国労5・27臨大闘争弾圧裁判 小泉被告が戦闘宣言
国労5・27臨大闘争弾圧裁判
“動労千葉派への攻撃と闘う”
小泉被告が戦闘宣言
9月12日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第94回公判が東京地裁刑事第10部で開かれ、小泉伸被告への被告人質問が行われた。4者・4団体による国鉄闘争解体策動との鋭い対決点をなすこの裁判は、ますます白熱した攻防過程に入っている。
冒頭、富田益行被告団長が意見を述べ、7被告によって解任された一瀬敬一郎弁護士らに「特別傍聴」を認めている植村稔裁判長を弾劾した。
小泉被告の被告人質問では、国鉄分割・民営化と闘いぬいてきた彼の人生が浮き彫りになった。
小泉さんは鉄道が好きで国鉄に入り、森ノ宮電車区で運転士として勤務に励んできた。だが、分割・民営化を前にした1986年9月、国鉄当局は小泉さんに「電気機関車機関士への転換教育を受けろ。電気機関車の試験に合格しなければJRに採用されない」と通告してきた。小泉さんは、電車とはまったく構造の違う電気機関車の運転を必死にマスターし、87年1月に運転免許を取得した。ところが、その直後に人材活用センターに送られたという。
この頃、修善寺大会で敗れた国労旧主流派は、鉄産労を結成して国労を分裂させた。小泉さんが所属する森ノ宮電車区分会でも、分会執行部の策動で多数の組合員が国労を脱退した。国労にとどまった組合員は87年2月に分会再建大会を開き、橘日出夫被告を分会委員長に、東元(あずまはじめ)被告を執行委員に選出した。小泉さんは再建大会の議長を務めた。
JR発足後、小泉さんは電気機関車運転のための乗務訓練を受けたが、指導に当たった旧動労組合員は、小泉さんに対し意図的にミスを誘うような「指導」を繰り返した。その結果、小泉さんは「一人乗務不適格」とされ、吹田機関区関連事業室で草むしりなどの仕事を強いられた。
どうしてこうした攻撃がかけられたのかという質問に、小泉さんは「順法闘争で僕が一番電車を遅らせた。また、職場で動労千葉を支持すると公言していたからだ」と誇りに満ちて答えた。
闘争団の物販闘争も先頭に立って闘ってきた小泉さんにとって、闘争団を統制処分にかけるための5・27臨大は絶対に許せないものだったのだ。
弁護団の質問に答えて、小泉さんは「検察官・裁判官の質問には黙秘する」と表明した。
検察側は「5・27臨大当日、事件現場に行ったか」と聞いてきた。すかさず弁護団が「被告人は黙秘すると明言している。不当な尋問は許されない」と弾劾した。小泉さんは検察官の質問に黙秘を貫き、敵権力を圧倒しきった。
次回公判は東被告への被告人質問が行われる。公判傍聴に結集しよう。
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国労5・27臨大闘争弾圧公判日程
9月26日(金)/10月10日(金)/11月7日(金)
*いずれも午後1時15分から、東京地裁