2008年6月16日

“生きさせろ”の青年の怒り解き放ち革命めざす団結を 合同・一般労組委員会の結成宣言

週刊『前進』06頁(2347号4面1)(2008/06/16)

“生きさせろ”の青年の怒り解き放ち革命めざす団結を
 合同・一般労組委員会の結成宣言

 08年春、革共同は「合同・一般労組委員会」を結成したことをここに宣言する。
 全世界と日本の青年労働者が「生きさせろ」の反乱を開始している。『蟹工船』が爆発的に読まれている。これを読んだ青年労働者は「いま私たちに必要なことは、生きるか死ぬかの闘いを起こすことです」「労働者の闘いは何度鎮められようとも、何度も何度も、成功するまで立ちあがらなければならない」と述べている。
 しかし、この青年労働者の怒りと反乱は、さしあたりは日本共産党や連合や体制内派の「ユニオン」や「合同労組」に組織され、収斂(しゅうれん)されている場合が多い。これらの労働組合の運動は、“最低賃金をいくらか引き上げろ”゛労働者派遣法を部分的に手直ししろ”というものでしかない。青年労働者の怒りは絶望やあきらめに変えられ、反動的に曇らされ、歪められようとしている。
 「労働運動の力で革命をやろう」と言い切るわれわれの組織の登場が今こそ求められている。われわれ以外にこの青年労働者の怒りを解き放つことはできない。合同・一般労組委員会はこの青年労働者の怒りをともにして階級的労働運動の路線のもとに、組織された力として登場するために結成された。

 第1章 塩川一派は体制内の「合同労組運動」

 革共同から脱落した塩川一派は非正規雇用の労働者の組織化を「戦略的な課題」「ここに手をかけたとき労働者階級の階級性がよびさまされる」と述べている。彼らは4大産別や基幹産業の労働者と非正規雇用労働者を分断している。また、最末期帝国主義が新自由主義攻撃のもとで労働者階級総体を貧困・飢餓・殺戮(さつりく)に追い込み、労働者階級の生命と生存をも奪う攻撃をかけているのに対して、帝国主義を打倒する立場からの主体的決起は一切ない。あるのは情緒的不満とブルジョア民主主義的諸権利を守れという程度のものだ。彼らには労働運動を革命と切断する体制内志向しかない。青年労働者を革命の主体として位置付けないがゆえに、「労働運動の力で革命を」と決起する青年労働者に対して「空叫び」などという悪罵(あくば)を投げつけ脱落していったのだ。動労千葉が切り開いてきた階級的労働運動に敵対し、対抗する主張として「非正規雇用労働者の組織化」を弱々しく掲げているだけなのが塩川一派である。
 われわれの「合同労組」はさしあたっては種々の職場の組織化を行っている「一般労組」である。今後、組織拡大・発展して、いかなる組織形態をとるかはそれぞれの「合同・一般労組」がいかなる方向で組織化していくのかにかかわる課題である。
 今までの既存の多くの合同・一般労組は1人、2人の組合員が職場で仲間を組織することなく、1人分会のような形で闘っている。中小・零細の活動家が地域合同労組に結集して争議を闘うという構図になっている。さしあたり合同労組はこういう形で出発するのはやむをえないが、合同労組をこういうものとして固定化してはならない。
 合同・一般労組にあっても、基本は職場闘争の中で階級的団結を形成し、職場支配権を握るということだ。
 東京西部ユニオンの高栄運輸分会(8人の分会)は3月25日、一人の賃金差別を許さないために西部ユニオンで初めての24時間ストライキを打ちぬいた。5月には第2波24時間ストも打ちぬいた。このストは西部ユニオンと高栄運輸分会の階級的団結を闘いとるために打ちぬかれた。
 すでに東京や関東では青年労働者を先頭に猛然と職場の団結づくり−組合づくりを目指した闘いが開始されている。全国でもマル青労同の同志たちが最先頭で闘っている。職場で少数派だから合同・一般労組に結集して職場の外に団結体を求めるのは最初の1歩でしかない。2歩目は仲間を職場で組織し職場に団結体をつくることだ。自らがオルグになり、職場の仲間を組織して分会をつくる経験をとおして労働組合の組織化を実践的に学ぶ。その場合の基本は動労千葉の労働運動である。われわれは合同労組にあって動労千葉労働運動を実践するのだ。そうして自らの職場で資本と闘うことを基礎にして、地域・産別の仲間を組織して合同・一般労組を強化・拡大していくのである。

 第2章 4大産別と一体で日帝打倒の闘いを

 日帝は4大産別に集中砲火を浴びせ、4大産別の労働運動を解体することをとおして労働運動総体を解体し、改憲—侵略戦争に向かおうとしている。民間における非正規職化の攻撃と4大産別の非正規職化攻撃は一体のものとして進行している。まさに新自由主義攻撃が襲いかかっているその中心の攻防が国鉄1047名闘争である。
 日本の新自由主義攻撃の始まりが1980年代の国鉄分割・民営化攻撃だった。この新自由主義の攻撃に対して唯一2波のストライキで闘い、20年にわたって絶対反対を貫いて来たのが動労千葉である。この動労千葉労働運動と青年労働者が結合する水路として合同・一般労組の闘いを位置づけなければならない。
 合同労組や未組織労働者の組織化が4大産別の労働運動と別のところで語られたり、対立させられたり、4大産別の労働運動に対するアンチとして語られるようなあり方との対決が必要である。われわれが4大産別決戦を基軸にするのは4大産別の攻防が最大の階級決戦だからだ。労働運動の存亡がかかった決戦が国鉄闘争を中心とする4大産別攻防なのだ。
 「労働者階級を、狭い組合的視野から解き放ち、全人類解放の大事業の主力として立ち上がらせさせた時、その革命の第一の任務が、帝国主義の打倒—資本家階級からの国家権力の奪取にあることはおのずと明らかであろう」「労働者階級が革命運動の主力である以上、日本の労働者の任務もまた、いかに日本帝国主義を打ち倒すかに集中されるべきである」(「帝国主義を打倒する労働運動」陶山健一=『前進』70年1月1日付)
 労働組合運動を革命運動にどのように位置付けるのかという視点から常に問題を立てなければならない。ここから問題を立てないと合同・一般労組の運動も位置づかない。革命の戦略的な視点から労働運動を位置づけ、その立場から4大産別決戦が提起されているのだ。問題は、いかなる潮流がいかなる路線をもって、組織労働者の闘いと未組織労働者の組織化の事業を統一的に推進するのかにかかっている。

 第3章 サミット絶対粉砕6・29渋谷デモへ

 サミット労働相会合が開かれ、5月13日、議長国の舛添要一厚生労働相が議長総括の柱として「新潟宣言」を採択した。「新潟宣言」は「政府と労使は成長や雇用と環境問題のバランスをとるために協力する」ことを強調している。
 連合会長・高木剛はこの宣言を「各国の労使代表と政府関係者らを交えた討論の反映」と評価した。しかしこの「新潟宣言」は世界金融大恐慌の現実下で、各国帝国主義が生き延びるためにそれぞれの国の労働者にリストラ、首切り、低賃金・強労働、団結破壊・労組破壊という大資本攻勢をかける宣言である。
 帝国主義の強盗会議・サミットはあらゆる問題で最末期帝国主義の解決不可能な利害がぶつかり合い、矛盾のあれこれをなすり付け合う場となる。その矛盾の一切を労働者階級へのあらゆる資本攻勢に転化するのが帝国主義である。
 帝国主義の軍縮会議が戦争の前哨戦であるように、「新潟宣言」は帝国主義資本による労働者階級へのあらゆる階級戦争宣言である。したがって職場生産点からの革命を目指す階級的団結、革命的団結、プロレタリア的団結を総括軸とする階級的労働運動の白熱的実践こそが、革命情勢を革命に転化する闘いの最短コースである。
 職場・生産点の怒りを組織し、6・29サミット粉砕−渋谷デモへ総力決起しよう。合同・一般労組委員会はその先頭に立って闘う。