章 「査定給絶対反対」を掲げて

 僕が所属している組合は、自治労の中でも圧倒的な組織率・組織力を持ち、特に反戦集会への動員力を誇ってきた。しかし、この数年で豹変(ひょうへん)した。公務員バッシングに一言も反論しなくなり、ついには「査定給は必要」というところまで行き着いた。公務員200万人首切りの時代を前に、執行部の裏切りは絶対認められない!
 僕は、執行部に反論するだけのあり方を超え、「自分が責任を取るんだ」と立候補した。それに対して「立候補不受理」という信じられない弾圧をかけられた。「絶対に許せない」「こんな組合変えたい」と真正面から訴えた。「一緒にやる」という仲間が次々と出てきて、20人が抗議ビラに名前を公表し、立会演説会では一緒に壇上に上がって実力で抗議した。組合役員をやってきた仲間も、これまでの体制内労働運動との激突を一緒に決意して闘った。
 その決意と団結の力は執行部をグラグラにし、ついに選挙やりなおしをかちとった! 僕らは「この団結を絶対に守る!」と確信していた。だから、自然に「絶対に勝ちに行く」「主流派になる」という決意が生まれた。1人だった候補者は3人になり、大きな衝撃を生み出した。
 しかし、弾圧はますます吹き荒れた。職場にビラを配るだけで、あらゆるところで組合役員との激突になった。ビラまきに対して「庁舎管理規則違反」「選挙違反」、いろいろ理由をつけて回収してくる。あるいは組合が当局に通報する。組合役員の友だちが敵として登場することも多々あった。それでも「何のための組合なのか!」「労働者が団結することに規則なんかあるか」「それでもまくんだ」と労働者・来庁者の目の前でみんなでやり返して、計1万枚近いビラを30カ所近くの職場に入ってまききった。地区の仲間もさらに追撃のビラをまいた。
 弾圧は職場でも一人ひとりに対してかけられた。「洗脳されてるんじゃないのか?」「職場を分断する気か?」と支部から説得される、所属から呼び出される……。それに対し、一人が動揺したら全員で駆けつけて夜中でも話し合った。「この弾圧の向こうに自治労本部がいて、橋下がいて、福田がいる。やつらのもくろみをグラグラにする決起だからこそ、簡単にはいかない。でも現場は味方だ。弾圧で身動きがとれなくなっても、気持ちは一つだということを忘れないでほしい」
 労働学校や青年集会もまたそういう場になり、団結をどんどん太く固くしていった。行動できなくなった仲間が出ても、もう一人がその重圧を引き受けて決起した。僕らの団結は、ものすごい重圧の中で一人も脱落させなかった。そして、団結の力でかちとった激突を辞さない闘いが現場に響きわたった。弾圧をのりこえて立ちきったからこそ、800人近い青年を獲得した。

 第2章 体制内執行部と激突し団結

 革命情勢は目の前の職場にある。怒りは充満している。問題はこれにどう火をつけるかだ。
 はっきりさせないといけないのは、「闘っても勝てない」「労働者は支配されないと働かない。会社あっての労働者」などと絶望ばかり組織して、この怒りの火を消して回っているのが体制内労働運動だということ。だから、僕らの闘いはまず職場のすぐ近くにいる体制内との激突になる。いったんはめちゃくちゃ浮くかもしれない。だけど、その激突の中で本当に感動的な団結が生まれる。「こいつらについていくと決めた」「この団結の中に生きたい」と現場は決起を始める。
 そして、決起した労働者はどんどん変わっていく。普段おとなしいやつが一緒に演壇に上がった。「警察を呼ぶぞ」と言われながらビラまきをやりきった。出会ってすぐにマル青労同に加盟した仲間もいる。この仲間の力を信じて、失敗を恐れずに真っ向から「絶対反対」を掲げてやってみることが大事だった。
 最後に言いたいのは、こんな闘いを一人でできるわけがないということ。職場の枠を越えて仲間と職場闘争委員会を作った。闘いの出発点は、まず「絶対にこんな社会を変えるんだ」という党員の怒りと執念。さらに「絶対にお前の手を離さない」という党の団結だ。それがまず一人の決起を生み出し、そこから生まれてくる団結を絶対に崩さない力になった。
 だから、本当に団結した党があれば誰でもできる闘いなんだ! 党の団結にかけきって、激突を辞さずに職場で主流派として登場する挑戦を開始しよう! 自治体丸ごと民営化絶対反対の路線を貫こう! その先に11月集会1万人結集—ゼネストの道がある!
(投稿/自治体青年労働者・青野暁人)