日誌 2008年 7月23日〜29日 米原潜寄港、過去40年間で最多に
日誌 2008年 7月23日〜29日
米原潜寄港、過去40年間で最多に/新基地建設反対決議に米側「拒否」
●嘉手納のF15が共同訓練へ離陸 米軍嘉手納基地は、第18航空団第67飛行中隊のF15戦闘機6機が、航空自衛隊第3航空団と共同訓練を行うため、三沢基地(青森県)へ向けて離陸したと発表した。在日米軍再編に盛り込まれた訓練移転の一環。防衛省によると、自衛隊はF2戦闘機とF4戦闘機それぞれ4機が参加し、三沢東方空域や秋田西方空域での戦闘訓練を30日まで行う。(23日)
●嘉手納に岩国基地から外来機続々 米軍岩国基地(山口県)所属のFA18戦闘機やハリアー戦闘機が続々と飛来し、訓練を開始した。在日米軍再編で「地元の負担軽減」を強調して07年から始まったF15の訓練移転だが、外来機の訓練が絶えない実態が浮き彫りになった。嘉手納町議会基地対策特別委員会は「F15の訓練移転は自衛隊との共同訓練が目的。地元は負担軽減ではなく負担過重になっている」と指摘している。(23日)
●新基地断念を要請 名護市辺野古沿岸部への新基地建設に反対する決議・意見書を可決した沖縄県議会の代表は、外務省沖縄事務所や在日米軍沖縄調整事務所を訪ね、「新基地は過重な負担や固定化になり、周辺海域の環境破壊につながる」とした決議の趣旨を伝え、新基地建設計画断念を求めた。(24日)
●「沖合移動、暗黙の合意」 沖縄県の仲井真知事は定例記者会見で、米軍普天間飛行場移設の環境影響調査についての政府とのワーキングチーム(作業班)で沖合移設要求の取り扱いについて「沖合に移動させるよ、と(政府と)暗黙の了解があるから実務者で協議がスタートするんだと理解している。米政府にもある程度ボールを投げるというような了解をいただいたつもりだ」と述べ、7月18日の普天間移設措置協議会で沖合移動について政府の了解を得たことを明らかにした。(25日)
●米原潜寄港、年最多に 沖縄県基地対策課に入った連絡によると、うるま市勝連のホワイトビーチに米海軍原子力潜水艦ロサンゼルス級プロヴィデンスが寄港した。県が統計を取っている過去40年間で年間最多の25回に達した。第7艦隊報道部は取材に対し、米海軍横須賀基地(神奈川県)で行われている港湾工事が影響し、潜水艦部隊がホワイトビーチを含む他基地を使用していると回答、寄港増の理由の一つが明らかになった。(26日)
●空自那覇基地、給油機駐機場を整備 航空自衛隊小牧基地(愛知県)へ今年3月に初めて配備されたKC767空中給油輸送機の運用性向上を目的に、防衛省が、空自那覇基地と千歳基地(北海道)の既存駐機場を補強整備する予定であることが分かった。那覇基地では9月から測量などの調査を開始し、09年度末ごろまでに整備する予定。(28日)
●伊波・宜野湾市長の要請書、総司令部が拒否 米軍普天間飛行場の早期返還や危険性除去を要請するため米国ハワイ州を訪問した伊波・宜野湾市長は米太平洋軍総司令部のあるキャンプ・スミスを訪ねたが、要請書の受け取りを拒否された。04年の訪米では同司令部の戦務支援部長が対応し、要請書を直接手渡せたという(29日)
●米側、県外移設は「不可能」 沖縄県議会の野党5会派の代表が在日米国大使館、在日米軍司令部をそれぞれ訪れ、県議会で可決した名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する決議を手渡し、同建設計画の撤回を求めた。米側の担当者は「作戦上沖縄以外への移設は不可能」(司令部)、「海兵隊のグアム移転とパッケージ」(大使館)などと従来の否定的な姿勢を崩さなかった。(29日)