2008年6月16日

階級的労働運動の白熱的実践とサミット決戦で塩川一派打倒を 榊原龍雄

週刊『前進』06頁(2347号5面1)(2008/06/16)

階級的労働運動の白熱的実践とサミット決戦で塩川一派打倒を
 榊原龍雄

 革共同から脱落・逃亡した塩川一派は、反マルクス主義とプロレタリア世界革命への敵対を極め、革共同破壊という一点で、06年の「党の革命」で打倒された旧与田派や平田派との反革命的野合を深めている。階級的労働運動路線の白熱的実践とサミット決戦の爆発で塩川一派を打倒することを、あらためて宣言する。

 第1章 青年労働者・学生先頭に日本階級闘争が大発展

 階級的労働運動路線の最先端の闘いが、学生運動をめぐる国家権力との激突として爆発した。5月28日—29日の法政大での38人逮捕の不当な大弾圧は、法大学生運動を先頭とする日本学生運動が、帝国主義の強盗会議=サミット粉砕を真っ向から掲げて壮絶な闘いを展開し、勝利した結果である。現代の学生運動は、1960年代、70年代、戦後学生運動の一切を本質的にのりこえる激闘として闘われている。
 最末期帝国主義の新自由主義攻撃は、一握りのエリートの育成を除き、極限的に安価な労働力商品の製造工場となることを全大学に強制した。学生の自治、団結を絶対に認めず、監視カメラとガードマンでキャンパスの学生の自主的活動の一切を封じ込め、大学を異様なファシスト集団がわがもの顔に制圧し、暴力的に支配することが常態化している。この異様な大学のあり方を根本的に問う闘いが爆発した。
 不当逮捕された38人は、獄内外の団結をますます確認し、深め、全員がマルクス主義者として、労働者階級の次代の指導部を担う革命家集団として、自らを鍛え上げている。
 この学生運動と並んで、青年労働者は、連合労働運動、体制内労働運動をのりこえる闘いを開始した。青年労働者の闘いは、03年イラク侵略戦争反対運動の中での怒りの決起と戦闘的分岐として開始された。この分岐は、自己の生き方をビラで自ら発信し、職場闘争を実践する中で動労千葉労働運動と結合し、太い幹となって根づいた。そしてロストジェネーレションの根源的怒りと結合した。「生きさせろ」の叫びは「生きてやる」の闘いとなった。
 「労働運動の力で革命を」「団結の究極の拡大が革命だ」と、階級的団結を基軸とする青年労働者運動が荒々しく発展した。職場の隣の労働者をともに闘う仲間としていく運動は、階級的に絶対に裏切らない闘いとなり、職場闘争の実践は体制内労働運動指導部との激突となって日夜闘われている。
 労働者階級こそ社会の主人公であるというマルクス主義での武装は、彼らの鬼神もたじろぐ行動力となって現れている。青年労働者と学生が今やひとつの力となり、マルクス主義で武装し、動労千葉労働運動を生きた指針として、階級的団結を求めながら時空間の壁をぶち破って活動が開始されている。この闘いは、労働者と学生の中に大量の革命家を続々とつくりだしている。革命情勢を主体的に確実に引き寄せる闘いとなっている。

 第1節 新自由主義の攻撃と国鉄分割・民営化

 1974〜75年世界同時恐慌を転機として、帝国主義は新自由主義攻撃に踏み出した。そのもとで戦後的諸権利を剥奪(はくだつ)する攻撃は、資本の鉄鎖に労働者階級をますます縛りつける攻撃だった。80年代の国鉄分割・民営化は日帝の「戦後政治の総決算」攻撃の最大の戦略的柱であったが、この凶暴な攻撃に対して、動労千葉は真っ向からストライキをもって反撃した。そして組合的団結を堅持し、さらに「世界にはばたこう」と動労千葉労働運動を全世界に発展させる闘いに挑戦した。国鉄分割・民営化との闘いは国労の中でも開始され、1047名闘争団を生みだした。この闘いは今日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判をめぐる激突として闘われている。
 そもそも02年の5・27臨大闘争弾圧は、国労組合員の4党合意・政治決着路線反対の説得活動に対して、国労本部が組合員を警察権力に売り渡したものである。5・27被告団の闘いは、1047名闘争団の原地・原職奪還の闘いを最先頭で実現する闘いであり、「国労本部打倒」を真っ向から掲げて政治決着路線を粉砕する闘いである。この闘いと一体のものとして、JR体制の極限的矛盾の爆発に対して、尼崎事故から3年の4・26尼崎現地闘争で、JR体制への断固たる反撃が組織された。動労千葉は、ライフサイクルの深度化攻撃にストライキを構えて闘い、緒戦の勝利をもぎとった。
 これらの闘いは、職場生産点で闘いを組織し、JR結託体制を根底から打倒する闘いとして実践されている。4大産別決戦の最先端の闘いである。

 第2節 労働者・学生の魂をつかむ階級的団結論

 階級的労働運動路線は、青年労働者と学生の階級的魂をとらえた。その核心は階級的団結論である。階級的団結論の土台は、闘いの絶対的非和解性にある。体制内的思考から自己を解き放つ労働者自己解放闘争の原点的確認である。そこには、体制内的汚物を自己の体内からとことん吐き出し、たたき出し、粉砕しつくす激しさがある。
 ブルジョア的・小ブル的な自己と格闘し決別する闘いは、人間的共同性を取り戻す闘いであり、自分自身が労働者階級の一員であると確認する思想的営為である。この階級的団結論は、団結の拡大をとことん求める。資本と闘い、体制内指導部と闘うことは、団結の拡大なくして勝利できない。
 今、団結拡大の闘いは、職場闘争委員会の結成として、新たな跳躍を始めている。そこで切り開かれている地平からしっかりと学ぼう。職場闘争委員会とは何か、その力はどこからわき上がるのか。それは資本と徹底的に闘う闘争機関であり、労働者的大衆性に満ちており、プロレタリア独裁への意識的闘いとしてある。この資本との非和解性と労働者的大衆性の拡大こそ、勝利の力であることを示している。
 労働者的大衆性の拡大、その白熱的論議の中に無限の創造性があり、発展性があり、勝利性がある。なぜなら労働者階級は、自らの内側に本質的に、資本主義を打倒し共産主義社会を建設する能力=プロ独能力をもっているからである。資本との絶対非和解の闘いに立ち上がる中で、この力が全面的に解き放たれるのだ。
 特に、職場闘争委員会で闘う労働者同志が自己を階級的指導部として確立し、地区党指導部となる闘いが次々と開始されていることは、革共同の地区党建設の決定的に新しい段階である。この闘いの積極的発展は、工場代表者会議、地区ソビエト建設への志向性を不可避に内包していくものとして、しっかり洞察する必要がある。

 第3節 体制内労働運動批判に敵対する塩川一派

 革命的共産主義運動から塩川一派をたたき出すことを決断した労働者同志の決起は、1年もたたずして、日本階級闘争のすべての戦場に革命的分岐を一挙につくり出した。
 塩川一派は、「連合を体制内労働運動だと批判するのは反対だ」という腐り果てた主張をしている。要するに、労働者は永遠に賃金奴隷でいろ、体制内でいろとする、完全な反マルクス主義の主張である。これこそ、青年労働者と学生の決起に対して、彼らが憎悪をもって敵対する根拠である。
 そもそも彼らの反マルクス主義は、労働者階級の自己解放、特殊階級的解放が、全人間の普遍的解放を実現する道であるというマルクス主義の原理を全面的に否定するところにこそ、その核心があるのだ。
 この主張は、彼らの「自立した共産主義者」論なるもので理論的粉飾を施され、反レーニン主義の組織論となり、塩川一派は現在的には革共同破壊のためにのみ存在する輩(やから)になり果てた。そして国家権力に対して、自分たちはもはや革共同ではなく日帝権力にとって無害な存在だという、転向宣言を繰り返し行っている。
 彼らには、帝国主義と闘う綱領も路線も存在しない。「階級的労働運動路線反対」「動労千葉労働運動は1万人結集の妨害物」と言いなし、11月労働者集会に全面敵対している。彼らは1年を待たずして現実の階級闘争から完全にふっ飛んだ。
 社民のしっぽについて行動し、体制内労働運動の擁護者として登場する塩川一派を、地獄の底にたたき落とさなければならない。

 第2章 金融大恐慌下で世界は革命情勢へと突入した

 米住宅バブルの崩壊とサブプライムローン危機の爆発は、今日、世界金融大恐慌へと発展している。情勢は帝国主義の史上最大の金融危機・経済危機の爆発へと向かっており、これに帝国主義ブルジョアジーは恐れおののいている。
 サブプライム危機の爆発的発展過程は、07年夏から巨大金融機関を丸ごとまき込む信用不安・信用収縮という決定的事態をつくりだした。巨大な証券化商品の流れが止まり、売買が成立せず、あるいは担保価値を持たないという事態がつくりだされた。サブプライム関連の金融商品が一挙に不良債権・不良資産になった。金融機関の倒産と、その連鎖的拡大が始まっている。
 米国発の金融恐慌の爆発は、直ちに欧州での金融危機、信用不安、信用収縮、貸し渋りとなって爆発した。ヨーロッパ帝国主義も金融恐慌に突入している。そして今や、中国バブルの崩壊が時間の問題になっている。
 世界金融大恐慌は、帝国主義間争闘戦を激化させ、資源・石油をめぐって激しい奪い合いが始まっている。それと一体でインフレの爆発が全世界的に激しく進行している。物価騰貴、インフレ問題は、大恐慌下では巨大な階級闘争の爆発となる。
 世界はすでに革命情勢だ。死の苦悶(くもん)にのたうつ帝国主義者どもは、洞爺湖サミット=帝国主義首脳会議をもって世界再分割戦へ本格的に突入しようとしている。新たな世界戦争への道がすでに始まっている。
 世界金融大恐慌下での帝国主義の必死の延命策動は、労働者階級に対する全面的なリストラ・首切り、工場閉鎖攻撃である。食糧危機や大規模災害・温暖化問題の一切の根源的責任は、帝国主義の新自由主義攻撃にある。全世界の労働者階級は闘わなかったら生きられない。まさに全世界的な革命情勢に突入したのだ。帝国主義の強盗会議・戦争会議であるサミットを、粉々に粉砕しよう。

 第1節 米・イラクの労働者が連帯してストに決起

 今年のメーデーは、世界革命への本格的な新しい出発点になった。ILWU(国際港湾倉庫労働組合)によるアメリカ西海岸の全港湾を封鎖したストライキ闘争の爆発と、これに連帯しともに決起したイラク労働者の巨大な存在と登場である。実に世界革命の現実性を開示した感動的な決起である。
 米帝のイラク侵略戦争突入から5年。帝国主義の侵略戦争に民族解放・革命戦争をもって闘ってきたイラク人民の闘いは、その中心に、イラクの労働者階級を、イラク人民を真に統一しその究極的解放を闘いとる主体として登場させた。石油労働者を先頭に、イラクの労働者階級が組織的隊列をもって登場したのだ。帝国主義の戦争・民営化、分断・団結破壊の攻撃に、交戦国労働者を先頭に、労働者階級は世界史的存在としてひとつだと、団結し世界革命へ向かう決起が開始された。
 4〜5月には「打ち破ろう分断! 取り戻そう団結!」を掲げて、労働者階級の国際的階級的団結を固める闘いが、民主労総ソウル本部と動労千葉の固い団結のもとに新たな前進を切り開いた。在日・滞日労働者、韓国での移住労働者の問題をめぐり、思想的綱領的討議が開始された。これらの基礎に11月労働者集会の闘う3労組と日米韓3国連帯の陣形が座り、国際階級闘争の中心の位置を獲得しつつある。
 こうした中で韓国では、この5〜6月、米国産牛肉輸入問題に端を発して、100万人規模の巨大な闘いが爆発した。今や文字どおりストと暴動の波が全世界を覆っている。
 帝国主義の新自由主義攻撃との激突が全世界的に始まっている中で、塩川一派は内外情勢に翻弄(ほんろう)され、吹き飛ばされることに恐れおののきつつ、何の方針もないまま「情勢に追いつこう」などと叫んでいる。
 全世界の激動は、膨大な労働者階級が怒りに燃え、現体制の根底的な転覆を求めて闘いに立つ過程が、ついに始まったことを意味している。プロレタリア革命以外に決着はない。
 塩川一派は「体制内労働運動を守れ」の運動方針のもと、「サミット粉砕」をスローガンとしてアリバイ的に出している。だが実際の方針は社民の尻押しであり、体制内勢力のしっぽに細々とくっついてデモをすることでしかない。これがすべてである。それは階級的労働運動路線の前進に恐怖し、弾圧や処分を恐れて独自闘争をひとつも組織できないものであり、転向集団の野合による超右翼的な統一戦線をめざすものでしかない。

 第3章 塩川一派の敵対粉砕しサミット決戦-11月へ

 塩川一派の行動方針は唯一、11月労働者集会の1万人決起に徹頭徹尾反対し、それを破壊することにある。
 そもそも塩川一派の革命的共産主義運動からの脱落・逃亡・敵対は、11月労働者集会の総括と関西労働者組織委員会の建設をめぐって決定的になったものである。さらに、国際連帯闘争の発展への恐怖と敵対、労働者同志が階級的指導部として登場することへの憎悪と敵対として登場した。
 新生関西地方委員会の闘いは、労働者同志の不屈の闘いをもって塩川一派を完全に圧倒し、4大産別決戦で実践的に火を噴いている。これまで抑え込まれてきた労働者自己解放闘争の扉が解き放たれ、闘いはとどまることのない勢いで前進している。これに恐怖する塩川一派は、階級的労働運動の破壊者へとますます転落を深めている。

 第1節 自民党などと手組む旧与田派に全面降伏

 追い詰められた塩川一派は今や、自民党や既成解放同盟本部派とも手を組んで「差別なき差別糾弾闘争」に走る旧与田派に、完全に屈服した。06年の党の革命で自ら「打倒した」はずの旧与田派に「自己批判書」を提出し、血債主義・糾弾主義をさらに純化して、有象無象の野合集団に転落している。これが血債主義者、糾弾主義者のなれの果てだ。
 旧与田派と塩川一派らの反革命的野合集団は、さらに部落解放闘争において西郡支部の住宅闘争と狭山闘争に正面から敵対を開始した。浅はかで卑劣にも5・28〜29法大弾圧を革共同破壊策動のチャンスとみなし、ビラ入れなどの反動的敵対行動を強めている。
 だがこうした反革命策動をはね返し革命的部落解放闘争の飛躍的大前進が階級的労働運動路線のもとに固く団結して闘いとられていることは決定的なことである。
 弾圧への屈服と略式起訴受け入れを開き直り、革共同からの決別を叫んできた塩川一派は、完全に権力への転向分子である。法大学生運動弾圧に対し、「逮捕されることが分かっているのにキャンパス展開を行うことはナンセンス」などと、転向分子としての言動を露わにしている。このような言動は、かつて70年闘争時に日本共産党やカクマルが、闘う労働者・学生を「挑発者」「一部のはみ出し分子」などと罵倒(ばとう)し敵対したのとまったく同じだ。資本・権力との対決から逃亡した彼らは、ついにそこまで行き着いた。
 また国労5・27臨大闘争弾圧裁判闘争では、解雇撤回を投げ捨てる4者4団体路線に走った松崎被告の裁判に、平田派や塩川派の椿などを先頭に、旧与田派の残党分子、革共同からの除名分子らがこぞって結集するという、おぞましい姿が暴露された。これは革命情勢の到来に恐怖した野合集団の醜悪な本質をよく示している。
 彼らは今や、動労千葉が呼びかける6・29全国労働者総決起集会に全面的に敵対している。革共同のサミット決戦方針の破壊に躍起となっている。しかし彼らの「サミット反対」とは、プロレタリア革命とは縁もゆかりもない悪質な市民主義運動への乗っかりでしかない。それは労働運動と労働者階級に対する絶望を組織する運動への純化である。6・29の渋谷大デモと7・6札幌現地闘争の爆発で、塩川一派の策動を徹底的に粉砕しよう。

 第2節 血債主義・糾弾主義は階級への絶望を組織

 塩川一派の路線的本質は、7月テーゼ=プロレタリア世界革命に対する敵対である。血債主義・糾弾主義とは、労働者階級への不信と絶望の組織化であり、労働者がプロレタリア世界革命の闘いに決起し、最末期帝国主義の新自由主義攻撃に対決して民営化・労組破壊攻撃と闘っていくことへの妨害と敵対である。ここに階級的政治的本質がある。
 塩川一派が韓国の民主労総ソウル本部の闘いやILWUの決起を絶対に論じないことに、彼らの正体がよく示されている。要するに11月労働者集会への憎悪だ。このことは他方で、塩川一派がこの1年、悪質市民運動への潜り込み路線を露骨にとってきたことにも、よく表わされているのだ。

 第3節 革共同は「党の革命」を貫徹し闘いぬく!

 世界的な革命情勢の到来は、革共同に「党の革命」を日々問うている。
 今日、革命的共産主義運動の歴史において、プロレタリア日本革命を実現する決定的な情勢が到来している。闘う青年労働者と学生の不眠不休の決起は、確実に多くの青年労働者・学生と結合しそれを獲得しつつある。
 サミット決戦の爆発は11月1万人決起へ一挙に発展する。この闘いの一日一日が体制内指導部との闘いであり、同時にそれは塩川一派的汚物と決別する闘いである。
 階級的正義はわれわれにある。今日の全世界的な労働者階級の決起は、動労千葉労働運動の未来とひとつのものである。
 塩川一派打倒へ断固として総決起しよう。