2008年9月15日

ロス労組連が根津さん支持 80万人の組合

週刊『前進』06頁(2359号4面2)(2008/09/15)

ロス労組連が根津さん支持
 80万人の組合 11月国際連帯へ感動的闘い

 第1章 都教委・日教組に手紙を送付

 「AFL−CIO傘下のロサンゼルス郡労組連盟は、日本の学校で平和と正義のために闘う根津公子さん、河原井純子さん並びに410名の教師たちを支持します」
 このような手紙が8月11日、マリア・エレナ・ドゥラーソ事務総長名で東京都教育長・教育委委員長、さらに日教組委員長・森越に送付された。
 ロサンゼルス郡労組連盟は、ロサンゼルス市一帯のほぼすべての労働組合(350組合)が加盟し、組合員総数は80万人を超える。AFL−CIO(米労働総同盟産業別組合会議)の機関だが、05年にAFL−CIOが分裂し、CTW(勝利のための変革連合)が作られた後も、CTW系組合も加盟し続けている。
 06年5月1日、ロサンゼルスでは「新移民法反対」を掲げた80万人の空前のデモと大規模なストライキが行われた。全米で200万人のデモ、1000万人のボイコット決起が行われたが、ロサンゼルスが最大だった。
 この移民労働者の巨大な闘いを組織した全米各地の諸勢力の中でも、ロサンゼルス郡労組連盟とドゥラーソ事務総長の出身母体のホテル従業員組合の果たした役割は大きいと言われている。
 このような労働組合連合が、不起立闘争支持を決定したのだ。

 第2章 ロス統一教組と11月派の団結

 これは、昨年の11・4労働者集会にロサンゼルスから参加したCAMS(校内の軍国主義に反対する連合)のアーリーン・イノウエさん(今夏の広島・長崎反戦闘争にも訪日)、グレゴリー・ソティアさんたちの尽力によって実現された。
 11月集会から帰国直後、CAMSはホームページトップに11・4集会と11・3教育労働者交流集会、そして根津公子さん、河原井純子さんの闘いを掲載した。そして、UTLA(ロサンゼルス統一教組、4万8千人)の指導部と組合員に訪日報告をし、不起立支持を組織した。UTLAのダフィー委員長は昨年12月7日、日教組、東京教組、多摩教組、都障労組に、根津さんと不起立闘争を支持する手紙を送った。
 UTLAは、ロサンゼルス郡労組連盟の最有力加盟労組であり、全米第2の地域教組だ。UTLAの働きかけで、CFT(カリフォルニア州教員連盟)の大会でも「日の丸・君が代」不起立支持・処分反対の決議がかちとられている。
 CAMSとUTLAが、このように11月集会派と固く団結して闘っているのは、UTLA自身が05年に戦闘的潮流による旧執行部の打倒=組合再生を経験しているからだ。今年は6月6日に、シュワルツェネッガー州知事の新自由主義攻撃——社会保障、教育予算削減に反対して4万人のストライキを闘った。

 第3章 裏切りを深める体制内派に痛打

 新自由主義攻撃に日々直面している日教組の組合員は切実に闘いを求めている。だが日教組本部は不起立を組織しないどころか、根津さんを解雇させない闘いにさえ敵対している。
 また、国鉄1047名解雇撤回闘争を解体する「4者・4団体」路線を推進する勢力は、「日の丸・君が代」不起立闘争に対しても同じ路線を押し付けようとしている。彼らは不起立闘争の継続・拡大にも、日教組の裏切り指導部の打倒にも反対している。
 そこにあるのは「闘いの拡大は不可能」「闘っても勝てない」という思想だ。彼らは、不起立闘争が、戦場に志願する青年を作り出せていない日本帝国主義の弱点を突いた戦略的闘いであり、処分が敵の弱さの現れであること、そして不起立が職場の団結を作ることを否定している。
 だが、ロサンゼルス郡労組連盟の不起立支持は、原則的な不起立闘争が太平洋も越えて団結を作れることを証明した。
 11・2労働者集会にはロサンゼルスから昨年を大きく上回る派遣団が参加する。1万人結集で労働者の国際的団結をさらに強化しよう。