2008年8月25日

星野同志は無実だ 特別抗告棄却に大反撃を

週刊『前進』06頁(2356号6面1)(2008/08/25)

星野同志は無実だ
 特別抗告棄却に大反撃を
 労働者の決起が勝利の力

 7月14日、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は、星野文昭同志と再審弁護団が申し立てていた特別抗告を棄却した。われわれは、最高裁の棄却決定を満身の怒りで徹底弾劾する。
 本年8月6日で星野同志の獄中闘争は34年目に入った。かくも長期にわたって星野同志を監獄に幽閉し続け、なおも解放を拒絶する国家権力の悪逆を断じて許すことができない。
 08年前半、帝国主義の危機を根底から揺さぶる闘いとして、5・28−29法大決戦から、6・29サミット粉砕・渋谷デモを打ち抜いた。青年労働者と学生を先頭に全党の同志が、階級的団結を力に、処分も逮捕も恐れぬ渾身(こんしん)の決起をかちとり、階級的労働運動路線とプロレタリア世界革命への巨大な地平を切り開いた。
 星野同志への再審棄却決定は、この闘いに恐怖する国家権力の反動攻撃そのものである。

 第1章 階級的労働運動路線の前進恐れた最高裁

 1996年の再審請求以来、星野同志と再審弁護団は、国家権力のデッチあげを全面的に暴露し、星野同志の階級的正義と無実を掲げて不屈に闘い続けてきた。母・美智恵さんの無念の死をのりこえて、暁子さんを先頭に、星野同志の家族が一体となって闘ってきた。全国の「救う会」は、熱烈に星野奪還闘争を繰り広げた。10万筆を超える再審要求署名を裁判所に提出した。青年労働者と学生が職場闘争や法大決戦を、「団結」を求めて非妥協に闘う中から、「星野同志に続け」「星野同志を奪還するぞ」と鮮烈に声を上げ、階級的労働運動路線の白熱的実践を開始した。
 最高裁の特別抗告棄却決定は、こうした闘いに追い詰められて強引に下されたむき出しの国家暴力だ。
 星野同志は「まったく事実、真実を見ない決定です。許されません。真実はわれわれの側にあります。われわれが目指すものの大きさを権力が圧殺しようとするのは無理です。われわれの目指すものの『大きさ』と『正しさ』、その二つで再審実現を目指してたたかいます。勝てる力が、われわれにはあります」と、不屈に屹立(きつりつ)して棄却決定を迎え撃ち、勝利の展望を指し示している。
 そのとおりだ。国家権力がいかなる凶悪な弾圧を加えようと、それを跳ね返してプロレタリア革命にむかう力が労働者階級にはある。労働者階級をトコトン信頼し、断固としてこの道を進み、星野同志を必ずや奪還しよう。
 7月16日、「免訴」を求めて闘う奥深山幸男さんに対し、まったく不当な鑑定書が提出された。星野再審、奥深山免訴を一体でかちとろう。

 第1節 71年沖縄闘争

 星野同志は、1971年、侵略戦争の出撃基地である米軍基地の撤去を求め、ペテン的な沖縄返還を阻止するために、全身全霊をかけて闘った。沖縄と本土の分断を打破するために、本土の労働者階級の先頭で沖縄闘争を切り開いた。集会・デモ禁止を打ち破って、機動隊が厳戒態勢を敷く渋谷の街を疾駆した。
 この闘いが、70年代の労働者階級の澎湃(ほうはい)たる決起からプロレタリア革命へと発展することに恐怖した日帝・国家権力は、星野同志に対して殺人罪をデッチあげ、無期懲役という凶悪な攻撃を加えた。
 しかし、星野同志は国家権力と34年もの非妥協・不屈の闘いを貫き、根底で無期攻撃を打ち破っている。
 これは、動労千葉が20年に及ぶ国鉄分割・民営化絶対反対の闘いをとおして分割・民営化攻撃に勝利し、第2次国鉄決戦に踏み出している闘いと一体である。
 さらには、今日、帝国主義の最末期の危機の中で、青年労働者や学生が革命を希求して新自由主義に怒りをたたきつけ、08年前半の闘いで、50人の不当逮捕、20人の不当起訴をはねのけ、11月労働者集会の1万人結集へと前進している闘いと一体である。
 星野同志の闘いは、革共同が国家権力と絶対非妥協であること、その不屈性、勝利性、階級性を指し示している。
 最高裁の特別抗告棄却決定への怒りを猛然とたたきつけ、階級的労働運動の大前進と星野奪還闘争の大高揚へと転化させ、力強く進もう。

 第2章 「殺人罪」デッチあげ無期攻撃を打ち破れ

 1983年7月、東京高裁第11刑事部(草場良八裁判長)は、懲役20年の一審判決を破棄し、星野文昭同志に無期懲役を言い渡した。これが87年7月の最高裁の上告棄却で確定判決となった。
 71年11月14日、沖縄返還協定批准阻止・渋谷暴動闘争は、全国の労働者・学生の渾身の決起で大爆発した。この闘いに「革命の現実性」を見た日帝・国家権力は、二度と革命的決起を許さないという権力意思の発動として、星野同志に無期攻撃を加えたのだ。
 機動隊員・中村恒雄巡査せん滅に関して、判決は「群馬軍団の犯行」というストーリーをねつ造した上で、星野同志が鉄パイプで中村巡査を殴打し、火炎瓶を投げるよう指示したというデッチあげを行った。
 真実は、星野同志は殴打現場から10㍍以上離れた十字路にいて、デモ隊全体のリーダーとして、NHK方面に現れた別の機動隊の動きに全神経を集中していた。中村巡査せん滅には一切関与していない。星野同志は無実なのだ。
 物的証拠はひとつもない。確定判決は、闘争参加者6人の「供述」を唯一の証拠としている。この6人のうち3人は少年であった。権力は密室の取調室で「殺人罪」の恫喝を加え、連日10時間以上の脅迫的取り調べを行った。黙秘している少年の父親を取り調べ室に招き入れ、父親に少年を殴らせることまでした。こうして、6人の虚偽「供述」をねつ造し、星野同志を「実行犯」に仕立て上げたのである。
 このように、星野同志への無期判決は、脆弱(ぜいじゃく)で強引なデッチあげによるものだった。

 第1節 「供述」は虚偽

 再審闘争では、デッチあげの中心に据わっているK「供述」の虚偽を暴いてきた。特に、K「供述」は、星野同志が殴打したと言いながら、その殴打者の服装の色は「きつね色」としている。
 星野同志は、「薄青色」のブレザーとグレーのズボンであった。これまでの裁判の判決では一貫してこの矛盾に言及できないできたが、今回の最高裁決定は「当日の申立人(星野同志)の服装が薄青色であった可能性が高く、この点に関するK供述には誤りがあったと認められる」と言わざるを得なかった。
 しかし最高裁は、そうであっても「後ろ姿」と「声」で、星野同志の特定は十分にできているのだと強弁し、あくまでデッチあげを維持する国家の意思を貫いている。Kは星野同志と闘争現場で初めて会ったのだ。後ろ姿や声で人物を特定できるわけがない。
 こんなずさんな人物特定で、なおかつ星野同志を無期の獄に閉じ込めておくというのだ。
 星野奪還闘争は、あらためて国家権力との非和解の闘いであることがはっきりした。階級的力関係が一切だ。階級的正義と真実を武器に不屈に闘おう。

 第3章 労働者の怒りと結合し星野同志奪還を!

 再審請求を棄却した日帝・最高裁へ怒りを爆発させ、なんとしても星野同志を奪還しよう。
 第一に、われわれは第2次再審請求に断固として決起する。プロレタリア革命への恐怖ゆえに、デッチあげで無期の獄中に星野同志を閉じ込めることなど断じて許さない。デッチあげへの労働者階級の怒りを解き放ち、絶対に星野同志を奪還する。
 第二に、あらゆる職場、地域に「救う会」をつくり、「救う会」運動を繰り広げることである。
 獄壁を越えた星野同志との団結を形成し、「革命家・星野さんを獄から解放しろ」「無実の政治犯・星野さんを自由に」「国家権力によるデッチあげ、人権侵害を許すな」という声を、労働者階級をはじめ、あらゆる人びとから巻き起こそう。
 第三に、塩川一派打倒である。
 革命情勢の切迫に恐怖して逃亡を開始し、今や革共同と動労千葉・11月集会派に敵対することだけを目的にする存在になり果てた塩川一派は、現代のカウツキー主義だ。
 「完黙・非転向」の原則を放棄して、あろことか「ケースバイケース」と公言し、国家権力との闘いを「取引」と言う塩川一派は、正真正銘の転向集団である。国家権力と34年間、非妥協・非和解で闘う星野同志に敵対する連中だ。
 塩川一派は、ついにその本性をあらわにして、星野奪還闘争の破壊に乗り出している。塩川一派の敵対を絶対に許さず、塩川一派を打倒しよう。
 第四に、11月労働者集会への1万人結集である。階級的労働運動の白熱的実践、マル青労同とマル学同の1000人建設こそが星野奪還の道だ。
 今や帝国主義は、その生命力を失っている。労働者階級の「生きさせろ!」という怒りが満ちあふれている。階級的労働運動路線こそ、その怒りと結合し、帝国主義の危機を革命に転化することができるのだ。なんとしても1万人の怒りの結集をかちとろう。
 われわれは、星野同志を先頭に、11月1万人結集の先頭に立つ。ともに闘おう。