2008年9月 8日

8・31防災訓練を弾劾 反戦共同が有楽町情宣

週刊『前進』06頁(2358号6面5)(2008/09/08)

8・31防災訓練を弾劾
 反戦共同が有楽町情宣
 “職場の団結で戦争協力拒否を”

 東京都は中央区、江東区と合同で8月31日、総合防災訓練を強行した。銀座、晴海、木場、葛西臨海公園などを主会場に約1万5500人を動員した。戦争動員訓練そのものだ。反戦共同行動委員会は早朝から有楽町駅頭でビラまき・街宣を行い、「『防災』の名目で行われる戦争動員訓練反対!」「職場の団結を固め、戦争協力拒否の闘いを!」と訴えた。

 第1章 自衛隊・米軍がより前面に

 この日の訓練は、例年にも増して自衛隊・米軍が前面に出た露骨な“軍事演習”となった。
 都知事・石原慎太郎は今年の訓練テーマとして「連携」と「即応力」を打ち出した。自衛隊は陸海空合わせて約550人、車両68両、航空機8機を動員。陸自は、練馬駐屯地(練馬区)から都営大江戸線や船艇などさまざまなルートで都内に展開したり、羽田空港と米軍横田基地を使って自衛隊機で部隊を搬送する訓練などを行った。
 在日米軍部隊も3年連続で約700人が参加。葛西臨海公園(江戸川区)に集合した帰宅困難者役の都職員ら97人を揚陸艇(LCAC)に乗せ、沖合に停泊させた米海軍強襲揚陸艦「エセックス」(40、650㌧)に搬送する訓練を行った。
 銀座会場では一時交通が遮断され、陸自の装甲車が出動。迷彩服姿の自衛官とともに東京都や中央区の労働者、JR、東京メトロ、NTT東日本などの指定公共機関の労働者、地元自治会が動員され、街全体が戦時下さながらの光景となった。
 首都圏では埼玉県、さいたま市、横浜市、川崎市も31日に防災訓練を実施。神奈川県と千葉市などは9月1日に実施した。兵庫県姫路市では31日、有事を想定した国民保護訓練が行われた。
 臨時国会では、来年1月で期限が切れる対テロ新特措法(給油新法)の延長が狙われ、「派兵恒久法」制定も準備されている。職場の団結を土台に海上自衛隊のインド洋からの即時撤兵、給油新法の延長阻止、戦争協力拒否の闘いを強めよう。