2008年6月 2日

6・29怒りの渋谷デモへ 洞爺湖サミット粉砕しよう(下)全世界の労働者を一つに☆ 新自由主義の強盗団をぶっ飛ばせ 体制内の制動破る政治闘争を 情勢は労働者が作る

週刊『前進』08頁(2345号4面2)(2008/06/02)

6・29怒りの渋谷デモへ
 洞爺湖サミット粉砕しよう(下)全世界の労働者を一つに☆
 新自由主義の強盗団をぶっ飛ばせ
 体制内の制動破る政治闘争を
 情勢は労働者が作る

 サミット粉砕! 6月29日、首都・東京を労働者の怒りで制圧しよう。全世界の労働者の怒りの決起と直接結びつく闘いをやろう。
 帝国主義の危機の急進展と階級闘争の激動化の実体はまさしく労働者階級である。ストライキと食糧暴動がわき起こっている。幾千万の労働者が世界の政治過程に直接登場しているのだ。今後の情勢をつくり出すのはわれわれ労働者階級の主体的決起である。
 国際帝国主義の強盗連中よ、安閑とソファにふんぞり返って会議ができると思うな。お前ら新自由主義ギャング団が世界で何をやっているのか! お前ら国際詐欺師集団が、労働者に何をやっているのかを思い知らせてやる。
 世界中の労働者が「生きさせろ!」の闘いに立ち上がっている。それは理屈や打算ではない。猛然と怒りを煮えたぎらせて決起しているのだ。労働者階級は自らのパワーを自覚しつつある。国境を越えて、労働者の闘いは結びつき、ひとつの軍勢へと結合しつつある。
 労働者は自分たちが置かれる状況をただ嘆くだけの存在ではないのだ。労働者は自らの力で世界を奪還できる。労働者が生きていくのに資本家どもの保障など必要ない。体制内派の制動をぶち破って、資本主義の労働者支配の枠を超える闘いをやろう。自分の職場の闘いが世界の労働者との団結をつくり出す。

 第1章 世界破壊する新自由主義

 最末期の帝国主義の攻撃である新自由主義は、社会のあらゆるものを根こそぎ利潤追求のターゲットにし、世界を破壊し尽くす。ブルジョアジーは、世の中の一切の社会的、人間的連帯や紐帯を引き裂き、何もかもすべてが現金勘定だと冷酷に宣言し、労働者階級に襲いかかっているのだ。
 福田、ブッシュ、サルコジ、ブラウン、プーチン……。こいつらが自国で何をやっているのか。世界に何をもたらしているのか。奴らが新自由主義の名の下に行った規制緩和や民営化がどれほど労働者を犠牲にしてきたことか。失業、賃下げ、不安定雇用……労働者の尊厳は足蹴にされ、貧富の差は歴史上ない規模で拡大し、医療や福祉は徹底的に抑制され、資本の営利の手段となった。
 金融独占資本は、新自由主義政策のもとで医療や食料、住居、エネルギーなど、われわれ労働者にとってもっとも切実なものを餌食にしてボロもうけしている。
 イラク戦争とアフガニスタン戦争で米国が負担する戦争費用は計3兆㌦(約315兆円)にのぼるとの試算がある。4割が外国からの借金だ。戦争が米国経済を破壊し、教育や福祉、社会を足場から破壊している。
 米国では職を失った若者や高校生、移民労働者が募兵官の巧言によって戦場に向かう。住宅バブルの崩壊で数百万人が家を失う一方で、ひたすら利益を追い求める資本家どものカネが原油や食料などへの投機になだれ込む。1バレル 130㌦を突破した原油価格の半分は投機マネーだ。
 ブルジョアジーは、インフレによって労働者階級の生活を滅茶苦茶に破壊しても、それによってあくどくボロもうけしようとしている。こんな連中は絶対に打倒しなければならない。しかし、サブプラムローン危機にみられるように、新自由主義の破綻は明白であり、何より、資本主義の墓掘り人=プロレタリアートの全世界的な怒りの決起をつくり出している。
 サミット主要議題のひとつがアフリカ問題だ。アフリカ諸国は70年から02年までに5400億㌦(56兆円)を借り、実は元本はすでに全額を返している。だが、いまだに金利分の3千億㌦の債務がのしかかるのだ。
 帝国主義の手先である世界銀行や国際通貨基金(IMF)は、債務帳消しや融資の条件として、緊縮財政や貿易自由化、国営企業の民営化などを債務国に強要する。
 国営企業の民営化で地場産業はつぶれ、多国籍企業の草刈り場となる。水道や電気、電話などインフラで資本が暴利を稼ぐ。熱帯雨林の伐採や輸出用換金作物の栽培を優先させるため、食糧自給を破綻させた。
 緊縮財政は教育の有料化や医療保険費の削減に直結する。国連開発計画は「これらの削減がなければ、アフリカだけで2千万人の子どもの生命が救えた」と言明する。

 第2章 職場の闘いが反乱の基盤

 小林多喜二『蟹工船』が売れているという。読者は若い世代が中心だ。青年労働者の過酷な職場の状況が似ていると共感を集めているのだ。
 概略は、カムチャッカの凍える洋上でカニ漁や缶詰加工の過酷な作業を強いられる労働者が暴力的な監督に団結して立ち向かうというもの。
 「小説の労働者は、一緒に共通の敵に立ち向かえてうらやましい」「会社の隣の席で働くのは別の派遣会社から来たライバル。私たちの世代にとっては、だれが敵かもよくわからない」
 ——こういう感想が紹介されている。日雇いの超低賃金労働や過労死ギリギリの長時間労働で働かされる青年労働者。07年度の「心の病」労災は過去最多で前年の3割増。成果主義の導入で職場の雰囲気が殺伐とし、「仲間はライバル。相談できない」という。
 いや、そんなことはない。職場の労働者は団結する仲間だ。確かに資本家は常にこう言う。「隣の労働者は敵だ。競争に勝て」——ふざけるな。労働者は多数派である。世界の闘いを見よ。資本家の方が少数者なのだ。団結を求めて、資本と徹底非和解で闘う時、労働者は多数派なのだ。団結こそ労働者がもっとも欲し、資本への怒りこそ労働者の感情だ。今こそ反撃を開始しよう。
 社会の主人公は労働者だ。資本と非和解で職場で徹底的に闘おう。職場の闘いを基盤にサミット粉砕の一大政治闘争に決起しよう。確信と誇りを持った労働者が闘う街頭デモの迫力を見よ。ストレートに世界を語り、サミット粉砕を訴えよう。これも職場闘争だ。
 動労千葉や米ILWUは労働者の力を職場生産点で行使することを土台に政治闘争を闘う。動労千葉派として職場に登場し、団結を組織し、サミット粉砕デモを呼びかけよう。(片瀬 涼)