2008年7月28日

労働者の誇り奪えない 「君が代」被処分者再発防止研修を弾劾

週刊『前進』06頁(2353号4面3)(2008/07/28)

労働者の誇り奪えない
 「君が代」被処分者再発防止研修を弾劾

 7月22日、この春の卒業式・入学式で「日の丸・君が代」不起立を闘った都立高校教員に対し、東京都教育委員会は文京区の東京都教職員研修センターで「再発防止研修」を行った。対象となった教育労働者は「研修」と称した転向強要攻撃を毅然(きぜん)として跳ね返して、逆に都教委を徹底的に追及する場に変えた。会場前には被処分者、闘う教育労働者を先頭に支援の人びとが多数詰めかけ、抗議の声を上げ、支援・激励の闘いを猛暑の中で終日やりぬいた。
 侵略戦争と天皇制を賛美する「君が代」の強制を拒否し起立しなかったことが「服務事故」だって? 冗談じゃない! 午前、午後それぞれ7人の教育労働者たちが怒りをたたえて「研修」会場へ臨み、支援者は弾劾のシュプレヒコール、激励のアピールを送り続けた。不起立闘争を鎮圧しようというたくらみは、この内外一体の闘いで完全に粉砕された。
 とはいえ、「研修」の中身は実に許しがたい。圧倒的多数の都教委幹部職員で包囲し「職務命令違反」を強調し、地方公務員法の「解説」を延々と行い、さらに不起立2回以上の減給処分者に対しては個別に別室に連れ出し、「専門研修」と称して威迫した。さらに7月15日に大原正行教育長名で出した「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」なる文書を持ち出し、さらなる処分の脅しまで行った。
 都教委はこちらの質問を一切受け付けない。終了後出てきた被処分者が次々とマイクを握って「こんな屈辱的な扱いは許さない」と不屈に闘いぬく決意を述べた。
 この日の闘いには「君が代」解雇を阻止した根津公子さん、不起立を貫いて非常勤教員不採用になった米山良江さんも元気に参加。根津さんは「都教委は恥を知れと言いたい。あなたたちのやっていることが教育をダメにしている」と警備に駆りだされた職員を糾弾し、10・23通達撤回を訴えた。米山さんは「こんなことで労働者の誇りを奪うことはできない」と都教委との徹底対決をアピールした。