2008年6月16日

6・8三里塚 北延伸阻止・農地死守誓う 市東さんNAAを激しく弾劾

週刊『前進』06頁(2347号1面2)(2008/06/16)

6・8三里塚 北延伸阻止・農地死守誓う
 市東さんNAAを激しく弾劾

 6月8日、三里塚緊急現地闘争が三里塚芝山連合空港反対同盟を先頭とする330人の労働者・農民・学生を結集して闘いとられた。麦が植えられた東峰の萩原進さんの畑がこの日の会場だ。
 現地では暫定滑走路北延伸に関連する工事が、天神峰・東峰部落の営農を阻害して次々と行われている。だが矛盾と無理を重ねた結果、あちこちで不具合を起こし「国際空港」とは名ばかりの破産した姿をさらしている。この上、市東さんの農地に手をかけるなど、絶対に許さない!
 伊藤信晴さんの司会で集会が始まった。事務局長の北原鉱治さんは、5・28〜29法政大学での38人不当逮捕について「学生は自分の未来をつくるために法政に結集した。それを公妨で逮捕とは! この暴挙を許さない」と弾劾し、6・12現闘本部裁判への傍聴を訴えた(記事6面)。
 本部役員の鈴木幸司さんは、市東さんの農地強奪を画策するNAA(成田空港会社)を心の底から弾劾し、「闘えば必ず勝つ!」との信念をあらためて表明した。
 ひときわ大きな拍手の中で、天神峰の市東孝雄さんがマイクを握った。この間の権力による不当逮捕・弾圧を「反対同盟と支援とを分断するもの」と厳しく断じた上、さらに激しい怒りの表情でNAAを弾劾した。「開港30周年というキャンペーンで『地域の人たちとの共栄』とうたっている。地域とは誰のことなんだ! 東峰・天神峰の頭上40㍍に飛行機を飛ばし、今度は24時間、30万回飛ばそうとしている。言ってることとやってることが全然違う! 最後まで闘います」
 この決意に参加者全員が怒りをともにし、あらためて”農地死守”を誓い合った。
 続いて事務局次長の萩原進さんがアピール。「成田24時間空港化の策動は住民の生活破壊だが、われわれの闘いが敵を追いつめて正体を引き出した。不当弾圧が全国で吹き荒れている。帝国主義強盗の会議を守るためのサミット態勢だ。だがそういう弾圧は日常的に三里塚で行われてきた。この三里塚で一点突破し、その勝利を全国に広げよう」と訴え、特に裁判所を包囲する大傍聴闘争を呼びかけた。
 動労千葉の田中康宏委員長は「三里塚闘争を過去のものにおとしめようとする30周年キャンペーンを許さない。国鉄闘争内部でも1047名闘争を過去のものにしようとする動きがある。冗談じゃない。農民・労働者が団結すれば権力をぶっ倒せるという、この時代だからこそ光り輝く闘いじゃないか!」と語気を強め、新自由主義と対決し代々木公園での6・29サミット粉砕闘争への総結集を訴えた。
 法政大生は、5・29決起で38人の仲間が公安刑事・機動隊を相手に一歩も引かぬ肉弾戦をやりぬいた勝利と完黙非転向の闘いを報告。さらに全学連が、反対同盟、動労千葉の闘いと固く連帯しサミット粉砕決戦へと突き進む決意を表明した。
 全関西実行委から安藤眞一さん、松原康彦さんが発言。安藤さんは「淡路を第二の三里塚にと闘い続けてきた。市東さんの土地、この命の宝庫を絶対に奪われてはならない」と述べ、7・13関西新空港反対全国集会への結集を呼びかけた。
 さらに、部落解放同盟全国連合会、婦人民主クラブ全国協議会、反対同盟顧問弁護団、福岡・築港日雇労働組合などが次々と決意を表明した。
 シュプレヒコールを上げ、ただちにデモに出発。東峰部落を通り、天神峰の市東さんの家の前を通って団結街道を北上し、暫定滑走路の誘導路を「へ」の字に曲げている現闘本部と市東さんの耕作地が続く地点まで、熱気あふれるデモをやりぬいた。