2008年9月15日

国鉄闘争解体する4者・4団体 民営化推進の「10・24集会」許すな 革共同国鉄委員会

週刊『前進』06頁(2359号2面1)(2008/09/15)

国鉄闘争解体する4者・4団体
 民営化推進の「10・24集会」許すな
 11月労働者集会の大爆発こそ国鉄1047名闘争勝利の道
 革共同国鉄委員会

 国鉄1047名闘争の絶対勝利の路線か全面敗北の路線か。民営化絶対反対か賛成か。第2次国鉄決戦か国鉄闘争の最後的解体か。日本労働運動は国鉄闘争の路線をめぐって大激突を開始した。国鉄闘争の幕引きを図り、民営化推進へと労働者階級の総屈服を組織する4者・4団体の「10・24集会」を粉砕し、11月1万人結集を実現しよう。そのことこそが最末期帝国主義の新自由主義攻撃を打ち破って勝利する唯一の道だ。

 第1章 解雇撤回放棄した原告団一部指導部

 解雇撤回を投げ捨てた4者・4団体は国労内外のすべての体制内労働運動指導部を糾合して、民営化賛成に転落し、国鉄闘争の解体に突き進もうとしている。とりわけ、鉄建公団訴訟・鉄道運輸機構裁判訴訟原告団の一部指導部は4者・4団体の先頭に立ち、「当事者」の名をもって国鉄闘争の終結を図り、闘争団員、組合員、そして支援全体に民営化攻撃に対する総屈服を強制しようとしている。
 彼らこそ国労本部以上に悪質な役割を演じていることは今や明らかだ。

 第1節 JRに屈服し民営化に賛成

 7月の国労全国大会で解雇撤回を投げ捨てた原告団の一部指導部は、「雇用要求は多岐多様」「(闘争団の)事業体をどう発展させるのかであり、事業体どうしの連携やネットワーク化、JRからの支援策も解決要求事項であり、JR関連会社の下請けや仕事の発注、駅舎内テナントでの活用などを求めていくことになる」と発言した。解雇撤回を投げ捨てて民営化に協力するからJRに援助してほしいと言うのだ。分割・民営化攻撃に屈せず闘いぬいている1047名の階級的誇りをこれほどまでにおとしめる屈辱的な発言があるだろうか。首を切った張本人であり仲間を自殺に追いやったJRに資金援助を請うために国鉄労働者は21年間、闘いぬいてきたのではない! JRの奴隷頭にまで彼らは転落したのだ。これほどの侮辱を黙って聞いていられるか!
 福田政権の崩壊は、4者・4団体路線に根底的な破産を突き出した。世界金融大恐慌が本格化し、全世界で労働者階級が新自由主義の攻撃に対する一大反乱に立ち上がる中で、福田は労働者の決起におびえて政権を投げ出したのだ。労働者階級はこの情勢の中で、国鉄分割・民営化以来の民営化攻撃に対する一大反撃をたたきつけようと熱意をわきたたせている。
 ところが、こうした労働者階級の闘いに背を向け、なんら展望のない「政治解決=和解」路線に一層激しくのめり込んでいるのが4者・4団体だ。彼らは、路線的な破産に直面しつつも、「当事者が決めたことだ」の一点張りで一切の裏切りを居直り、10・24集会を国鉄闘争からの総撤退集会としようとしている。
 当事者が決めたことだと? 現場の国労闘争団・組合員や支援者に秘密にしたまま「民主党白紙委任」という無条件降伏を進めておいて何を言うのか! まして当事者そのものである動労千葉は、解雇撤回を投げ捨てた4者・4団体路線を一度たりとも認めたことはない。国労闘争団の中からも、解雇撤回をあくまで貫くという不屈の決意を打ち固めた勢力が現れているではないか。
 4者・4団体路線が1047名にもたらすものはもはや明白だ。4者・4団体は、「雇用・年金の要求には対応できない」「鉄道運輸機構が対応できるのは解決金だけ」とうそぶく鉄道運輸機構の言い分に屈し、涙金で1047名闘争を終結させる和解交渉にのめり込んでいるのである。
 かつて4党合意に反対したすべての体制内政党指導部は、4者・4団体路線のもとに国鉄闘争の終結にむけ一斉に動き始めたが、とりわけ新社会党はその先兵役を担っている。

 第2節 国鉄闘争解体策す新社会党

 新社会党は、4者・4団体の国鉄闘争終結策動を正当化するために、「国鉄闘争は分割・民営化に敗北した」「国鉄闘争は賞味期限切れ。早く手をうつべき」「国労再生は不可能」などと、ありとあらゆる場で敗北主義のイデオロギーをまき散らしてきた。
 存亡の危機に直面した国家権力・総資本の全体重をかけた分割・民営化攻撃に対して、これに屈せず立ち上がった1047名の決定的位置を彼らは見ることができない。10万人首切りの恫喝で現場の団結を分断破壊しようとした攻撃に対し、1047名もの労働者が仲間を裏切らず団結を守りぬき、現在も闘いぬいている。
 そのことが、最末期帝国主義の新自由主義政策=大民営化と立ち向かおうとしている日本の労働者階級をいかに鼓舞激励し、階級的反撃の結集軸となっていることか。しかし、体制内政党である彼らは、労働者階級の革命性を信頼できず、その位置を低め、資本の奴隷となる思想を振りまいているのだ。
 国鉄闘争を裏切った党は誰なのか? 日本の労働者階級は国鉄闘争を裏切った党に階級的裏切り者の刻印を押し、労働者階級の名において徹底的に辱めなければならない。

 第3節 政治解決路線は総破産した

 以上のように、4者・4団体の路線の中にあるものは、国労本部委員長・高橋が明確に宣言したように「いざ、撤退へ!」これがすべてなのだ。政治和解路線の枠内にいた体制内労働運動指導部間の「対立」は一切なくなった。
 4者・4団体路線とは、分割・民営化体制=JR資本に屈服を表明し、闘争団を切り捨てるため、ひたすら労使関係の正常化=労使協調を目指してきた政治和解路線が行き着いた姿なのだ。それは、民営化攻撃に対し「労働者は権力と闘っても勝てない」という体制内労働運動指導部の総破産であり、逆に、1047名解雇撤回闘争は動労千葉のようにJR資本と徹底的に闘いぬく中にこそ唯一の勝利の道があることを示しているのだ。

 第2章 JRと徹底対決し解雇撤回の展望を

 動労千葉のように職場反合闘争でJRを攻め続けることこそ、1047名解雇撤回闘争勝利の道だ。1047名闘争は分割・民営化絶対反対闘争であり、分割・民営化攻撃は国鉄労働運動の再生が二度とできないほどに根絶する攻撃である。そこに、JR資本と労働者の妥協の余地はない。

 第1節 職場支配権に挑戦しよう!

 動労千葉はJRとの職場支配権をかけたJR資本に対する闘いを貫き、97年には、分割・民営化反対のストライキで公労法解雇された28人の仲間の解雇撤回をかちとった。すべての労働者が民営化に協力し、ストライキは一切なくなるはずだったJR職場において、千葉支社管内ではストライキが意気軒高と打ちぬかれ、職場支配権をかけた反合闘争が闘いぬかれている。そして、ついに平成採の青年労働者の合流が始まった。
 分割・民営化をめぐる勝利者はいったい誰なのか? 一目瞭然(りょうぜん)ではないだろうか。この地平の上に立って、07年に動労千葉は「分割・民営化に対する勝利宣言」を発し、いよいよ平成採青年労働者の組織拡大を軸にJR体制を打倒する第2次国鉄決戦を宣言した。
 国労の中に分割・民営化絶対反対の職場反合闘争を闘う動労千葉派をつくること、そして、国労5・27臨時大会闘争弾圧7被告とともに国労本部を打倒する潮流をつくること、これこそが国労の中で1047名解雇撤回闘争を貫く唯一の方針だ。すでに、国労5・27臨時大会闘争弾圧7被告の仲間は、4者・4団体路線のもとへの屈服を迫った旧弁護団全員の解任をかちとり、国労の中にJRと徹底的に闘い、国労本部を打倒する絶対反対派として闘いぬく戦闘宣言を発した。
 この事態は直ちに転向集団・塩川一派や与田−平田派らの密集せる反動を生み出した。この中に、5・27臨大闘争弾圧7被告の存在が、いかに国労本部ののど元に突き刺さった鋭いトゲであるかが示されている。組合員を権力に売り渡した国労本部の姿と、それに追随して恥じない原告団・共闘会議一部指導部を中心とした4者・4団体の階級的正体は今や明らかだ。この事実から4者・4団体はけっして逃れることができない。

 第3章 原則貫く動労千葉への憎しみと排除

 動労千葉と5・27臨大闘争弾圧7被告に対する階級的憎悪。これこそが4者・4団体を突き動かしているもうひとつの反動的原動力だ。
 そもそも4者・4団体に1047名闘争を語る資格はない。4者・4団体こそ、動労千葉争議団・国労闘争団・全動労争議団が解雇撤回の一点で一致した「1047連絡会」を破壊した張本人だからだ。
 「1047連絡会」のもとで、JRと闘いぬく動労千葉と解雇撤回の統一行動をとることは階級闘争的には何を意味するのか? 原告団一部指導部ら4党合意に反対したすべての体制内指導部は、国労本部の政治和解路線と動労千葉の階級的労働運動路線との路線選択をあいまいさなく突きつけられた。だから、日共は「1047連絡会」の結成直後から直ちに破壊策動に入った。原告団・共闘会議の一部指導部は、民主党とのパイプ形成をも契機としながら、動労千葉の排除を決断し、「1047連絡会」を破壊して4者・4団体の結成に突き進んでいったのだ。
 4者・4団体路線は、民営化攻撃と動労千葉の階級的労働運動路線との双方から、全面的破産を突きつけられた政治解決路線の最後の姿だ。これを打ち破った時、国鉄1047名解雇撤回闘争は動労千葉労働運動を軸に新たな発展をかちとることができる。

 第1節 新自由主義への綱領的屈服

 以上のように、4者・4団体路線とは、最末期帝国主義の新自由主義・大民営化攻撃に対し綱領的に屈服し、民営化推進に回り、動労千葉労働運動を否定するための転向運動だ。
 原告団・共闘会議の一部指導部は、動労千葉を排除するために自ら進んで解雇撤回の旗を降ろしたのだ。彼らは「国鉄闘争は永久闘争ではない」「国鉄闘争は階級闘争ではない」と言い、JR資本との闘いから逃亡し、1047名解雇撤回闘争を革命運動から切断することで資本にわずかばかりの金銭で手を打とうとしているのだ。さらに、彼らは国労5・27臨大闘争弾圧7被告の闘いの協力要請に対し、「話し合い拒否」を正式に決定し、国家権力の軍門に下る立場を鮮明にした。
 今や4者・4団体は、「高裁判決が出たら勝てない」「国鉄闘争は勝てない、判決が出る前に手を打つしかない」という敗北主義を最大の結集軸にしている。公務員200万人首切りを水路にした大民営化攻撃を前に「闘っても勝てない」「民営化に協力するしかない」という絶望を組織しようとしているのが10・24集会だ。
 民営化攻撃をストライキで革命的に突き破った動労千葉の階級的労働運動は、新自由主義と対決する労働者階級が切実に求めるものとなることは間違いない。大幅賃上げゼネスト! 1047名闘争勝利! これこそ階級自身が求めているものだ。10・24集会を粉砕し、11・2日比谷1万人結集に突き進もう! 1047名の解雇撤回を掲げる11・2集会こそが、国鉄闘争の勝利を切り開く。闘う国鉄労働者は革共同に結集しよう!