迎賓館・横田裁判 私たちは100%無罪だ 3同志が堂々の意見陳述
迎賓館・横田裁判
私たちは100%無罪だ
3同志が堂々の意見陳述
差し戻し審勝利誓う
迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審(東京地裁刑事第20部・林正彦裁判長)公判が6月23日に引き続き、7月1日、3日と連続して闘われた。
この3回廷が冒頭手続きで、午前10時から午後5時までの全一日公判として行われた。第1回公判で弁護団の冒頭の意見陳述がかちとられたのを受け、7月1日、第2回公判では須賀武敏・十亀弘史・板垣宏同志がそれぞれ1時間を使って差し戻し審にむけた烈々たる戦闘宣言を発した。
まず、板垣同志が立ち、裁判長をにらみすえ、「私は無実だ。何が破棄・差し戻しだ。ふざけるな! こんなものは裁判ではない。むき出しの暴力でしかない。この国家的犯罪にかかわったすべての検察官、高裁・最高裁の裁判官らの責任を追及し、必ずその犯罪行為にふさわしい責任をとらせる」と鋭く迫った。まさに被告団の共通する思いをたたきつけた。
また、検察側が冒頭陳述を行わないことを怒りを込めて弾劾し、「控訴審判決によって『有罪方向』で審理を進められることは明らかなのであるから、裁判所に下駄を預け、静観していればよい」と検察官が考えているとしたら、断じて許さない、きっぱり拒否して闘いぬくと、決意を表明した。
続いて須賀同志が立ち、全身を震わせ、法廷を圧する大演説を行った。「本来、本件公判で裁かれるべき被告の座に座るべきものは、私たち3人が本件にまったく関与していないことを百も承知で不当に逮捕した警視庁公安警察であり、職権を濫用して控訴した検察官自身だ! そして検察官主張を超える新たなデッチあげ証拠を捏造(ねつぞう)して一審無罪判決を否定し、今なお無実の私たち3人に被告の座を強制してきた控訴審裁判所こそ厳しく断罪されなければならない」
締めくくりを十亀同志が毅然(きぜん)として行った。自分は共産主義者であり、社会主義革命をめざしていると明確に表明した上で、「弾圧が、失うべきものを何も持たない労働者の革命家としての生き方を変えることはありません。弾圧は無力です。弾圧は怒りを育て、団結を拡大します。デッチあげならなおさらのことです。本差し戻し審が、弁護側請求証拠だけを取り調べ、速やかに無罪を宣告するよう、強く要求します。私たち3人、そして福嶋昌男さんの無罪確定まで、怒りをもって、全力で闘いぬきます」と述べた。
3人それぞれの意見陳述のたびに大きな拍手がわき起こった。被告3人の迫力に圧倒された裁判長は、この拍手に文句ひとつつけることができなかった。
この後、裁判所の「証拠の告知」が2時間を使ってなされた。16年間にわたる公判で取り調べた「証拠」がどういうものであるか、検察側と被告・弁護団の攻防を「客観的立場」を装って述べていくものである。
7月3日の第3回公判は、この裁判所による「証拠の告知」に対する批判がたたきつけられた。採用されたすべての「証拠」について、検察立証がいかに破綻(はたん)しているか、一審の心理をとおして暴き出された全事実があらためて全面的に明らかにされた。
検察側は冒陳もしないまま、一審が「関連性がない」として却下した金沢借家関係、橿原アジト関係、関の沢林道関係の証拠調べを請求したが、弁護団はすかさず、検察側が隠し持っている証拠の開示請求を行い、この証拠開示がない段階でのいかなる証拠調べも認めないとして、本格的攻防に突入した。
次回は7月16日(水)午後1時15分開廷(東京地裁429号法廷)で第4回公判が予定されている。被告団を先頭に団結した力で差し戻し審を闘いぬき勝利しよう。