2008年8月18日

橋下大阪府政打倒へ自治体労働者の総決起を 自治労大会に向かって訴える 革共同自治体労働者委員会

週刊『前進』06頁(2355号4面1)(2008/08/18)

橋下大阪府政打倒へ自治体労働者の総決起を
 自治労大会(8月28〜29日千葉市)に向かって訴える
 道州制=「国家」丸ごと民営化と徹底対決し11月へ進撃しよう
 革共同自治体労働者委員会

 世界金融大恐慌が現実化し、革命情勢が世界的に成熟しつつある。最末期の帝国主義=資本主義は完全に破産し、全世界で労働者階級のストライキ、暴動、闘争が激発している。資本主義はもう終わっている。新自由主義=市場原理主義は社会を際限なく破壊している。労働者は闘うことなしに生きられない。求められているのは革命だ。動労千葉が呼びかけた6・29サミット粉砕労働者集会・デモは、日本における世界革命派の存在を示した。8月広島・長崎反戦反核闘争は労働者の国際的団結と福田打倒への機運を高めた。08年後半〜09年春闘過程を「生きさせろ!」「権力をよこせ!」「生産手段をよこせ!」のゼネストへ向かう労働者階級と資本--日本経団連、日帝・福田政権との非和解的激突過程としよう。11月1万人労働者集会で日本プロレタリアートの世界革命への宣言、それへのゼネスト宣言を発しよう。闘う自治体労働者は、橋下・大阪府政打倒へ、自治体丸ごと民営化絶対反対、道州制粉砕、人事評価制度拒否を貫いて闘おう。この闘いは日帝の命脈を絶つ決定的な闘いだ。公務員労働者の闘うエネルギーを全面的に解き放ち、11月労働者集会に勇躍登場しよう! 自治労大会(8月28〜29日、千葉市)で地公3単産組織統合=自治労解散への道を進めようとしている自治労本部を打倒しよう。

 第1章 最末期帝国主義打倒--世界革命へ

 われわれの前で展開されている戦争・貧困・失業・格差・荒廃は、すべて資本主義が生み出したものだ。米サブプライムローン問題の全世界的爆発で、帝国主義(資本主義)のバブル創出による延命策は最後的に崩壊した。もはや世界金融大恐慌--ドル信認の崩壊・ドル暴落以外の道はない。そして今、労働者人民の生活を直撃するインフレが世界を覆い、リストラの嵐が吹き荒れている。最末期の帝国主義の最後の延命形態である新自由主義による耐えがたい社会の破壊、団結破壊、生活破壊に対して、全世界で労働者が反撃に立ち上がっている。
 日帝は、このような情勢下で帝国主義の「最弱の環」となっている。国と自治体は財政赤字1千兆円を抱え破綻(はたん)している。年金・医療・雇用・教育など、どの分野・領域も完全に崩壊している。「出口なき危機」に直面しているのが福田政権なのだ。しかもなお日帝・福田政権は、小泉構造改革の反革命的骨格を引き継ぎ、社会保障費削減、公務員の大量首切りを打ち出している。日本経団連の主導で、改憲と一体の道州制に向かって、〈「国家」丸ごと民営化>〈社会保障のゼロベース化>〈200万公務員首切り>を強行しようとしている。しかし、公務員バッシング、改憲と道州制以外に日帝・福田は延命策を持たない。自治体現場の職場闘争でこの攻撃を粉砕すれば日帝の命脈を絶つことができるのだ。自治体労働者は革命の決定的な主体だ。

 第1節 ストライキで団結を固めよう

 資本主義のもとでのこれほどの社会の破壊に対して、労働者は闘い、勝つ力を持っている。第一に、労働者こそ社会の生産をすべて実体的に担っている。「国家や会社があって労働者がある」のではなく、逆だ。労働者が生産して、国家も資本も成り立っているのだ。「こんな国(=社会)などつぶしてやる」「われわれ労働者が新しい社会をつくる」という革命的立場に立とう。
 労働者は、資本の側に頭を下げて、条件をもらうような存在ではない。労働者と資本とは絶対非和解であり、資本にとって代わって生産手段の主体となるべき〈革命の主体>なのだ。資本・当局の職場支配を覆して、労働者こそが職場のすべての支配権を握らなければならない。
 第二に、団結こそ労働者の最大の武器である。ほんのひとにぎりの資本家が労働者を支配することができる理由は、労働者を分断し競争させ、労働者の団結を解体しているからだ。しかし、これには絶対的な限界がある。労働者は人間であり、本質的に共同性を希求するのである。ストライキこそ労働者の団結の最大の表現である。
 ストライキの〈成果>はモノが取れることではない。労働者の自らの力への確信であり、「団結すれば勝てる」ことへの確信の深まりと拡大である。日共・全労連や連合指導部が「国民の支持を得られない」などの口実をもってストライキを圧殺するのは、労働者の怒りの爆発、団結の拡大、体制崩壊--革命に心底恐怖しているからである。
 第三に、職場に社会に怒りが充満していることである。労働者の圧倒的大多数が、この社会、今の世の中を「もう我慢できない」と感じている。職場生産点での当局との非和解的激突が瞬く間に拡大し、団結が全社会的に拡大していく情勢なのである。今、全世界の労働者がストライキに立ち上がっているではないか。公務員労働者がその先頭に立っている! 
 日本の自治体労働者はストライキやろう! インフレ下、賃金据え置きの08年度人事院勧告、現業賃金引き下げに対して大幅一律賃上げを掲げ、ストライキの秋闘としよう。

 第2章 200万人首切り阻止人事評価制度拒否

 11月労働者集会へ向かうにあたり、以下の闘いが重要だ。
 第一に、大阪府・橋下知事との闘いである。橋下を打倒することは全労働者にとって最重要の課題であり、自治体労働者委員会は総力を挙げて決起することを宣言する。橋下の「大阪府維新プログラム」は、今日の帝国主義による新自由主義、道州制=民営化攻撃の最先端をなすものである。「破産会社なら首切り・賃下げ当たり前」と叫ぶ橋下は、330億円もの賃下げを強行しようとし、これまでの経緯や枠組みを取り払って、労働者に襲いかかっている。この攻撃を許すならば、社会保険庁型、夕張市型に続く、〈橋下型>とも言うべき問答無用の労働運動解体攻撃・リストラ攻撃が、全国・全自治体へ波及することになるのだ。絶対に許すことができない。
 橋下は「維新プログラム」において、「全事務事業をゼロベースで見直す」ことを打ち出し、「府県を越える広域的行政組織の実現をめざす」「大阪府の発展的解消をめざす」としている。道州制導入だ。自治体労働者は、敵の側からのクーデターとも呼ぶべき、戦後体制--戦後国家・社会のあり方の〈右からの転覆>攻撃としてある道州制--橋下の攻撃に、〈革命>を対置して闘おう。
 府労連・府労組連両執行部は、完全に屈服し、まったく闘えないありさまだ。「大阪府を守れ」「大阪府は破産などしていない」などと言い訳している。労働者にとって、大阪府が「破産していようがいまいが」一切関係ない。大阪府の財政赤字と労働者とは一切関係ないのだ。すでに職場の怒りは爆発寸前だ。大阪府の公務員労働者は橋下打倒の闘いに必ず立ち上がる! 団結強化のために、腐りきった体制内派の反撃を満天下に暴き出し、革命派との分岐を鮮明にさせよう。人事評価制度拒否の闘いが始まっている。処分を辞さず、一人からでも闘いを始めるときだ。自治体労働者委員会はその闘いの先頭に立とう。
 第二に、重大情勢を迎えた国鉄決戦を徹底的に闘いぬくことである。国労本部を筆頭とする4者・4団体は、7月14日に高裁で出された裁判外和解提案を公然と受け入れ、国鉄1047名闘争の最終的終結=敗北へ突き進んでいる。

 第1節 労働運動の命運かかる国鉄決戦

 あらためて、国鉄1047名闘争とは何かをはっきりさせよう。国鉄分割・民営化こそ、80年代に開始された戦後労働運動の全面的解体を狙う新自由主義攻撃の中心をなす攻撃であった。しかし、分割・民営化攻撃はストライキで闘い続ける動労千葉の存在と解雇撤回を闘う国鉄1047名闘争を生み出した。日帝・資本の攻撃に対峙し闘う労働運動の一大結集軸となった。この闘いが自治労・日教組の職場の闘う力を保持してきた。当時も現在も、国鉄労働運動の帰趨(きすう)に、日本の労働運動の命運がかかっているのである。
 今日、道州制を始めとする民営化--労働運動解体攻撃を強める日帝にとって、国鉄1047名闘争の解体こそ急務なのである。これぬきに自治労--日教組解体の方向・見通しは定まらないと考えている。逆に言えば、今こそ自治体労働運動をめぐる本格的決戦の幕開けだということだ。それは200万首切り強行との全面的な激突へと発展する。
 動労千葉は、国鉄分割・民営化反対闘争の中で、団結を固め、勝ちぬき、今やJR青年労働者(平成採)の獲得=組織拡大戦へ猛然と打って出ている。動労千葉とともに国鉄1047名闘争勝利へ、猛然と進撃しよう。動労千葉のように団結強化を総括軸に闘い、社会保険庁解体、被処分者全員解雇、自治労解体の大攻撃を打ち砕こう。

 第3章 "生きさせろ!"の大幅賃上げストを

 第三に、すべてを11月労働者集会1万人結集へ集約して闘おう! 1万人大結集へ攻め上ろう!
 ひとつには、11月1万人大結集は、それ自体が巨大な力だ。動労千葉が呼びかける11月労働者集会は、全世界に闘う同志、同志的労組が存在する国際的で革命的な集会だ。ここには、全世界のプロレタリアの革命へ向けた同志的団結がみなぎっている。世界の労働者が団結すれば、戦争を止めることができる。民営化を止めることができる。そして、資本の支配する社会を根底的に覆すことができる! 一切を1万人組織化にかけきろう! そのかぎはマル青労同1000人建設の推進、2000万青年労働者の獲得にある。
 ふたつには、このすさまじい資本対労働者の攻防の時代に「生きさせろ!」の賃上げゼネストの必要性を断固としてはっきりさせ、提起する集会である。自治体における秋期賃金闘争の大高揚、ストライキをかちとり、11月労働者集会から09春闘へ向かう過程こそ、最大の決戦だ。11月1万人の力で、〈大幅一律賃上げ>〈民営化粉砕!>〈労働者に権力をよこせ!>の大ゼネストへ突き進もう! 
 みっつには、資本・当局に屈服し、その先兵となった体制内労組執行部をぶっ飛ばそう。資本・当局と労働者とは非和解だ。職場生産点における非和解的激突は、必ず分岐を生み出し、そして必ず体制内執行部との激突へと発展する。これこそが、労働運動の前進だ。〈既成の秩序・枠組み>〈既成の思想>の前に我慢することが労働運動ではない。労働者の自己解放的決起--革命的決起の前に立ちはだかる者は、なんぴとといえども粉砕して前進しよう。
 世界は革命情勢だ。労働者は根底的変革を求めているし、革命はまったく可能だ。断固としてこの道を進撃しよう!