2008年6月23日

日誌 2008年6月11日〜17日 イラク・インド洋派兵を延長/普天間など強制使用の裁決申請

週刊『前進』06頁(2348号4面5)(2008/06/23)

日誌 2008年6月11日〜17日
 イラク・インド洋派兵を延長/普天間など強制使用の裁決申請

●首相問責、初の可決 民主党が社民、国民新党と共同で参院に提出した福田首相の問責決議が本会議で可決された。賛成131票、反対105票。共産党は賛成、自民、公明の両与党は反対した。現憲法下で首相問責は初めて。首相は不適格との意思を参院として示したことになる。法的拘束力はない。(11日)
●派兵延長を閣議決定 政府は、インド洋で給油活動をする海上自衛隊の派兵期間を来年1月15日まで延長する実施計画と、イラクで空輸活動をする航空自衛隊の派兵を来年7月31日まで延長する基本計画を閣議決定した。空自はクウェートを拠点にイラクのバグダッドなどに多国籍軍と国連の人員や物資を輸送している。(13日)
●よど号関係者、日本へ 日本政府は、日朝の外務省実務者公式協議で、北朝鮮側が日本人拉致問題の再調査を約束し、日航機「よど号」事件関係者の日本への引き渡しに向けて調整することで合意したと発表した。日本側は見返りとして制裁を一部緩和し、人的交流などを認める。(13日)
●タリバーンら1千人以上が脱走 アフガニスタン南部のカンダハルの刑務所がタリバーンによるとみられる襲撃を受け、タリバーンのメンバー約400人を含む収容者千人以上が脱走した。(13日)
●内閣支持率23% 朝日新聞社が実施した全国世論調査(電話調査)によると、福田内閣の支持率は23%(前回5月17、18日調査は19%)、不支持率は59%(同65%)だった。(14、15日)
●米兵の職場飲酒「公務」 日本に駐留する米兵らの事件をめぐり、日米両政府が1956年の合同委員会で地位協定に基づき日本側に第1次裁判権がないとされる「公務中」の範囲を通勤や職場での飲酒にまで拡大し、米側に有利な運用で合意したことが、機密解除された米側公文書などでわかった。米軍関係者によると、合意内容は現在も適用されているという。(16日)
●娯楽移動も公務の一環で免除 在日米軍は、同軍関係者が公務外でのレンタカー使用で高速道路料金が免除されている問題について、観光ツアーを提供する米軍公認の福利厚生機関での使用も公務の一環として、日米地位協定下で高速料金免除は正当だとの見解を示していることがわかった。米軍準機関紙「星条旗」が在日米軍報道官の見解として伝えた。(16日)
●普天間など強制使用の裁決申請 09年末で使用期限が切れる米軍普天間飛行場と那覇港湾施設の一部土地について、沖縄防衛局は、駐留軍用地特措法に基づく強制使用手続きで、土地・物件調査など必要書類の作成を終え、沖縄県収用委員会に裁決申請をした。(16日)
●強制使用認定で違憲訴訟 09年末で使用期限が切れる米軍普天間飛行場と那覇港湾施設の一部土地に関し、期限後も引き続き地主の同意を得ない強制使用を首相が認定したのは違憲として、地主144人が首相を相手に認定取り消しを求めて那覇地裁に提訴した。(16日)
●米兵事件2448件裁判放棄 在日米軍兵士らによる事件の裁判権をめぐり、日本側が米側の請求を受けて2448件の裁判権を放棄していた実態が1960年代の米軍統計資料から明らかになった。米軍関係の裁判権については、日米両政府が53年に「重要な案件以外、日本側は裁判権を放棄する」との密約に合意していた。(16日)
●海自輸送艦で四川に物資輸送 防衛省は、日中防衛交流のために24日に中国を訪問する海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」に、四川大地震の被災者支援物資を積み込むことを決めた。物資は海自が保有する毛布300枚や非常用食料など。(17日)