日誌 2008年6月18日〜24日 原潜寄港が最多ペースに/集団的自衛権「容認」の提言
日誌 2008年6月18日〜24日
原潜寄港が最多ペースに/集団的自衛権「容認」の提言
●自衛隊恒久法、秋も提出見送りへ 政府は、自衛隊を海外派兵する恒久法(一般法)の今秋の臨時国会への提出を見送る方針を固めた。インド洋での給油活動のための補給支援特措法が来年1月に期限切れを迎えるため、自民党内には恒久法を成立させて給油活動を続ける案もあったが、公明党に慎重論が根強いうえ、「ねじれ国会」では成立の見通しが立たないと判断した。(18日)
●原潜寄港、最多ペース 沖縄県うるま市勝連のホワイトビーチへの米海軍の原子力潜水艦の寄港が、過去に例がない頻度となっている。沖縄県の集計では、サンディエゴ基地所属の「アッシュヴィル」が本土復帰後300回目の寄港となった。原子力軍艦に関しては、昨年、県が統計を取り始めた68年以来初めて20回を超え、過去最多の24回が記録されたが、今年はすでに22回と昨年を上回る勢い。(20日)
●沖縄戦から63年 沖縄戦で日本軍の組織的抵抗が終わったとされる日から63年となった。沖縄本島南部の糸満市摩文仁の平和祈念公園では沖縄県が主催する「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。福田首相は、就任後初めて沖縄を訪問し、参列した。福田は追悼式のあいさつで基地問題について、「県民の負担の軽減に向け、地元の切実な声によく耳を傾けながら全力を挙げて取り組む」と述べた。(23日)
●イージス艦事故で当直士官が書類送検
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船が2月に千葉・房総半島沖で衝突した事故で、第3管区海上保安本部(横浜市)は、交代前後の当直士官2人の判断ミスが衝突の主因だったとして、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで横浜地検に書類送検した。(24日)
●集団的自衛権の行使、容認を提言 首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤に関する懇談会」は、従来の憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認するよう求める報告書を政府に提出した。同懇談会は、安倍首相(当時)の肝いりで昨年4月に設置。安倍は①公海上で行動をともにする米艦船への攻撃に対する応戦②米国に向かう弾道ミサイルの迎撃③国際平和活動をともにする他国部隊への攻撃に対する「駆けつけ警護」④国際平和活動に参加する他国への後方支援——の4類型を示し、検討を指示していた。報告書は4類型すべてを可能とするよう提言。(24日)
●原発点検の間隔延長 経済産業省原子力安全・保安院は、13カ月の連続運転後に行う原発の定期検査の間隔を、最長24カ月まで延ばす新検査制度を盛り込んだ省令案を公表した。意見公募後、年内にも省令が改定される見通し。24カ月間隔が実施されるのは、省令が定める準備期間を踏まえ、早ければ14年になる。(24日)
●政府「運用改善が合理的」 政府は、3月の沖縄県民大会で決議された「日米地位協定の抜本改正」について「その時々の問題について運用の改善により機敏に対応していくことが合理的」とする従来見解を閣議決定した。また、同協定に基づき、日本側に第一次裁判権がないとされる「公務中」の範囲を、通勤や職場での飲酒にまで拡大した56年3月の日米合同委員会合意に至る日米協議の議事録公表について、「両政府の合意なしには公表しない」とする答弁書も決定した。(24日)
●普天間に超大型輸送機 米空軍の超大型長距離輸送機C5ギャラクシー1機が米軍普天間飛行場に飛来し、04年8月に沖縄国際大学に墜落したヘリと同型のCH53D大型輸送ヘリ2機を積み込んだ。ギャラクシーが同飛行場に飛来するのは今月に入って3度目。(24日)