2008年6月 2日

6・8三里塚現地闘争に立とう 「北延伸」阻止・市東さんの農地を守れ

週刊『前進』08頁(2345号7面1)(2008/06/02)

6・8三里塚現地闘争に立とう
 「北延伸」阻止・市東さんの農地を守れ

 6・8三里塚現地闘争(要項1面)に立ちあがろう。三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけにこたえ、決起しよう。法政大での大弾圧を許さず、空前のサミット厳戒体制を打ち破り現地デモをやろう。
 帝国主義が支配するこの世界のあちこちから、怒りの火柱が上がっている。労働者も農民も今のままではもう生きられない。デモ、ストライキ、暴動への決起が陸続と続いている。
 この革命情勢こそ三里塚闘争の真価が発揮される時だ。国家権力ととことん非妥協に闘いぬいてきた42年。膨大な警察力を投入しようとも、莫大な買収資金をつかって切り崩しをはかろうとも、闘いをつぶすことはできなかった。「空港絶対反対」を貫く不屈の反対同盟農民が確固として存在している。
 これに対して空港のありさまはどうだ。NAA(成田空港会社)はマスコミを動員して「開港30周年」の大キャンペーンを張っているが、現実にあるのは機動隊を24時間張り付けて警備しなければ一日ももたないぶざまで破産した空港だ。

 第1章 工事・騒音で追い出し攻撃

 三里塚闘争は、反対同盟と動労千葉の団結を軸に、革命へ向けた労農同盟が築かれてきたまぎれもない階級闘争の拠点である。三里塚は今、新たに最前線に立ち、労働者・農民に闘いの号令を発している。
 だからこそ、現地では、反対同盟、反対派農民に対するなりふり構わぬ追い出し攻撃が襲いかかってきている。
 暫定滑走路北延伸のための新誘導路建設、国道51号線の付け替え工事、滑走路本体の準備工事など工事ラッシュは、農家の目と鼻の先で行われている。離発着と走行によるジェット機の殺人的騒音が毎日まき散らされている。警察・機動隊と私服刑事はわが物顔に徘徊(はいかい)し農民や支援につきまとい、弾圧の機をうかがっている。
 自民党はこの空港を「24時間化しろ」と言い出した。反対して闘う農民には人権をも認めないというめちゃくちゃな攻撃だ。絶対に許さない。

 第2章 耕作権裁判の勝利もぎとれ

 天神峰の市東孝雄さんは、今や政府の農民切り捨て攻撃と真っ向から闘う日本農民の代表とも言うべき存在である。
 耕作地の存在が「誘導路をへの字に曲げている」と難くせをつけて、NAAは市東さんに対し、「賃借契約は終わりだ」「土地の一部は不法耕作地だから出て行け」と迫っている。
 ふざけるのもいい加減にしろ! 祖父の代から90年耕しつづけてきた土地だ。権利は耕す農民にある。NAAは旧地主から十数年前に市東家に無断で買収し、そのことをひた隠しにしてきた。こんな違法・不当がまかりとおるものか。
 資本主義に心まで浸りきっている支配者どもは、金さえつかませれば人は言いなりになると思いこんでいる。だが市東さんは昨年の集会で「私のつくる大根は1億8千万円より価値がある」と胸を張って言い切った。この一事でNAAはすでにノックアウト寸前だ。
 日帝は今や自由貿易協定推進の名のもとに、「中小規模の農家は農業を放棄せよ」と迫ってきている。すべては大資本の利益のために大規模経営だけを残し、農民をつぶしてしまおうというのだ。これに対する怒りは全国に広がっている。
 市東さんの農地の耕作権をめぐる裁判に、絶対に勝利しよう。NAAは自分が「地主」として市東さんを訴えたにもかかわらず、肝心の土地の境界の特定すらデタラメであることを法廷でさらけ出している。毎回の傍聴に駆けつけ、裁判闘争勝利をもぎとろう。今こそ「市東さんの農地を守れ!」の声を全国に拡大しよう。

 第3章 戦争を止める労農連帯の力

 三里塚闘争はその出発の当初から「軍事空港反対」を掲げて闘われてきた。現実に米軍は「有事」を想定し成田空港をアジア侵略の拠点、兵站(へいたん)基地とすることをもくろんでいる。そこに運輸・交通労働者、自治体労働者、医療労働者などを動員し、戦争協力に駆りたてようとしている。
 労働者が協力を拒否すれば、戦争態勢は成り立たない。そうして社会の根幹を労働者が実力で握ったときに、それは革命の第一歩だ。動労千葉のジェット燃料輸送阻止闘争はそのことを鮮やかに示した。これこそ三里塚労農連帯の真骨頂だ。
 AMFA(航空整備士労組)や、韓国民主労総が三里塚闘争に熱烈な賛辞を寄せたように、この労農同盟は世界的な規模で拡大・発展する可能性を示している。
 ついきのう三里塚を知った若者も、三里塚にかよいつめた経験のあるベテランも、団結を固め、今こそ労農連帯・国際連帯のトリデ=三里塚に、革命の成否をかけて駆けつけよう。40年以上闘い続けて衰えを知らない反対同盟農民の闘魂をわがものにしよう。6・8現地に大結集しよう。