米核空母の母港化阻止! 7・19横須賀闘争へ 8・6-8・9実行委アピール
米核空母の母港化阻止!
7・19横須賀闘争へ
8・6-8・9実行委アピール
8・6広島−8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会の「原子力空母の横須賀母港化阻止・特別アピール」を紹介します。(編集局)
6・29サミット粉砕闘争が爆発した。「帝国主義の強盗会議サミット粉砕!」「生きさせろ!」の怒りのデモは、渋谷の若者の怒りと合流して世界にとどろく激烈な闘いとなった。この怒りを「くり返すな! アジア侵略——ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを」という反戦反核の闘いと結合し、今夏の7・19横須賀闘争、7・27反戦反核東京集会、8・6広島−8・9長崎の闘いを断固打ち抜こう。
第1章 労働者階級への戦略的な大攻撃
8月に予定されている(火災のためにやや延期となるが)米核空母「ジョージ・ワシントン」の横須賀配備は、世界の労働者を分断する日米金融資本による、労働者階級への戦略的な重大攻撃である。核空母は、核ミサイル搭載(可能)機を満載して朝鮮・中国の労働者人民に向けて間近ににじり寄り、威圧を加え挑発し、戦争の口実ができれば一気に集中攻撃を加える、この上なく攻撃的で挑発的な兵器体系である。今回、日米帝国主義者は核戦争発動前の革命を阻止するために、日韓米労働者の団結破壊を狙って、核空母ワシントンの横須賀母港化攻撃にうって出てきたのだ。
第2章 核戦争計画の柱が空母打撃群だ
核空母ワシントンは、これまでのアメリカ造船技術のすべてを投入して完成させた世界最大の軍艦ニミッツ級空母の6番艦である。「レーガンの大軍拡」のさなか、1982年にバージニア州ニューポート・ニューズ造船所に発注され、86年に起工、完成まで6年を要した。そして、92年に就役した。建造費約5000億円といわれる。満載排水量10万4017㌧、全長333㍍、全幅77㍍という巨大な軍艦である。
搭載されている原子炉は2基で、熱出力は合計120万㌔ワット。最大速度は35ノット(時速65㌔メートル)と高速である。乗員は士官・兵員が3200人、艦載機85機とその要員2800人、合計約6千人が乗船している。
ブッシュ政権は06年に、それ以前の空母戦闘軍を空母打撃群(CSG)に転換した。CSGは1隻の空母とミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、駆逐艦、ミサイルフリゲート艦など複数の護衛艦船および攻撃型原子力潜水艦、高速戦闘支援艦、給油艦、戦闘給糧艦などによって構成される。
ブッシュ政権は01年に戦争計画QDR(4年ごとの戦力見直し)を明らかにし、それに基づく核政策としてNPR(核戦力態勢の見直し)を同年末に発表した。NPRでは、冷戦後の「新3本の柱」政策として、①攻撃的打撃システム(核及び非核兵器による)②戦略防衛(能動的及び受動的)③防衛核基盤施設−−の刷新を、指揮・統制・情報システムの強化と一体化して進めるとしている。
新3本柱の中身はブッシュ政権の2期目になってはっきりしてきた。①の「攻撃的打撃システム」とは空母打撃群のことである。②はミサイル防衛(MD)のことであり、③は06年にエネルギー省が発表した核物質生産体制・施設の一大改革「コンプレックス2030」 (核安全保障複合計画2030)のことである。
これは、冷戦時代の核物質生産施設が老朽化したので新技術開発と新鋭施設を建設しようという「新マンハッタン計画」ともいえる計画である。際限のない投資が予定される。①、②、③の柱をなす計画の推進は、米国の財政限界をはるかに超える天文学的な額になる。すでに、金融資本中枢が金融大恐慌に直面して、のたうち回っているがゆえの断末魔の悪あがきである。
第3章 労働者の団結で絶対阻止しよう
これらの計画の根拠としてQDRがあり、アフガニスタン・イラク侵略戦争として現在進行中であり、次が核開発疑惑を口実とするイラン侵略戦争の画策である。そして「日米同盟」による米軍・自衛隊再編計画(06年5月「再編実施のための日米のロードマップ」)に基づき核空母ワシントンがやって来る。
「ワシントン」は就役以来、6度も地中海・ペルシャ湾に配備され、2000年にイラク爆撃に参加し、イラク侵略戦争後の04年にはイラク北部に最大規模の精密爆撃を行い、すでに世界の労働者人民虐殺の血にまみれている。世界の労働者民衆を苦しめる戦争と飢えと貧困は、米帝国主義・金融資本による核軍事産業をつうじての収奪とメダルの裏表である。
最末期の帝国主義に対し、全世界で労働者人民の怒りがついに大爆発を開始した。すべての労働者・学生諸君! 歴史的なチャンスが到来したのだ。一大決起に向けて直ちに行動を開始しよう。労働者の現場の闘いに基盤をおいた反核国際連帯の力によって、核空母の横須賀母港化を絶対に阻止しよう。