2008年8月 4日

新刊紹介 コミューン9月号 米労働運動が一変

週刊『前進』10頁(2354号10面1)(2008/08/04)

新刊紹介 コミューン 9月号
 米労働運動が一変
 

 5月1日、ILWU(国際港湾倉庫労組)は、戦略的要衝である西海岸の全港湾を封鎖し、イラク港湾労組との連帯ストを実現した。職場で闘えば、強固な国際的団結を築くことができる。
 第1章は、この世界史的な勝利が可能となった根拠を明らかにする。「組合は組合員のもの」というILWUの原則が重要だった。だが、ILWU本部は原則を守れず、変質していた。動労千葉とともに階級的労働運動を築いてきたILWUローカル10が、権力・資本だけでなく、ILWU本部の体制内労働運動とも正面から激突して勝利したことが決定的だった。
 第2章は、ILWUの闘いが、アメリカ労働運動全体を激変させていることを示す。ワシントン州職員組合は、「港湾労働者に続け。全米ゼネストを」という決議を上げた。医療福祉、自動車などでも、体制内労働運動を打倒する闘いが続発している。
 第3章は、労働者国際連帯への塩川派の敵対を弾劾する。「最大の闘争」と打ち出していた彼らの「サミット闘争」の惨状は、その敵対の当然の結果だ。
 翻訳資料は、カナダのイラン労働運動支援機関「イラン労働者支援国際連合」発行の、「イラン労働者の闘いの記録」を訳出した。イランの労働運動の現状がビビットに伝わってくる好資料だ。